うい。
「全米中のバスケを訪れる」が目標、乗り鉄的現地観戦愛好家のBall Otaku Bros(@b_o_bros)だ。
今回はミネソタ大学を紹介する。
ミネソタ大学
基本情報
名称: University of Minnesota, Twin Cities
愛称: Gophers/U of M/UMN
所属: Big 10 Conference
18-19: 22勝14敗NCAAトーナメント2回戦敗退
17-18: 15勝17敗
16-17: 24勝10敗NCAAトーナメント1回戦敗退

近年の話: 典型的なハイメジャー校
ミネソタ大学は『可もなく不可もなし』の典型的なハイメジャー校だ。毎年NBAプロスペクトが入って来る訳でもなければ、NCAAトーナメントでスウィート16以上を狙える訳でも無いものの、パワーカンファレンスのドアマットチームに甘んじている訳でもない。
注目選手: Daniel Oturu(ビッグマン)
現在、ゴーファーズとしては久々のNBAプロスペクトのダニエル・オトゥールが在籍している。
ビッグ・10・カンファレンス
チーム史
前トーナメント時代
- 大学初の試合
- 全米No.1評価×3(1902、03、17)
ミネソタ大学は最も古い歴史を持つチームの1つだ。1895年2月に行われたミネソタ農業大学(ミネソタ大学ツインシティ校の前身の内の1校)と隣町St.ポールのハムライン大学(Hamline University)の試合は初の大学同士の試合と認知されている。
1986年1月、ミネソタ大学ミネアポリス校(ミネソタ大学ツインシティ校の母体となる大学)は近隣の学校、YMCA、キャンパス内の陸軍とリーグを組織し、同月にミネソタ大学ミネアポリス校のチームも初の試合を敢行した。
20世紀初頭、ゴーファーズは最盛を誇った。当時は全米1位を決める大会が無かったが、後にPremo-Porretta Power PollとHelmes foundationによってチームは合計3度(1902年、1903年、1917年)の全米No.1と評された。
ジョン・クンドラ時代(1959-68)
- 同校史上初の黒人選手
- NBAオールスター×6回
- NBA 2ndチーム(1970)
- 永久欠番(#23-アトランタ・ホークス)
- 永久欠番(#14-ミネソタ大学)
- 同校史上初の黒人選手
- NBAオールスター×2回
- NBA2ndチーム(1972)
ミネソタ大学初のスーパースターは大学史上初の黒人選手ルー・ハドソン(Lou Hudson)とアーチ―・クラーク(Archie Clark)だった。ハドソンは13年間のNBAキャリアで平均20得点を記録し、着用していた23番はアトランタ・ホークスで永久欠番になっている。一方のクラークは下位指名ながら着実に実力をつけてNBA 2ndチームに選ばれるまでに至った。
ジム・ダッチャー時代(1975-86途中): 3人のレジェンドを輩出
フリップ・サンダース(1973-77)
フリップ・サンダースはNBAで17シーズンもの間HCを務めたコーチだ。1995-96、サンダースは開幕20試合後に解雇されたビル・ブレアに代わってミネソタ・ティンバーウルブスのHCとなった。その後、当時GMを務めていた後輩のケビン・マクヘイルと共にケビン・ガーネットを中心としたチーム作りに成功、ウルブスを8年連続でプレーオフに導き、その後もデトロイト・ピストンズやワシントン・ウィザーズでHCを務めた。
マイカル・トンプソン(1974-78)
- 同大初の全体1位指名選手(1978)
- NBAチャンピオン(1987、1988)
- クレイ・トンプソンの父
- 永久欠番(#43-ミネソタ大学)
同校史上初にして唯一の全米1位指名選手となったのがマイカル・トンプソンだ。1978年、トンプソンはポートランド・トレイルブレイザーズから全体1位指名を受けてNBA入りを果たした。トンプソンは3年目に平均20点以上を記録したが、オールスターに選ばれることは無く、4年目以降は伸び悩み、良い選手で止まってしまった。
しかし、9年目(1986-87シーズン)に転機が訪れた。サンアントニオ・スパーズから優勝候補のロサンゼルス・レイカーズに放出されたのだ。当時のレイカーズはジャバ―のバックアップセンターを探しておりトンプソンに白羽の矢が立ったのだった。
そして、トンプソンはチームの期待に応えた。ベンチからの得点とリバウンドで1987年と1988年のNBA連覇に大きく貢献した。
ケビン・マクヘイル(1976-80)
ケビン・マクヘイル
NBAチャンピオン(1981、1984、1986)
NBAオールスター×6回
NBA1stチーム(1987)
永久欠番(#32-セルティックス)
永久欠番(#44-ミネソタ大学)
ゴーファーズのベストプレーヤーはケビン・マクヘイルだ。マクヘイルはローポストムーブとディフェンスで1980年代のボストン・セルティックス黄金期を支えた。
マクヘイルの最大の特徴はタレント揃いのチームにいたために6thマンの役割を担っていたことだ。1984年にはレギュラーシーズンで僅か10試合しかスターターとして出場していないにも関わらず平均18得点以上を記録してオールスターにも選出された。
引退後はコーチの道を歩んだ。2011-15シーズンにヒューストン・ロケッツのHCだったことは記憶に新しい。現在は解説者をしている。
クレム・ハスキンズ時代(1986-99)
- チーム史上唯一のファイナルフォー進出
- 中西部地区第1シード獲得
ミネソタ大学バスケ部の長い歴史の中で最も成功したのはファイナルフォーに進出した1996-97だ。このチームには後にNBAドラフトで1巡目指名を受ける選手が4人も在籍していた。
4人の1巡目指名選手
ボビー・ジャクソン(1997年1巡目23位)
ジョン・トーマス(1997年1巡目25位)
サム・ジェイコブソン(1998年1巡目26位)
クインシー・ルイス(1999年1巡目19位)
そんな才能あふれるチームを牽引していたのはNBAでも成功を収めたボビー・ジャクソンだった。ジャクソンはゴーファーズをビッグ10のレギュラーシーズン優勝とNCAAトーナメントの中西部地区1位シード獲得に導いて、自身はビッグ10カンファレンスの最優秀選手賞を受賞した。
しかし、その後、メンバーの学業成績の改ざんが地元紙によってすっぱ抜かれた。同紙によれば、学生の成績を管理する部署の人間が選手の代わりに授業の課題をこなしたり、バスケ部のスタッフが選手の成績に関して教授を懐柔したり、そういった隠密行動に対してHCクレム・ハスキンズが対価を支払っていたとのことだった。
その結果、NCAAはミネソタ大学の不正があったことを認めて、同プログラムの不正が行われていた期間の成績とそれを讃えた賞はNCAAの公式記録からは抹消されることとなった。
21世紀
ダン・モンソン時代(1999-2006)
その後、ダン・モンソン(Dan Monson)がHCとなったが、成績不振で8シーズン目途中に解雇となった。モンソン時代の唯一の話題はClass of 2003(2003年高卒組)においてNo.2 PFと評されたクリス・ハンフリーズをリクルートしたことだ。当初、ハンフリーズはデューク大学にコミットしていたが、ワン&ダンでNBA入りしたかったハンフリーズとアーリーエントリーを嫌っていたコーチKとの間で価値観の違いが見られたためか、入学直前の5月にデューク大学へのコミットを撤回して地元のミネソタ大学に来た。
トゥビー・スミス時代(2007-13)
現地観戦
ホームアリーナ
名称: Williams Arena and Sports Pavilion
住所: 1925 University Ave SE, Minneapolis, MN 55455
ゴーファーズのホームアリーナWilliams Arena and Sports Pavilionはミネソタ大学キャンパス内にある。ダウンタウンからアリーナへは路面電車(Green Line)とローカルバスで行けるが、アメリカのローカルバス事情を考慮すると路面電車の方が良いと思われる。路面電車で行く場合、キャンパス内にEast Bank Stationがあるので、そこで下車してアリーナへは徒歩で行ける。
チケット
同大はパワーカンファレンスに所属しているため、試合によってはチケットが売り切れる可能性もある。だから、チケットの購入は会場では無く、 Ticketmaster、StubHub、VIVIDSETAS、公式サイト等で事前に購入するのがオススメだ。
カレッジギア
大学のグッズの購入はキャンパス内のブックストア(カレッジストア)がオススメだ。場所はグーグルマップで「大学名 bookstore」で検索すれば出てくる。
ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。と言うのも、アメリカの大学生は基本的に寮やキャンパス付近での生活を強いられるため彼らの生活に必要となるアイテムが置いてあるのである。
ちなみに、カレッジのアイテムはアリーナでも買える。が、品揃えは良くない。時間があれば是非ともキャンパス内or付近のブックストアに立ち寄ることを俄然オススメする。
まとめ
【1日目】インディアナ大@ミネソタ大: バブルチーム同士の好ゲーム目的で行ったつもりが、Trayce Jackson-Davisが一気に世界に知れ渡った日に出会してしまった。座席は2列目。チケットは当日StubHubで購入。約$50。超安い。3枚目は100年前の栄光。4枚目はレジェンド達。#現地観戦兄弟 pic.twitter.com/9fTQwznwFR
— Ball Otaku Bros (@BOIBROS) February 20, 2020
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ミネソタエリア

ミネソタエリア(中西部)
ミネソタエリアはミネソタ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州のエリアだ。南東に五大湖エリア、南にカンザスシティエリア、西にマウンテンエリアがある。
ミネアポリス(ミネソタ州)
ミネアポリスは隣町のSt.ポールと並んでツインシティと呼ばれている。NBAミネソタ・ティンバーウルブス、強豪ミネソタ大学、大学初の試合を行ったNCAA D3のハムライン大学がある。そして、ミネハハアカデミー等高校バスケが熱い。
ノースダコタ州
ノースダコタ州は映画ファーゴのファーゴがある。
サウスダコタ州
サウスダコタ州はラッシュモア山国立公園(大統領の顔が彫ってある崖)がある。
カレッジフープスの記事
NCAA基礎講座の使い方
ステップ1: カレッジフープス全体(大学体育協会)を学ぶ
↓
ステップ2: NCAA(D1、D2、D3)を学ぶ
↓
ステップ3: NCAA D1のスケジュールを学ぶ
↓
ステップ4: NCAA D1のカンファレンスを学ぶ
↓
ステップ5: エリジビリティを学ぶ








参考
Gopher glory : 100 years of University of Minnesota basketball(archive.org)
A Brief History of Men’s College Basketball(ncaa.org)
U basketball program accused of academic fraud(web.archive.org)
Minnesota Golden Gophers School History(sports-reference.com)
Duke releases McDonald’s recruit Kris Humphries(usatoday30.usadotady.com)