ワシントン大学
基本情報
名称: University of Washington
愛称: Huskies
所属: Pac-12 Conference
2020-21: 5勝21敗
2019-20: 15勝17敗
2018-19: 27勝9敗NCAAトーナメント出場
2017-18: 21勝13敗
近年の話: パワーハウスから勝てるチームになるはずが…
- 注目選手
テレル・ブラウンJr(Terrell Brown Jr) - 主な輩出選手
クエイド・グリーン(2018-21): 元U18米国代表
ジェイデン・マクダニエルズ(2019-20)
アイザイア・スチュアート(2019-20)
ワシントン大学はパワーハウスからの脱却に現在進行形で失敗している。2017年、同大はリクルーターのロレンゾ・ラマーからマイク・ホップキンスへと鞍替えしてNBAプロスペクト出荷工場から勝てるチームへの転換を図ったのだが、2018-19こそジェイレン・ノーウェル+マーティス・サイブルら前任者の置き土産のハイブリッドラインナップで「パック-12・カンファレンス1位(15勝3敗)」と「2011年以来のNCAAトーナメント出場」を果たしたものの、直近2シーズンは優秀なリクルートにも関わらず勝率5割にも満たない超低迷を続けている。
パック-12・カンファレンス
名称: Pac-12 Conference
愛称: パック12
設立: 1915年
所属校: 12校
放送: Pac-12 Network/ESPN/CBS
HP: pac-12.com
所属校(大まかな所在地)※太字は重要校 |
UCLA(ロサンゼルス)は1967~73年の7連覇を含む合計11回のNCAAトーナメント制覇を誇る超名門だ。 |
USC(ロサンゼルス)はUCLAと双璧を成すLAの名門大学だ。最近ではUCLAよりもリクルートに強い。 |
アリゾナ大学(アリゾナ州ツーソン)は1990年代にPac-12を代表するパワーハウスとなったが、プレー資格の無い選手の起用やリクルートの不正が発覚したためNCAAからの制約を受けて近年は弱体化を余儀なくされた。 |
アリゾナステイト大学(フェニックス)はジェームス・ハーデンの母校として有名だ。 |
オレゴン大学(オレゴン州ユージーン)はNIKEのスポンサードによる高いブランド力で毎年リクルートに成功している。 |
オレゴンステイト大学(オレゴン州コーバリス)はゲイリー・ペイトン父子を輩出した。 |
ワシントン大学(シアトル)は地元シアトルのキッズをNBA選手に仕立て上げることで有名だ。 |
スタンフォード大学(ベイエリア)は1980年代後半~00年代前半まではNCAAトーナメント常連校だった。今でもNBA選手の輩出率は高い。 |
カリフォルニア大学バークレー校(ベイエリア)は、ケビン・ジョンソン、ジェイソン・キッド、アブドゥル-ラヒーム、最近ではジェイレン・ブラウン等を輩出しているものの、近年はミッドメジャーにも満足に勝てない状態が続いている。 |
コロラド大学(デンバー)はコロラド州史上最高のプレーヤーと評されるチャウンシー・ビラップスの母校だ。 |
ユタ大学(ソルトレークシティー)は1990年代にアンドレ・ミラーやキース・バン・ホーンらを擁して最盛を迎えた。日系人初のNBA選手ワッツ・ミサカ氏も同校出身だ。 |
ワシントンステイト大学(ワシントン州スポーケン)は2000年代に現バージニア大学HCのトニー・ベネットが就任していた時期は強かった。当時のエースがクレイ・トンプソンである。 |
パック12は西海岸唯一のパワーカンファレンスだ。近年は複数の学校がリクルートだけとの下馬評を覆してスウィート16以上に進出している。一方、UCLAとUSCのB1G移籍が決定した。両校は同カンファレンスの稼ぎ頭だ。そのため、現在はカンファレンスの存続自体が危ぶまれている。
チーム史
ティピー・ダイ時代(1950-59)
- ファイナル4(1953)
- エリート8(1951)
ロレンゾ・ラマー時代(2002-17)
- スウィート16×3(2005、06、10)
今のワシントン大学が在るのは間違いなくラマーの手腕による部分が大きい。ラマーは兎に角地元シアトルのスーパー高校生をリクルートしてはNBAに送り込んだ。彼のリクルートの中にはブランドン・ロイ、ネイト・ロビンソン、アイザイア・トーマス、トニー・ローテン、マーケル・フルツなどがいる。その結果、ワシントン大学はNBA選手を輩出するイメージを世に植え付けることに成功した。
しかし、ラマーはリクルートこそ一流だったがコーチングは二流だった。最後となった2016-17シーズンはトップピックのマーケル・フルツを擁していながらたった9勝しか挙げられていなかった。
ロレンゾ・ラマーはリクルートには成功していたもののチームを勝たせることはできなかった。そんなラマーのベストチームが2009-10だ。このシーズンはアイザイア・トーマス、クインシー・ポンデクスター、ジャスティン・ホリデイ、CJ・ウィルコックスがいてNCAAトーナメントではスウィート16まで登り詰めた。
その他
映画: The Sixth Man(1997)
The Sixth Man『ゴースト・ブラザー/天国から来たヒーロー』(1997)という映画で主人公が所属しているのがワシントン大学ハスキーズだ。残念ながらDVD化はしておらずAmazon Prime VideoにもNETFLIXにも作品は無かった。
ネイジア・カーター: あと少しで馬場雄大選手のライバルに
Nahziah Carter took flight for this one! @_ClutchCarter pic.twitter.com/afJKs8PIPo
— Courtside Films (@CourtsideFilms) November 13, 2019
2017~2020年までラッパーで実業家のJay-Zの甥にあたるナジア・カーターが在籍していた。カーターはスリースターリクルートながらフレッシュマン次からローテーション入りを果たし、3シーズンで合計102試合に出場、2019-20にはスターターとして平均12.2点、4.9リバウンド、スリー36.6%を記録した。
しかし、2020年10月、シーズン開幕直前にチームはカーターの謹慎処分を発表した。当初、謹慎処分の理由や具体的な期間といった詳細は一切公表されていなかったため、大麻所持やチームの練習を無断で休むといった些細なことだとも思われていたが、2020年12月4日に大学を離れてプロ入りを目指すこと同時にNBL(豪プロリーグ)のメルボルン・ユナイテッドとの契約締結が間近だとカーターのエージ円とのロック・ネイション(Roc Nation)から発表があった。
契約内容はNBLがNBAプロスペクトを誘致するために2018年に新設したネクストスター契約でメルボルン・ユナイテッドは馬場雄大選手が所属するチームである。
しかし、後日、契約の話は破談になったことが明らかになり、それに伴ってカーターの謹慎処分の理由も判明した。カーターは2020年初めにキャンパス内で性的暴行を加えてとして2名の学生から訴訟されていたのだった。ちなみに、カーターの謹慎期間は3学期分だった。つまり、今季は全休だった。
もし仮にカーターがメルボルン・ユナイテッドに加入した場合、馬場選手とカーターはもろにプレースタイル(ダンクとスリー)が被るため、両者共にウィングなので同時起用もあり得るが、ポジション争いをすることになっていただろう。
現地観戦
ホームアリーナ
名称: Alaska Airlines Center
住所: 3870 Montlake Blvd NE, Seattle, WA 98105
ワシントン大学はシアトル郊外にある。ダウンタウンからは電車で行ける。
チケット
同大はパワーカンファレンスに所属しているため、試合によってはチケットが売り切れる可能性もある。だから、チケットの購入は会場では無く、 Ticketmaster、StubHub、VIVIDSETAS、公式サイト等で事前に購入するのがオススメだ。
グッズ
公式ストア(ブックストア/チームストア)
カレッジグッズは各大学キャンパス内のブックストア(カレッジストア)が最も品揃えが豊富だ。ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。場所は「大学名 bookstore」で検索で出てくる。
ファナティクス
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ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売に携わっている企業だ。同社は自社の「Fanatics」「Fanatics International(欧州軸)」「Fanatics Big Tall(デカいサイズ)」「LIDS(子会社)」で全NCAA D1校のグッズを販売している。
NILグッズ
- 選手関連品
名前&番号入りジャージー/写真やイラスト入りTシャツ等 - 選手のプライベートブランド商品
- 選手のサインや実用品
NILグッズは公式の選手関連商品だ。2021年、NCAAは学生アスリートが自身のName-Image-Likenessを活用してのマネタイズを解禁した。現在、「選手名&番号入りジャージー」「選手のイラストや写真のTシャツ」等の販売が超メジャー校から徐々に始まっている。販路は各大学の実店舗やオンラインストア or サードパーティーマーケットプレイスとなっている。

まとめ

関連記事
カスカディアエリア

カスカディアエリア(西海岸)
カスカディアエリアは太平洋沿いのバンクーバー(カナダ)、ワシントン州、オレゴン州を括ったエリアだ。
バンクーバー(カナダ)
バンクーバーはカナダ西部最大の都市だ。かつてはNBAバンクーバー・グリズリーズがあった。近い将来、ポートランド・トレイルブレイザーズ傘下のGリーグチームができる予定だ。
シアトル(ワシントン州)
ワシントン州シアトルはNBAチームこそ無いが、高校バスケが盛んで、ブランドン・ロイ、アイザイア・トーマス、ネイト・ロビンソンなどがワシントン大学を経由してスターになった。WNBAのシアトル・ストームもある。
ゴンザガ大学(ワシントン州)
ゴンザガ大学はワシントン州東端のスポーケンという町にある。ポートランドやシアトルからは車で6時間以上、飛行機で1時間程だ。近くにはワシントンステイト大学とイースタンワシントン大学もある。
ポートランド(オレゴン州)
ポートランドはポートランド・トレイルブレイザーズが本拠地を構える北西部唯一のNBA都市だ。ポートランド大学とポートランドステイト大学もある。また、同市はNIKEの城下町でもあるためNIKE関連のイベントの開催地になることも多い。
オレゴンステイト大学(オレゴン州)
オレゴンステイト大学はポートランドからは車やバスで2時間ほどの場所にある。同校は他のPac-12校に比べれば、やや地味だがゲイリー・ペイトン父子の出身校として知られている。
オレゴン大学(オレゴン州ユージーン)
オレゴン大学はポートランドから長距離バスで3時間程のユージーンにある。同大はNIKE共同創業者のフィル・ナイト氏の母校だ。近年はUCLAやアリゾナ大学に代わるパック12の顔になりつつある。

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NCAAの視聴方法

参考
2019 ESPN 100(espn.com)
Washington Huskies School History(sports-reference.com)
NBL rescind Nahziah Carter Next Star deal to Melbourne United(espn.com)
Nahziah Carter(247sports.com)
