うい。
Bro Institute of Ball&Tripは大人の野郎(通称bro)がバスケをより楽しむための知識とノウハウを提供しているサイトだ。
現在、broは完全に蚊帳の外にいる。と言うのも、broは無駄遣いをしないからである。ビジネスは金を使わない奴を対象には行われない。
しかし、言い換えれば、コンテンツはホイホイ金を出す奴らを対象に作られているということだ。実際、現在のバスケメディアも”そういった奴ら”をターゲットにしている。例えば、多くのメディアが「釣りタイトル」でPV数を稼ごうとしている訳だが、挑発的な見出しや俗物的なコンテンツで購買数を増やすのはまさにスポーツ新聞や週刊誌の手法であり、何故「スポーツ新聞や週刊誌がくだらないコンテンツを提供しているのか?」と言えば、それは彼らのターゲットも”そういった奴ら”だからである。
そして、その結果がbroが物足りなさを感じる今の状況だ。
一方、確かにこちらから合わせに行くのも1つの手ではあるだろうが、正直、大人の野郎がワーキャースタイルを続けるのは結構痛々しい。また、一部の人間は経済力で得たコレクションを見せびらかすことに走っているが、これは空港の写真をFacebookに上げるのと同様にオッサン的でダサい。(※コレクション自体は否定していない。)
と言うことで、大人の野郎に残された道はあらゆる知識を吸収して多面的且つ高い彩度でバスケを見る”bro way”しかない。
しかし、先述した通り、broを相手にしているコンテンツはない。故に、俺達が同志のために一肌脱いで始めたのがBro Institute of Ball&Tripだ。俺達はbroがバスケを楽しむための知識(情報の信頼性を担保する参考文献付き)とノウハウの提供を行っている。
と言うことで、今回はデトロイト・ピストンズの現地観戦についてだ。
デトロイト・ピストンズ
デトロイト・ピストンズは新たな再建に突入したチームだ。
2010年代、ピストンズは再建に見事に失敗した。2003-04、GMジョー・デュマ―スのラシード・ウォーレス獲得が功を奏し、ピストンズは銀河系軍団ロサンゼルス・レイカーズの4連覇を阻止して優勝を果たし、その後も、HCの交代や主力選手の放出もあったものの、優勝候補の一角であり続けた。
しかし、2008年、ジョー・デュマ―スは遂にチーム解体を決意し、指令塔チャウンシー・ビラップスを故郷コロラド州デンバーに送り、翌年にはラシード・ウォーレスも手放した。当初、ピストンズはロドニー・スタッキー中心のチームを作ろうとしたが、上手くは行かず、グレッグ・モンロー&アンドレ・ドラモンドのツインタワーに路線を変更するも、時代錯誤は否めなかった。
その後、2014年、ジェフ・ボーワーが新たにGMに就任した。ボーワーはレジー・ジャクソン、イーサン・イリャソバ、マーカス・モリス、トバイアス・ハリスをトレードで獲得し、2015-16にピストンズをプレーオフへと帰還させたが、ドラフトではスタンリー・ジョンソン、ヘンリー・エレンソン、ルーク・ケナードとことごとく空振りし、終いにはスペンサー・ディンウィディの無償提供とブレイク・グリフィン獲得という大立ち回りをかましてデトロイトを後にした。
そして、2018年、現エグゼクティブのエド・ステファンスキーが就任し、HCにはドウェイン・ケーシーが迎え入れられた。2018-19、チームはケーシーの手腕もあってプレーオフへの滑り込みを果たしたのだが、翌2019-20は早々にブレイク・グリフィンの長期離脱が判明したため、あっさりとレジー・ジャクソンとアンドレ・ドラモンドを手放し、再建に入った。
現在は一応はキリアン・ヘイズとセコウ・ドブンヤを中心にチームを組み立てているようだ。
チケット
- 価格: 最安級
- 平均: $65(Seat Geek)
- 最低価格: $11(Seat Geek)
- 公式プロバイダー: Ticketmaster
ピストンズのチケットはNBA全体の中では最安の部類に入る。
チケット価格は主に「フランチャイズ」と「チーム」の価値で決まる。フランチャイズとは本拠地の経済規模だ。往々にしてチケット価格は「人口」「物価」「バスケ熱」に相応する。一方、チームは「球団の強さ」と「スター選手の有無」だ。NBAの試合にはバスケファン以外も足を運ぶのだが、概して彼らは「チームが強い」or「スターがいる」場合に観に行くため、どちらかがあれば、需要が高まり、それに応じてチケット価格は上昇する。
しかし、現在はデトロイト・ピストンズにはどちらも無い。デトロイトは、最近はリトル・シザース・アリーナの新設に代表されるように自動車産業の衰退から復興しつつあるようだが、それでも既にスモールマーケットになってしまった。一方でチームのロスターにはスターと呼べるような選手はいない。戦い方も再建モードだ。
つまり、今後数年間は、魅力的な選手が突如として登場するか、チームが強くなることが無い限りはチケットは安価な状態で推移するはずだ。
アリーナ
リトル・シザース・アリーナ
名称: Little Caesars Arena
住所: 2645 Woodward Ave, Detroit, MI 48201
詳細: https://www.313presents.com/venues-events/little-caesars-arena
ピストンズのホームアリーナは2017年にオープンしたリトル・シザース・アリーナだ。
アリーナルール
入場時の格好: 基本的には手ぶらで
主な持ち込み禁止物
・14″×14″×6″以上のバッグ
・バックパック
・スーツケース
・タブレット
・プロ用カメラ+レンズ
・ベビーカー
・飲食物
・自撮り棒
・マスク
NBAゲームへはできるだけ軽装で行くのが基本だ。男ならスマホ、財布、チケット、身分証明証(パスポート)の四種の神器が現地人の基本的な入場スタイルである。もちろん公共のマナーに反しない程度に衣類は纏っておかなければならない。
サインボードのルール: 内容は選手やチームへの応援に
サインボードのルール
・棒をつけるのは禁止
・18インチ以内
・政治、中傷、性的なメッセージ
・他のファンの観戦の妨げになる
そして、もし選手やチームを応援するためにサインボードを作成するつもりであれば、サインボードは、メッセージ性があるという特徴上、厳しいルールが敷かれているので、注意が必要だ。基本的なルールは上に羅列したが、詳しくは下のQ&AのSign Policyを読んでくれ。

グッズ
チームストア
名称: Team Store
営業: 月~土(11:00~18:00)/日(12:00~17:00)
※ゲームデイは開場~閉場までもオープン
HP: https://pistonslockerroomstore.com/about-us/
ピストンズのグッズはリトル・シザース・アリーナに併設されているチームストアで購入できる。
NBAの各アリーナにはメインのチームストアに加えてサブストアと出店がある。重要なのはそこらはメインのチームストアとは微妙に品揃えが異なる点だ。例えば、過去に在籍していた選手のジャージーやアディダス時代のTシャツなどがセールになって置いてある。だから、もし興味があって時間が許すのであれば、早めに入場してメインのストア以外も行ってみると良い。思わぬ出会いがあるかもしれない。
サイン
- 出待ち
a. アリーナ出入口前
b. アリーナ内練習時
c. ホテル前 - イベント
出待ち
アリーナ出入口
選手にサインや写真を求める手段の1つが会場入り口での出待ちだ。多くの場合、試合当日の午前中~夕方にかけてホームもアウェイチームもアリーナ内で練習をする。その出入りを狙って出待ちが可能だ。アリーナにはいくつもの出入口があるが、選手やコーチが通る出入口にはほぼ必ず柵が立てられている。だから、もし出待ちをするべき出入口か分からなかったら、とりあえず柵が立てられている出入口で待つと良いだろう。柵では無く警備員や他のファンも目印になる。
試合前の練習時(試合のチケット必須)
もう1つの手段がアリーナ内での練習時だ。試合開始前のアリーナ内での練習時、何人かの選手はファンサービスも行ってくれる。基本的にアリーナは試合開始前の2~3時間前に開場するので、その日の試合のチケットを見せて開場時間と同時に入場する。断言はできないが、試合開始前の練習の見学はどこの座席のチケットでもフロアの近くまで降りることができるので、入場したらトンネル(関係者用通路)付近に行ってそこで陣取れば良い。この場合も柵、警備員、ファンが目印となる。
ホテル前
アウェイチームの選手達が宿泊するホテル前でもサインを貰うことができる。チーム御用達のホテルは基本的にはその街の最高級ホテルだ。ホテルの場合もアリーナ出入口と同様に警備員、ファン、柵が目印になる。
- 出待ちのルールは時と場合によって異なる。NBAで統一されたルールは無い。同じ会場でも「昨日はOKだったのに今日はダメ」なんてこともザラにある。警備員のさじ加減による場合が大きい。
- 選手全員がファンに対応してくれるわけではない。ファン対応はチームによって異なるので、若手の仕事であったり、試合ごとにファン対応の当番が交代していたり、それはチームで異なるようだ。
イベント
地元のスーパーマーケットやスポーツ用品店では選手のサイン会がちょいちょい行われている。チームの公式アカウントやHPで告知している。出待ちと違って公式のイベントなので選手の応対もフレンドリーな場合が多い。
Gリーグ: グランドラピッズ・ドライブ
名称: DeltaPlex Arena & Conference Center
住所: 2500 Turner Ave NW, Walker, MI 49544
詳細: https://grandrapids.gleague.nba.com/
デトロイト・ピストンズは傘下にGリーグチームのグランドラピッズ・ドライブを持っている。本拠地ミシガン州グランドラピッズはデトロイトから長距離バスで片道5時間弱程の場所にある。
2019-20シーズンはセコウ・ドゥブンヤが16試合もプレーした。10代の選手とは言え1巡目指名選手がGリーグでこれだけの試合数をプレーするのは珍しい。同様にワン&ダン選手のルイス・キングJrも31試合出場した。ピストンズは若手選手を高頻度でドライブに送り込む意向なのかもしれない。若手選手の活躍を見たいのであれば現地観戦を検討する余地はありそうだ。
ただ、俺達はグランドラピッズに行ったことが無い。俺達には実際に足を運んだことが無い場所は紹介しないポリシーがある。だから、ここではグランドラピッズ・ドライブというチームが存在するということだけに留める。もし今後グランドラピッズに行った際には追記して紹介する。
まとめ
- チケットは最安級
- 新アリーナ
デトロイトは日本との直行便があるので行きやすい。ただ、今は再建期でスターもいない割にはチケットが高いので、現地観戦するのに絶好のタイミングではない。
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五大湖エリア

五大湖エリア(北東部)
五大湖エリアは五大湖周辺を括ったエリアだ。北にミネソタエリア、東にニューイングランドエリアとボスウォッシュエリア、南にオハイオバレーエリア、西にカンザスシティエリアがある。
トロント(カナダ)
トロントはカナダ最大の都市だ。NBAトロント・ラプターズとGリーグチームのラプターズ905、そしてカナダ国内リーグのチームがある。一方、多民族都市で市内では様々な文化体験ができる。ナイアガラ滝も近い。
バッファロー(ニューヨーク州)
バッファローはカナダとの国境の街だ。アメリカからトロントへ向かう通過点にあるためかなり行きやすい。NCAAトーナメント常連校になりつつあるバッファロー大学を含めて合計3校のNCAA D1大学がある。
ピッツバーグ(ペンシルベニア州)
ピッツバーグは鉄鋼の町として知られているが、同時に学術都市でもある。NCAA D1はピッツバーグ大学、デュケイン大学、ロバート・モリス大学、NCAA D3は最初の大学の試合を行ったとされるジェネバカレッジがキャンパスを構えている。
ウェストバージニア大学(ウェストバージニア州)
デトロイト(ミシガン州)
デトロイトは自動車産業で酸いも甘いも経験した街だ。近年はかつての賑わいを取り戻しつつある。NBAデトロイト・ピストンズが郊外からダウンタウンにホームアリーナを移転したのはその最たる例だ。
ミシガン大学(ミシガン州)
ミシガン大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで45分程のアナーバーにある。
ミシガンステイト大学(ミシガン州)
ミシガンステイト大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで1時間半程のイーストランシングにある。
クリーブランド(オハイオ州)
クリーブランドはレブロン・ジェームスを産んだ労働者の町だ。NBAクリーブランド・キャバリアーズはそんな街の唯一の希望だったレブロンが去って以降一気に高額チームから格安チームに転落した。その他、クリーブランドステイト大学等ミッドメジャー4校がキャンパスを構えている。
オハイオステイト大学(オハイオ州)
オハイオステイト大学は全米最大規模の超マンモス大学だ。キャンパスはオハイオ州のど真ん中の州都コロンバスにある。
ニューキャッスル(インディアナ州)
ニューキャッスルはインディアナポリスとデイトンの中間に位置する田舎町だ。インディアナ・バスケットボール殿堂とニューキャッスル高校がある。
インディアナポリス(インディアナ州)
インディアナポリスは五大湖から離れた内陸部にある地方都市だ。エリアの中で最も雰囲気が良い。NBAインディア・ペイサーズとブラッド・スティーブンス時代に2年連続でNCAAトーナメント準優勝を果たしたバトラー大学がある。
シカゴ(イリノイ州)
シカゴはアメリカ北東部と中西部のターミナルとして栄えた大都市だ。NBAはシカゴ・ブルズ、NCAAはデポール大学、ノースウェスタン大学、ロヨラ大学(シカゴ)など古い歴史を持つチームがキャンパスを構えている。
ミルウォーキー(ウィスコンシン州)
ミルウォーキ-はシカゴと一緒に周っておきたい町だ。NBAはミルウォーキー・バックス、NCAA D1はドウェイン・ウェイドの母校マーケット大学とNBAプロスペクトのパトリック・ボルドウィンJrの進学先候補のウィスコンシン大学ミルウォーキー校がある。
ウィスコンシン大学(ウィスコンシン州)
強豪ウィスコンシン大学はミルウォーキーから長距離バスで片道1、2時間程のマディソンという町にある。
NBA
イースタンカンファレンス
ウェスタンカンファレンス
※2021年4月現在、CHI、OKC、PORのみ無観客試合を実施中
現地観戦術










参考
Pistons’ Blake Griffin Undergoes Surgery on Knee Injury; No Timetable for Return(bleacherreport.com)
How To Find The Cheapest NBA Tickets For The 2020-21 Schedule(blog.ticketiq.com)
Detroit Pistons(seatgeek.com)
The Most Expensive NBA Teams to See Live(thestreet.com)