うい。
Bro Institute of Ball&Tripはbroに向けてバスケ界隈の解説&紹介を行っているサイトだ。
そして、各大学の記事は「近年の話」「チーム史」「現地観戦情報」の構成で各チーム(男子バスケ部)について紹介している。
ちなみに、俺達が記事にしている大学は実際に訪れた場所だけだ。もし俺達に紹介してほしい大学がある場合、サイドバーやフッターの投げ銭から1校につき現地観戦費用5万円で現地訪問して記事にするので、「遠戚を訪ね周る」「中高時代の同級生に急に連絡する」「プロミスに駆け込む」なりで都合をつけてくれ。
と言うことで、今回はオハイオステイト大学についてだ。
オハイオステイト大学
基本情報
名称: Ohio Sate University
愛称: OSU/Buckeyes
所属: ビッグ10・カンファレンス
2019-20: 21勝10敗
2018-19: 20勝15敗NCAAトーナメント2回戦
2017-18: 25勝9敗NCAAトーナメント2回戦

近年の話: 古豪復活の日も近い
近年、オハイオステイト大学は以前の力を取り戻しつつある。2017年、クリス・ホルトマン(Chris Holtman)がHCに就任した。ホルトマンはガードナー・ウェブ大学とバトラー大学のそれぞれでカンファレンスの最優秀コーチ賞を獲得した経歴を持っているのだが、2017-18、就任1年目にビッグ・10・カンファレンスの最優秀コーチ賞をコレクションに加えた。
注目選手
ブルース・ソーントン(Class of 2022)
少し気は早いが2022年高卒組(Class of 2022)でトップ50位以内にランクインしているブルース・ソーントン(Bruce Thornton)がコミットしている。
ビッグ・10・カンファレンス
チーム史
ハロルド・オルセン時代(1922-46)
- NCAAトーナメント準優勝(1939)
- ファイナル4×3(1944-46)
工事中
フレッド・テイラー時代(1958-76)
- NCAAトーナメント優勝(1960)
- NCAAトーナメント準優勝×2(1961、62)
- ファイナル4(1968)
工事中
ジム・オブライアン時代(1997-2004)
- ファイナル4(1999)
マイケル・レッドとファイナル4(1997-99)
主な選手
マイケル・レッド(1997-2000): 2000年2巡目43位
ケン・ジョンソン(1997-2001): 2001年2巡目41位
1997年、ジム・オブライアン(Jim O’Brien)がHCに就任した。開幕前、マイケル・レッド以外に見所の無いバックアイズは全く期待されていなかったが、1998-99、レッドがチームをビッグ10内12勝4敗に導き、NCAAトーナメントでは3回戦で第1シードのオーバーン大学を破り、その後ロン・アーテスト擁するSt.ジョーンズ大学にも勝利してファイナル4進出を果たした。
弱体化の一途(1999-2004)
しかし、翌1999-2000、主力全員が残るバックアイズは開幕前にAP通信で3位に評されたものの、NCAAトーナメントでは2回戦でマイアミ大学(フロリダ)にアップセットされて終わった。その後、レッドはアーリーエントリーを表明し、チームは2000-01と2001-02は下位ラウンド敗退、翌2シーズンはNCAAトーナメント出場すら果たせず、弱体化の一途を辿った。
不当解雇&不正発覚(2004)
そして、2004年6月、運動部局長(AD)アンディ・ガイガー(Andy Geiger)がリクルート時に短大生のアレクサンダー・ラドヤビッチに$6000を貸し付けていたとの疑惑が浮上し、オブライアンはそれを黙認していたとして大学に解雇された。NCAAは家族以外の人間が選手に金銭の援助をすることを禁じている。
その後、NCAAが「プロ経験がある(=NCAAでプレーする資格が無い)ラドヤビッチへの貸与はリクルートとは無関係だ」というガイガーの主張を認めたため、ラドヤビッチに対する貸付は不正にはならなかったのだが、この件の発覚の発端となったボバン・サボビッチ(1998-2002)への金品譲渡は不正とされたため、オハイオステイト大学には3年間の保護観察処分、NCAAトーナメント出場報酬の返金、さらにはサボビッチがプレーしたファイナル4を含む全試合の成績が公式記録から抹消されることになった。
一方、無実の罪(黙認の件)を理由に解雇されたオブライアンは大学側に訴訟を起こして見事$2.4万の賠償金を勝ち取ったのだが、サボビッチの件の罰としてNCAAから5年間(後に2年間に減刑)のショーコーズ(Show-cause)を科せられた。もしショーコーズを科せられた人物がHCとして雇われている場合、大学と当該人物は定期的にNCAAに報告を上げる義務が発生するため、実質的に”干された”状態になる。
サド・マッタ時代(2004-17): 4度の優勝チャンス
- NCAAトーナメント準優勝(2007)
- ファイナル4(2012)
- エリート8(2013)
マクドナルド・オール-アメリカン&1巡目指名選手トリオ(2006-07)
マクドナルド・オール-アメリカン&1巡目指名選手トリオ
グレッグ・オデン: 2007年1巡目1位
マイク・コンリー: 2007年1巡目4位
ディクアン・クック: 2007年1巡目21位
2006年、オハイオステイト大学は大きく変わった。4年生主体の”カレッジ”チームから3人のマクドナルド・オール-アメリカンを擁するスーパーチームに変貌したのだ。
2006-07、上記3名がチームの中枢を担ったバックアイズは着実に白星を重ねたが、一方で優勝候補に挙げられていたノースカロライナ大学、フロリダ大学、ウィスコンシン大学とのビッグゲームは全て落としていた。
しかし、シーズンが進むに連れて自身の才能を伸ばしたバックアイズはビッグ10内で12連勝を記録し、最終的にはビッグ10を15勝1敗で終え、カンファレンストーナメントも優勝を果たし、その中でウィスコンシン大学から2回白星を奪った。
そして、本戦、バックアイズはゼイビア大学やテネシー大学との接戦を制し、ファイナル4ではジェフ・グリーンとロイ・ヒバートを擁するジョージタウン大学を撃破して決勝戦進出を果たしたのだが、アル・ホーフォード、ジョアキム・ノア、コーリー・ブリューワー等合計6名の将来のNBA選手を擁するフロリダ大学に敗れて準優勝に終わった。
エバン・ターナーと転換期(2007-10)
主なリクルート
コスタス・クーファス(2007-08): 2008年1巡目23位
エバン・ターナー(2007-10): 2010年1巡目12位
ジョン・ディエブラ―(2007-11):2011年2巡目51位
バイロン・ミュレンズ(2008-12): マクドナルド・オール-アメリカン
ウィリアム・ブフォード(2008-09): 2009年1巡目24位
以降、オハイオステイト大学はリクルートに成功した。
但し、高評価の選手の獲得は必ずしも勝利に結びつく訳ではなかった。2007-08はNCAAトーナメント不出場に終わり、翌2008-09は辛うじて出場こそ果たしたものの、1回戦でローメジャー校のシエナ大学にアップセットを食らって終わった。
しかし、2009-10、ターナーは年間最優秀選手を獲得する孤軍奮闘振りを見せてチームはビッグ10をRSとCTの両方で制覇し、スウィート16進出を果たした。
不運な優勝候補(2010-13)
9 years ago today, Brandon Knight hit a game winner to send Kentucky (+190) to the elite 8 and beat the #1 seed, Ohio State, 62-60.
— Bet The Hoops (@betthehoops) March 25, 2020
pic.twitter.com/9NpwkmS4lY
2010年、経験豊富な上級生にトップリクルートのジャレッド・サリンジャーとディショーン・トーマスが加わり、オハイオステイト大学は開幕前から優勝候補に挙げられていた。その後、OSUは下馬評通りの活躍で開幕24連勝を記録、カンファレンストーナメントも制覇し、堂々の第1シードでNCAAトーナメントに臨んだのだが、3回戦でSEC内を10勝6敗と勝ち切れずにいた不調のケンタッキー大学に粘られ、最後はブランドン・ナイトに決勝点を決められて優勝の夢は儚く散った。
翌2011-12、4年生の離脱とリクルートの不振で若干の戦力ダウンは否めなかったが、サリンジャーとトーマスが残ったOSUはビッグ10内を1位で切り抜けて東地区の第2シードでNCAAトーナメントに出場した。本戦、バックアイズは順調に勝ち上がり、エリート8でディオン・ウェイターズ等合計6名のNBA選手を擁するシラキュース大学を突破し、ファイナル4進出を果たした。
しかし、カンザス大学にサリンジャーとトーマスを合わせてFG8/33に抑えられてあと一歩の所で優勝を逃した。
2012-13、サリンジャー以外の主力メンバーが残るチームは引き続き優勝候補に挙げられたが、エリート8で当時最も勢いのあったウィチタステイト大学にまたしても接戦の末に敗れた。
リロード(2014-17)
主な選手
ディアンジェロ・ラッセル(2014-15)
ジェンシー・テイト(2014-18)
キエイタ・バイテス・ジョップ(2014-18)
2014年、オハイオステイト大学は全米トップレベルのリクルートに成功した。
しかし、優勝候補姿はそこにはなかった。2014-15、サリンジャーの同級生達にフレッシュマントリオが加わったチームは攻撃力を武器にそこそこの成績を残したが、NCAAトーナメント2回戦でアリゾナ大学にラッセルを9得点に抑えられて敗退した。
その後、ラッセルと4年生達が抜けたバックアイズは武器を失った。2015-16と2016-17、平均得点はNCAA D1の下位に転落し、チームは2年連続でNCAAトーナメント出場を逃した。
そして、マッタは健康状態の悪さを理由に解任となった。
現地観戦
[/su_spoiler]まとめ
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五大湖エリア

五大湖エリア(北東部)
五大湖エリアは五大湖周辺を括ったエリアだ。北にミネソタエリア、東にニューイングランドエリアとボスウォッシュエリア、南にオハイオバレーエリア、西にカンザスシティエリアがある。
トロント(カナダ)
トロントはカナダ最大の都市だ。NBAトロント・ラプターズとGリーグチームのラプターズ905、そしてカナダ国内リーグのチームがある。一方、多民族都市で市内では様々な文化体験ができる。ナイアガラ滝も近い。
バッファロー(ニューヨーク州)
バッファローはカナダとの国境の街だ。アメリカからトロントへ向かう通過点にあるためかなり行きやすい。NCAAトーナメント常連校になりつつあるバッファロー大学を含めて合計3校のNCAA D1大学がある。
ピッツバーグ(ペンシルベニア州)
ピッツバーグは鉄鋼の町として知られているが、同時に学術都市でもある。NCAA D1はピッツバーグ大学、デュケイン大学、ロバート・モリス大学、NCAA D3は最初の大学の試合を行ったとされるジェネバカレッジがキャンパスを構えている。
ウェストバージニア大学(ウェストバージニア州)
デトロイト(ミシガン州)
デトロイトは自動車産業で酸いも甘いも経験した街だ。近年はかつての賑わいを取り戻しつつある。NBAデトロイト・ピストンズが郊外からダウンタウンにホームアリーナを移転したのはその最たる例だ。
ミシガン大学(ミシガン州)
ミシガン大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで45分程のアナーバーにある。
ミシガンステイト大学(ミシガン州)
ミシガンステイト大学はデトロイト・ウェイン・カウンティ国際空港から長距離バスで1時間半程のイーストランシングにある。
クリーブランド(オハイオ州)
クリーブランドはレブロン・ジェームスを産んだ労働者の町だ。NBAクリーブランド・キャバリアーズはそんな街の唯一の希望だったレブロンが去って以降一気に高額チームから格安チームに転落した。その他、クリーブランドステイト大学等ミッドメジャー4校がキャンパスを構えている。
オハイオステイト大学(オハイオ州)
オハイオステイト大学は全米最大規模の超マンモス大学だ。キャンパスはオハイオ州のど真ん中の州都コロンバスにある。
ニューキャッスル(インディアナ州)
ニューキャッスルはインディアナポリスとデイトンの中間に位置する田舎町だ。インディアナ・バスケットボール殿堂とニューキャッスル高校がある。
インディアナポリス(インディアナ州)
インディアナポリスは五大湖から離れた内陸部にある地方都市だ。エリアの中で最も雰囲気が良い。NBAインディア・ペイサーズとブラッド・スティーブンス時代に2年連続でNCAAトーナメント準優勝を果たしたバトラー大学がある。
シカゴ(イリノイ州)
シカゴはアメリカ北東部と中西部のターミナルとして栄えた大都市だ。NBAはシカゴ・ブルズ、NCAAはデポール大学、ノースウェスタン大学、ロヨラ大学(シカゴ)など古い歴史を持つチームがキャンパスを構えている。
ミルウォーキー(ウィスコンシン州)
ミルウォーキ-はシカゴと一緒に周っておきたい町だ。NBAはミルウォーキー・バックス、NCAA D1はドウェイン・ウェイドの母校マーケット大学とNBAプロスペクトのパトリック・ボルドウィンJrの進学先候補のウィスコンシン大学ミルウォーキー校がある。
ウィスコンシン大学(ウィスコンシン州)
強豪ウィスコンシン大学はミルウォーキーから長距離バスで片道1、2時間程のマディソンという町にある。
参考
Ohio State 2019 Basketball Commits(247sports.com)
Ohio State Buckeyes School History(sports-reference.com)
NCAA reduces O’Brien’s penalty to two years(espn.com)
Ohio State fires Thad Matta, announces search for replacement(sportingnews.com)
2014 Basketball Team Rankings(247sports.com)
コロンバスにおける平均的な気候(jp.wetherspark.com)