概要
- アスレティックデパートメント: 運動部管理部署
運動部総監督(AD)
バスケ部担当職員 - チームスタッフ
カウンタブルコーチ: 指導&リクルート可
アンカウンタブルコーチ: サポート業務
サポートスタッフ: サポート業務 - 選手
奨学生: スポーツ奨学金を受けている選手
ウォークオン: 奨学金無し選手
米国大学バスケ部は主に「アスレティックデパートメント職員」「チームスタッフ」「選手」で構成されている。
アスレティックデパートメント(運動部局)
学長
↓
アスレティックデパートメント
アスレティックディレクター(部長)
運動部管理部署
↓
運動部各部
バスケ部、フットボール部、水泳部etc…
アスレティックデパートメント
一般的に米国の大学ではアスレティックデパートメントが全運動部の管理を行っている。
アスレティックディレクター(運動部局長)
そして、アスレティックデパートメントのトップがアスレティックディレクター(通称AD)だ。ADはNBAのジェネラルマネージャーに相当する。例えば、ADはバスケ部のHCの採用や解雇の権限を持っている。さらには「大学体育協会やディビジョンの所属」もADの意向に拠る部分が大きい。
運動部局職員
通常、ADの下にはシニアADやアシスタントAD等の部下がいる。彼らは各々がいくつかの運動部の担当を行う。例えば、〇〇は水泳部とラクロス部、××はスキー部とゴルフ部、△△はブラスバンド部と野球部といった具合だ。一方、フットボール部と男子バスケ部はAD直轄の場合が多い。両部活の成績はADの進退に大きく影響を及ぼすためだ。つまり、ADとフットボールHCやバスケ部HCは運命共同体である。
チームスタッフ
- カウンタブルコーチ
コート上指導可
校外リクルート活動可 - アンカウンタブルコーチ(1のサポート業務)
対戦相手のスカウティング
リクルートの分析
ウェイトルームでの指導
マネジメント業務全般 - サポートスタッフ(1&2のサポート業務)
大学院生アシスタント
学生マネージャー
チームドクター
チューター/アドバイザー
カウンタブルコーチ: HC&AC
- コーチ数にカウントされる
- 男女バスケ部: 最大4名
- 許可
コート上での指導
校外のリクルート活動
NCAAでは男女バスケ部のコーチは最大4名までと決められている。つまり、男女バスケ部はヘッドコーチ1名+アシスタントコーチ3名がコーチ陣となる。カウンタブルコーチは「コート上での指導」と「校外でのリクルート活動」が許されている。
アンカウンタブルコーチ
- コーチ数にカウントされない
- コート上での指導とキャンパス外のリクルート活動は禁止

NCAAは2021年6月1日~12月31日までリクルートの緩和措置を設ける予定だ。各大学はチームスタッフ1名をウェイバーに任命できる。ウェイバーは限定的にリクルート活動が許可される。
プレーヤーデベロップメント(コーディネーター/ディレクター)
- マネジメント業務
試合や練習のスケジューリング
遠征時の衣食住の手配
他の部署と連携等 - スカウティング業務(ビデオコーディネーター)
対戦相手やリクルートの資料作成
プレーヤーデベロップメントはマネジメントとスカウティングを担っている。仕事は多岐に渡る。
ストレングス&コンディショニングコーチ
ストレングス&コンディショニングコーチは学生アスリート達の運動能力や身体操作向上を担当している。専らウェイトルームでの指導だけが許可されている。新卒や大学院生がアシスタントに付いている場合もある。一般的にS&Cコーチは複数の運動部を担当している。
ボランティアコーチ(男女バスケ部無し)
ボランティアコーチは無給のコーチだ。男女バスケ部ではボランティアコーチの起用は禁止されている。
学生コーチ
- コート上の指導可
- NCAAでプレーできない学生
- 最大4名
学生コーチ(Student Assistant Coach)はアンカウンタブルコーチの中で唯一コート上での指導が許されている。学生コーチはNCAAでプレーできない学生だけだ。主なパターンに「元選手→選手資格消費→大学院生」と「元選手→プロ→大学復学」がある。
その他のスタッフ
グラデュエートアシスタント
グラデュエートアシスタントは大学院生だ。主な業務はプレーヤーデベロップメントやS&Cコーチのアシスタントである。
学生マネージャー
From student manager to fan fave 🔥 pic.twitter.com/JP2grpWuJ3
— UCF Men’s Hoops (@UCF_MBB) February 15, 2023
学生マネージャーは雑務担当の学生だ。練習の参加と選手への指導は禁止されている。多くのチームではアウェイゲームやNCAAトーナメント帯同は上級生の学生マネージャーに限定している。学生マネージャー→選手の昇格もある。ちなみに、学生マネージャー同士の試合もある。
アスレティックトレーナー
アスレティックトレーナーは怪我の応急処置やリハビリ等を担当している。
チームドクター
チームドクターやフィジシャンはチーム帯同医師だ。
アドバイザー/チューター
アドバイザーやチューターは学生アスリートの勉強をサポートしている。
選手
奨学生
奨学生はスポーツ奨学金を貰っている。NCAA D1のバスケットボールに関して言えば、入学金、授業料、寮費、テキスト代、食費等の大学生活に必要と考えられる支出全てが免除される。ウェアやシューズ等もチームから支給される。
ウォークオン
ウォークオン(Walk-on)はスポーツ奨学金を受け取っていない学生アスリートだ。一部の選手は将来的な奨学生への昇格内定を貰っている。

名門校のウォークオンは侮れない。2017年、ウォーカー・ミラーはノースカロライナ大学にウォークオンとして進学した。案の定、結果は合計68試合出場でほぼ全てがガベージタイムの1~2分に終わってしまった。そんな中、2021年、NCAAは新型コロナウィルス起因のシーズン中止の救済措置として全選手に1シーズンの選手資格追加を発表した。そして、2021-22、同選手はNCAA D1モンマス大学へ編入し、全34試合にスターターで出場し、平均14.6P/5.8Rの活躍で最後のカレッジシーズンを謳歌した。
レッドシャツ
レッドシャツ(red shirt)は公式戦に出場できない選手だ。選手がレッドシャツになる理由は「学業不振」「怪我」「エリジビリティのキープ」等が挙げられる。基本的にレッドシャツの選手は奨学金を受け取っていない場合が多い。奨学生でも怪我でレッドシャツになった場合は奨学金をはく奪される。

米国の大学への留学方法
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米国の大学への進学は一般的に「エッセイ(自己PR文)」「高校の成績(GPA)」「テストスコア(TOEFL/SAT/ACT等)」「推薦状」「銀行口座の残高証明書」が求められる。エッセイは「高校生活で何を頑張ってきたか」「大学で何を学びたいか」「将来の夢」等の自己アピール文である。高校成績は日本の高校の10段階評価をGPAに換算する。テストスコアは英語力の証明としてよく求められる。時に推薦状も必要だ。一方、大半の日本の高校教員は米国の大学の正規入学の方法を知らないだろう。実際、俺の場合(公立高校→米国四年制大学卒業)も「提出物: 高校の担任教諭が留学エージェントのサンプルを参考に作成」「エッセイ/テスト/面接: 留学エージェントの対策講座」「奨学金獲得(合計500万円程度): 留学エージェントのコネ」でやり遂げた。詰まる所、留学は留学エージェントが必須だ。相談だけでも思いもよらない案の教示で価値はある。

実は多くの留学エージェントは東南アジアの語学学校しか取り扱っていない。そんな中、上記の通り、留学情報館は多様なパターンの留学に対応している。最近は「短大→名門大学編入」や「海外出稼ぎ」等のサポートもある。留学先も北米-オセアニア-欧州等様々だ。そして、カウンセリングは無料だ。
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大学一覧

バスケ留学解説

NCAAの視聴方法



参考
Athletic Scholarships: Everything You Need to Know(ncsasports.org)
How to Get Recruited for College Basketball(ncsasports.com)
2020-21 NCAA DIVISON 1 MANUAL(web3.ncaa.org)
University of Kentucky Administrative Organization Office of the President(uky.edu)
NOLAN SMITH(goduke.com)
Director of Player Development – Northwestern University – Full-time(hoopdirt.com)
Division I to return to recruiting activities June 1(ncaa.org)
How four-year UNC basketball walk-on Walker Miller became a star at Monmouth (and why he never played for his famous older brother)(espn.com)