うい。
「全米中のバスケを訪れる」が目標、乗り鉄的現地観戦愛好家のBall Otaku Bros(@b_o_bros)だ。
今回はトロント・ラプターズについて紹介する。
トロント・ラプターズ
魅力1: 天才指揮官が織りなすバスケットボール
最大の魅力はラプターズのバスケットボールだ。理由は次世代のNBAを担うであろうニック・ナースがチームの指揮を執っていることに他ならない。2019年、ナースの天才ぶりはNBAファイナルという大舞台で発揮された。ナースはトラアングル&2を用いてスーパースターのステフィン・カリーを封じ込めることに成功したのだ。トライアングル&2は中学校までしか通じないと思われていたのだが、ナースはあろうことか最高峰のNBAでそれの運用に成功した。そんな天才が率いるのがラプターズのバスケットボールだ。
魅力2: トロント
もう1つの魅力がトロントの町自体だ。と言うのも、トロントは多民族が暮らす大都市だからだ。世界中から人々が訪れてくるので、ほとんどの人が異なる人種との共生する体制があり、人種差別に遭遇する確率が低い。日本人も多い。公共交通機関も発達しているし、ホテル、レストラン、ドラッグストア等も多いため、衣食住で困る事も少ない。旅慣れていない人にもオススメである。

魅力3: ファン
次に、ラプターズはファンも魅力的だ。ナズ・べティア(Naz Bhatia)氏は1995年から全てのホームゲームに足を運んでいる強者で、2019年には優勝リングを贈呈され、バスケットボール殿堂から表彰を受け、2019年のNBA JAPAN GAMESにも来日した。ラッパー/音楽プロデューサーのドレイクもラプターズの大ファンとして有名だ。
【3日目】サンズ@ラプターズ: ドレイクの後頭部。 #現地観戦兄弟 pic.twitter.com/GPgSn8iwDf
— Ball Otaku Bros (@BOIBROS) February 23, 2020
魅力4: アメリカとカナダの違い
そして、最後の魅力がアメリカとカナダとの違いだ。一般的な日本人の感覚すれば、カナダもアメリカも同じだと思いがちだが、日本人と韓国人が全然違うようにカナダ人とアメリカ人も価値観が異なり、それはアリーナの行動に如実に表れている。勿論、両国共に多民族国家なので「〇〇人」と一括りにすること自体がナンセンスではある。が、例えば、アメリカ人はアリーナ内で滅茶苦茶飲み食いをする一方、カナダ人はほとんどしない。些細な部分ではあるがアメリカ慣れしている側からすれば非常に新鮮で面白い。
チケット
ソロチケットも売れる
順位 | チーム | チケット平均価格 | 最安値 |
1 | ウォリアーズ | $463 | $52 |
2 | レイカーズ | $444 | $32 |
3 | ニックス | $285 | $9 |
13 | ラプターズ | $180 | $22 |
30 | ペリカンズ | $48 | $7 |
ラプターズのチケットはNBA全体の中では少し高い部類に入る。The Streetの記事によれば、NBA全30球団中13位だ。
ただ、注意して欲しいのがラプターズのホームゲームはソロチケットも売れることだ。一般的にアメリカ人は1人で試合には行かない。故に、ソロチケットは非常に安価な値段で取引されるのだが、カナダではソロチケットも少し安ければすぐに売れる。
2020年2月、いつものように試合直前に破格になるのスタブハブをリロードして待っていたのだが、狙っていたチケットは試合開始2時間前に無くなり、他の2番手、3番手の候補も次々と売れてしまって、結果的に三階席中盤の超割高チケットを買わざるを得なかった。
もしこれがスーパースターがいるレイカーズ、ウォリアーズ、バックスなら売り切れてしまうのは分かる。が、この日の対戦相手は人気があるとは言い難いフェニックス・サンズだ。
だから、ラプターズのホームゲームにおいては予算内の物が見つかれば直ぐに購入してしまうのが吉だと思う。
アリーナ
スコシアバンク・アリーナ
名称: Scotiabank Arena
住所: 40 Bay St, Toronto, ON M5J 2X2
HP: https://www.313presents.com/venues-events/little-caesars-arena
ラプターズのホームアリーナはユニオンステーションの隣のスコシアバンク・アリーナだ。
アリーナルール
入場時の格好: 基本的には手ぶらで
主な持ち込み禁止物
・14″×14″×6″以上のバッグ
・バックパック
・スーツケース
・タブレット
・プロ用カメラ+レンズ
・ベビーカー
・飲食物
・自撮り棒
・マスク
NBAゲームへはできるだけ軽装で行くのが基本だ。男ならスマホ、財布、チケット、身分証明証(パスポート)の四種の神器が現地人の基本的な入場スタイルである。もちろん公共のマナーに反しない程度に衣類は纏っておかなければならない。
サインボードのルール: 内容は選手やチームへの応援に
サインボードのルール
・棒をつけるのは禁止
・18インチ以内
・政治、中傷、性的なメッセージ
・他のファンの観戦の妨げになる
そして、もし選手やチームを応援するためにサインボードを作成するつもりであれば、サインボードは、メッセージ性があるという特徴上、厳しいルールが敷かれているので、注意が必要だ。基本的なルールは上に羅列したが、詳しくは下のQ&AのSign Policyを読んでくれ。

グッズ
チームストア
名称: Scotiabank Arena
月~金: 10:00~19:00
土: 10:00~18:00
日: 11:00~18:00
住所: 40 Bay St, Toronto, ON M5J 2X2
詳細: https://www.scotiabankarena.com/plan-your-visit/real-sports-apparel
ラプターズのグッズはスコシアバンク・アリーナのチームストアで購入できる。
NBAの各アリーナにはメインのチームストアに加えてサブストアと出店がある。重要なのはそこらはメインのチームストアとは微妙に品揃えが異なる点だ。例えば、過去に在籍していた選手のジャージーやアディダス時代のTシャツなどがセールになって置いてある。だから、もし興味があって時間が許すのであれば、早めに入場してメインのストア以外も行ってみると良い。思わぬ出会いがあるかもしれない。
Yonge Street
ダウンタウンのYonge Street沿い(特にQueen駅とBloor-Yonge駅の間)は渋谷のセンター街のような若者向けの商店街だ。この通り沿いにはFoot Locker(House of Hoops有)、Lids、NIKE、Adidasなどのスポーツ用品店が店舗を構えている。
サイン
- 出待ち
a. アリーナ出入口前
b. アリーナ内練習時
c. ホテル前 - イベント
出待ち
アリーナ出入口
選手にサインや写真を求める手段の1つが会場入り口での出待ちだ。多くの場合、試合当日の午前中~夕方にかけてホームもアウェイチームもアリーナ内で練習をする。その出入りを狙って出待ちが可能だ。アリーナにはいくつもの出入口があるが、選手やコーチが通る出入口にはほぼ必ず柵が立てられている。だから、もし出待ちをするべき出入口か分からなかったら、とりあえず柵が立てられている出入口で待つと良いだろう。柵では無く警備員や他のファンも目印になる。
試合前の練習時(試合のチケット必須)
もう1つの手段がアリーナ内での練習時だ。試合開始前のアリーナ内での練習時、何人かの選手はファンサービスも行ってくれる。基本的にアリーナは試合開始前の2~3時間前に開場するので、その日の試合のチケットを見せて開場時間と同時に入場する。断言はできないが、試合開始前の練習の見学はどこの座席のチケットでもフロアの近くまで降りることができるので、入場したらトンネル(関係者用通路)付近に行ってそこで陣取れば良い。この場合も柵、警備員、ファンが目印となる。
ホテル前
アウェイチームの選手達が宿泊するホテル前でもサインを貰うことができる。チーム御用達のホテルは基本的にはその街の最高級ホテルだ。ホテルの場合もアリーナ出入口と同様に警備員、ファン、柵が目印になる。
- 出待ちのルールは時と場合によって異なる。NBAで統一されたルールは無い。同じ会場でも「昨日はOKだったのに今日はダメ」なんてこともザラにある。警備員のさじ加減による場合が大きい。
- 選手全員がファンに対応してくれるわけではない。ファン対応はチームによって異なるので、若手の仕事であったり、試合ごとにファン対応の当番が交代していたり、それはチームで異なるようだ。
イベント
地元のスーパーマーケットやスポーツ用品店では選手のサイン会がちょいちょい行われている。チームの公式アカウントやHPで告知している。出待ちと違って公式のイベントなので選手の応対もフレンドリーな場合が多い。
Gリーグ: ラプターズ905
名称: Paramount Fine Foods Centre
住所: 5500 Rose Cherry Pl, Mississauga, ON L4Z 4B6
詳細: https://raptors905.gleague.nba.com/
トロント・ラプターズは傘下にGリーグチームのラプターズ905を持っている。本拠地トロント・ピアソン国際空港のすぐ近くだ。
まとめ
・バスケットボール
・トロント
・熱狂的なファン
・アメリカとカナダの違い
ラプターズの現地観戦は何よりも敷居の低さだ。トロントは初めての海外旅行でも行きやすい。だから、特に初心者にオススメだ。
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五大湖エリア

五大湖エリア(北東部)
五大湖エリアは五大湖周辺を括ったエリアだ。北にミネソタエリア、東にニューイングランドエリアとボスウォッシュエリア、南にオハイオバレーエリア、西にカンザスシティエリアがある。
トロント(カナダ)
トロントはカナダ最大の都市だ。NBAトロント・ラプターズとGリーグチームのラプターズ905、そしてカナダ国内リーグのチームがある。一方、多民族都市で市内では様々な文化体験ができる。ナイアガラ滝も近い。
バッファロー(ニューヨーク州)
バッファローはカナダとの国境の街だ。アメリカからトロントへ向かう通過点にあるためかなり行きやすい。NCAAトーナメント常連校になりつつあるバッファロー大学を含めて合計3校のNCAA D1大学がある。
ピッツバーグ(ペンシルベニア州)
ピッツバーグは鉄鋼の町として知られているが、同時に学術都市でもある。NCAA D1はピッツバーグ大学、デュケイン大学、ロバート・モリス大学、NCAA D3は最初の大学の試合を行ったとされるジェネバカレッジがキャンパスを構えている。
ウェストバージニア大学(ウェストバージニア州)
デトロイト(ミシガン州)
デトロイトは自動車産業で酸いも甘いも経験した街だ。近年はかつての賑わいを取り戻しつつある。NBAデトロイト・ピストンズが郊外からダウンタウンにホームアリーナを移転したのはその最たる例だ。
ミシガン大学(ミシガン州)
ミシガン大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで45分程のアナーバーにある。
ミシガンステイト大学(ミシガン州)
ミシガンステイト大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで1時間半程のイーストランシングにある。
クリーブランド(オハイオ州)
クリーブランドはレブロン・ジェームスを産んだ労働者の町だ。NBAクリーブランド・キャバリアーズはそんな街の唯一の希望だったレブロンが去って以降一気に高額チームから格安チームに転落した。その他、クリーブランドステイト大学等ミッドメジャー4校がキャンパスを構えている。
オハイオステイト大学(オハイオ州)
オハイオステイト大学は全米最大規模の超マンモス大学だ。キャンパスはオハイオ州のど真ん中の州都コロンバスにある。
ニューキャッスル(インディアナ州)
ニューキャッスルはインディアナポリスとデイトンの中間に位置する田舎町だ。インディアナ・バスケットボール殿堂とニューキャッスル高校がある。
インディアナポリス(インディアナ州)
インディアナポリスは五大湖から離れた内陸部にある地方都市だ。エリアの中で最も雰囲気が良い。NBAインディア・ペイサーズとブラッド・スティーブンス時代に2年連続でNCAAトーナメント準優勝を果たしたバトラー大学がある。
シカゴ(イリノイ州)
シカゴはアメリカ北東部と中西部のターミナルとして栄えた大都市だ。NBAはシカゴ・ブルズ、NCAAはデポール大学、ノースウェスタン大学、ロヨラ大学(シカゴ)など古い歴史を持つチームがキャンパスを構えている。
ミルウォーキー(ウィスコンシン州)
ミルウォーキ-はシカゴと一緒に周っておきたい町だ。NBAはミルウォーキー・バックス、NCAA D1はドウェイン・ウェイドの母校マーケット大学とNBAプロスペクトのパトリック・ボルドウィンJrの進学先候補のウィスコンシン大学ミルウォーキー校がある。
ウィスコンシン大学(ウィスコンシン州)
強豪ウィスコンシン大学はミルウォーキーから長距離バスで片道1、2時間程のマディソンという町にある。
NBA
ノースウェスト
ダラス・マーベリックス
ヒューストン・ロケッツ
メンフィス・グリズリーズ
ニューオーリンズ・ペリカンズ
サンアントニオ・スパーズ
現地観戦観の記事
参考
Terence Davis(basketball-reference.com)
How The Raptors Defense Humiliates NBA Teams(youtube.com)
How The Raptors Coaching Has Made Them Unbeatable(youtube.com)