富永啓生選手の今の留学状況を解説する(2020年11月)

うい。


「全米中のバスケを訪れる」が目標、乗り鉄的現地観戦愛好家のBall Otaku Bros(@b_o_bros)だ。

今回は富永啓生選手の今の留学の状況を解説する。

今回の出来事: 契約書の”ような”手紙に署名

今回の富永啓生選手のツイートはナショナル・レター・オブ・インテント(National Letter of Intent)と呼ばれる「私は〇〇大学に入学します」という契約書の”ような”ものに富永選手がサインしたことの報告だ。


これまで富永選手はネブラスカ大学へコミットはしていたのだが、あくまでもネブラスカ大学に入学する意思を公表していただけで、法的拘束力もないため気軽に撤回することも可能だった。

NLIにサイン
選手→最低1年間はその大学に通うことを約束
大学→その選手の全費用(入学金、授業料、食費、寮費、教科書代等)を負担することを約束

しかし、ナショナル・レター・オブ・インテント(通称NLI)にサインした場合、その選手はNLIを提示した大学に最低1年間通う約束をしたことになり、大学はサインした選手が大学生活を送る上で必要となる費用を全額補填する約束をしたことになる。


そして、他の大学はどこかのNLIにサインした選手を勧誘することができなくなる。つまり、ネブラスカ大学側としては富永選手を他の大学に奪われる心配がなくなる。


しかし、富永選手が絶対にネブラスカ大学に行かなければならない訳ではない。もし富永選手がネブラスカ大学への編入を取りやめたい場合、富永選手はNLIのサインを白紙に戻すリクエストをネブラスカ大学に送ることができる。そして、ネブラスカ大学が富永選手のそのリクエストに応えた場合、富永選手は再び他の大学からオファーを受けられる状況に戻る。


加えて、NLIは正式な契約書では無い。NLIに法的な拘束力は無い。どちらかが約束を反故することは可能だ。つまり、今回のNLIのサインは口約束がより断りにくくなった程度のことだ。

http://www.nationalletter.org/index.html

今後の富永選手: 2020-21は短大、その後ネブラスカ大学へ

今後の予定
2020-21: レンジャーカレッジでプレー
2021年5月: レンジャーカレッジを卒業&ネブラスカ大学へ編入
2021年5~8月(夏休み中): ネブラスカ大学でトレーニング&勉強
2021-22: ネブラスカ大学でプレー

今後、富永選手は2020-21は現在通っているレンジャーカレッジ(Ranger College)でプレーし、同時に2021年5月の短大卒業を目指して必要な単位を取得することになる。


もし順調に事が進めば、2021年5月頃に富永選手はレンジャーカレッジを卒業し、そのまま短大卒業の証を持ってネブラスカ大学に編入する。通常、アメリカの大学は8月末から新学期が始まるのだが、おそらく5月の夏休み中に入学してトレーニング、あるいは同時にサマークラスや留学生用の語学の授業に励むことになるはずだ。


そして、2021-22シーズンから富永選手はネブラスカ大学の一員としてNCAA D1の舞台でプレーすることになる。


しかし、もし順調に事が進まなかった場合、

・短大を卒業できない
・大怪我で復帰に時間を要する
・チーム内の競争に勝てない

おそらく2021年にネブラスカ大学に編入する自体は可能だと思うが、2021-22シーズンはプレーしない可能性が高い。


と言うのも、アメリカの大学で学生は原則的に最大で4シーズンしかプレーできないのだが、上記の3つのどれかに当てはまった場合、富永選手はレッドシャツと呼ばれる選択をするかもしれないからだ。


レッドシャツとはそのシーズンに一切公式戦に出場しないこと、あるいはそういった選手のことである。もし短大を卒業せずにNCAA D1の大学に編入した場合、その選手は1シーズンをレッドシャツとして過ごさなければならない。


一方、選手は自らの意思でレッドシャツになることを選ぶこともできる。公式戦に1秒でも出場した場合、その選手は最大4シーズンしかプレーできない内の1シーズン分の消費することになるため、怪我でシーズンの大半を休む場合、あるいは出場時間が見込めない選手は自らそのシーズンをレッドシャツで過ごして1シーズン分の消費を回避するのだ。


故に、もしかしたら2020-21はネブラスカ大学に在籍はするものの、公式戦には出場しないという可能性も十分に考えられる。

ネブラスカ大学: 強豪カンファレンスの弱小校だが強くなる可能大!!

  1. 超強いカンファレンスに所属
  2. 但し、カンファレンス内の残念な方
    (NCAA D1全約350校中100~150位)
  3. しかし、フレッド・ホイバーグがHCに就任
    =これから強くなる可能性大!!

ネブラスカ大学の強さは「上の下」だ。


まず、ネブラスカ大学は強豪校が集うビッグ・10・カンファレンスに所属している。ビッグ10はガチの中のガチのカンファレンスだ。ミシガン大学、ミシガンステイト大学、オハイオステイト大学、インディアナ大学等がNCAAトーナメント制覇を目指した大学ばかりが所属している。無論、毎年何人ものNBA選手がこのカンファレンスから誕生している。


しかし、ネブラスカ大学はビッグ10の中の残念な方と呼ばれているのが現状だ。ビッグ10は現在は実は14校が所属しているのだが、ネブラスカ大学、ペンシルベニアステイト大学、ノースウェスタン大学、ラトガース大学の4校は他の10校程強い訳では無い。但し、腐ってもビッグ10校のためNCAA D1全体(350校以上)の中では100~150位付近と決して弱い訳でも無い。


しかし、ネブラスカ大学は強くなる可能性が大いにある。と言うのも、2018年にフレッド・ホイバーグがHCに就任したからだ。ホイバーグはシカゴ・ブルズで失敗した印象が強いと思うが、実はそのホイバーグがブルズに雇われるきっかけとなったのが彼のアイオワステイト大学での実績だ。


アイオワステイト大学はネブラスカ大学と同じ様にパワーカンファレンスに所属していながらあまり強くないチームだったのだが、2010年にHCに就任したホイバーグはコーチングキャリア僅か2季目の2012年にチームを7年振りのNCAAトーナメント出場、2014年には同大史上4度目となるスウィート16進出に導いたのだ。


つまり、ホイバーグの採用はネブラスカ大学がバスケットボールに本腰を入れ始めたことに他ならない。富永選手はそんなホイバーグの目に留まった訳である。

まとめ

今回の出来事は「2021年からネブラスカ大学に入学する」ことを約束した契約書のような物へのサインだ。


今後、富永啓成選手は今季2020-21は引き続きレンジャーカレッジでプレーすることになる。


そして、富永啓成選手はネブラスカ大学に編入するのは2021年5月頃だ。ネブラスカ大学のメンバーとしてプレーすることになるのは、もしそのまま怪我も無く出場時間も獲得できるようであれば2021-22からだが、怪我や実力不足でレッドシャツ(練習生)として過ごす、つまり、2021-22は公式戦には出場しない可能性もゼロではない。


ネブラスカ大学は超強いカンファレンスの中の弱いチームだ。NCAA D1全体で言えば上の下辺りに相当する。が、ネブラスカ大学はアイオワステイト大学を強豪にしたフレッド・ホイバーグを採用した。つまり、ネブラスカ大学は本腰を入れるという意味である。富永選手はそのネブラスカ大学の伝説の始まりのメンバーとして見込まれた。

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