【NCAA】カレッジバスケ解説: 大学以外の進路

概要

2005年以降、NBAは基本的には高卒選手のNBA入りを禁止している。2005年、NBAとNBA選手会間の団体交渉協約(Collective Bargaining Agreement)更新の結果、NBAドラフトエントリー資格に「高校卒業後NBA1シーズン経過」と「ドラフト年の大晦日までに19歳を迎える」が追加となった。前コミッショナーの故デビッド・スターンが精神的に未熟な若者を嫌ったからだ。当時、NBAはMLBを参考にマイナーリーグのファーム化の計画を思いついた。実際、現Gリーグは「6チーム(2005年)→27チーム(2022)→31チーム(将来)」と計画を進めている。また、2019年には遂にGリーグ・イグナイトがNBAプロスペクトを集めたチームとして新設された。一方、マイナーリーグ計画は時間を要している。そのため、2005年以降、NBAプロスペクト達は高校卒業後からNBAドラフトまでの最低1年間を何かしらの方法で時間を潰さなければならなくなった。そして、その結果、大学を1年で辞める「ワン&ダン」が流行し、さらには大学進学以外(オルタナティブ)の方法も次々と編み出された。

第一世代(2006~10年高卒組): ワン&ダンの流行

概要: ワン&ダンの流行

まず、最初に流行したのがワン&ダン(One&Done)だ。ワン&ダンは「ワン=1年/ダン=終える」の意味で1年で大学を後にすることを意味する。第一世代で高校から直接NBA入りしたかった選手達はNBAドラフトエントリー資格を満たした1年間だけプレーしてカレッジを後にした。一方、極々僅かだがカレッジには行かずに他のプロリーグでこのモラトリアムを過ごした選手も出てきた。

ワン&ダン組

ドラフト年ワン&ダン高校生備考
200175
200264
200335
200438ドレル・ライト(高校5年生)
2005311高校生最後
20062n/a高校生禁止
20079n/a高校生禁止の影響を最初に受けた組
200814n/a
20095n/a
201011n/a
20119n/a
https://www.thedraftreview.com/index.php?option=com_content&view=category&id=136&Itemid=384

上の表はワン&ダンでNBAドラフトに実際にエントリーした人数だ。撤回者は含まれていない。2005年は高卒ルーキー最後の年だったこともあって高卒エントリー者数が増加している。一方、翌2006年はタイラス・トーマスとショーン・ウィリアムスが高卒ルーキー禁止後初のワン&ダン選手となったが、彼らには2005年の高卒時にもエントリー資格があったので、CBAの影響を受けてのワン&ダンでは無い。そして、CBA改定の影響を受けた最初のクラス以降、ワン&ダンのエントリー者数は「9名(2007)→14名(2008)→5名(2009)→11名(2010)→9名(2011)」と増加し始めた。

OJ・メイヨやマイケル・ビーズリーは大学在学時に不正に金銭等を受け取っていた疑惑の進学も目立つようになった。

プロリーグ組

主な選手モラトリアム(期間)ドラフト
ブランドン・ジェニングスイタリア(2008-09)2009年1巡目9位(MIL)
ラタビアス・ウィリアムスGリーグ(2009-10)2010年2巡目48位(MIA)
ジェレミー・テイラーイスラエル(2009-10)
日本(2010-11)
2011年2巡目39位(CHA)
結局、ラタビアス・ウィリアムスはNBAでは1試合もプレーしなかった。
ブランドン・ジェニングス: 初の海外プロ経由

初めて海外プロリーグの道を開拓したのがブランドン・ジェニングスだ。同選手は学業不振でアリゾナ大学への進学を断念し、Pallacanestro Virtus Romaと契約し、NBAドラフトに臨んだ。成績は43試合出場で平均20分/6点だった。

ラタビアス・ウィリアムス: 初のDリーグ経由

ラタビアス・ウィリアムス(Latavious Williams)は初の「高卒→Dリーグ→NBAドラフト」選手だ。2009年、同選手は、学業成績不振で大学進学を諦めた後、中国CBAのオファーを「アメリカに留まってほしい」との家族の意向で断り、最終的にはDリーグドラフトでタルサ・シックスティシクサーズに加入し、46試合に出場して7.7点/7.7リバウンドを記録した。

ジェレミー・タイラー

ジェレミー・タイラーは高校を中退してイスラエルリーグとbjリーグを経由してNBAドラフトに入った。2009年、同選手は高校3年(日本の高校2年相当)時にサンディエゴ高校を中退し、マッカビ・ハイファに入団して10試合に出場し、翌シーズンにbjリーグのボブ・ヒル率いる東京アパッチと契約して合計33試合に出場した。

第二世代(2011~16年高卒組): NCAA以外の道の模索&実行

  • 学年変更制度の利用増
  • 新規オルタナティブ: 海外プロ
  • 新規オルタナティブ: ポスト-グラデュエート学年

ワン&ダン組

ドラフト年ワン&ダン備考
20129
201310
201410
201513
201615
201720

CBA更新後、ワン&ダンの選手数は微増を辿ったが、2017年に一気に20人へと増加した。リッキー・レドは大学の試合に一度もプレーすること無くNBAドラフトへ進んだ。高校卒業後、レドはプロビデンス・カレッジへ進学したが、学業成績がNCAAの基準に満たなかったため公式戦に出場できなかった。その後、2013年に2巡目43位でバックスに指名されて最終的にはマーベリックスに送られた。

学年変更組(reclassfication)

主な学年変更組
  • アンドレ・ドラモンド(2012年1巡目9位)
    12→11卒→コネチカット大学(11-12)
  • ナーレンズ・ノエル(2013年1巡目)
    2013→2012卒→ケンタッキー大学(12-13)
  • ウェイン・セルデン(2016年ドラフト外)
    14→13卒→カンザス大学(13-16)
  • ノア・ボンレー(2014年1巡目9位)
    14→13卒→インディアナ大学(13-14)

一部の選手は極力若い年齢でのドラフトエントリーのために学年変更制度で高校卒業を早め。北米の学校では学力や州法等の理由で「同学年=同年齢」とは限らない。言い換えれば、学年変更が容易だ。そして、実はアメリカでは競技の優位性目的の学年ダウンが横行している。言わずもがな、10代の1歳差は非常に大きい。そのため、多くの選手が通称”ホールドバックス(holdbacks)”として本来よりも1~2学年下でプレーしている。そんな中、2011年、NBAは高卒ルーキー禁止を続投した。その結果、一部の選手は急遽本来の学年に戻った。

@b_o_bros
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一部の子どもはホームスクーリング、複数回の転校、海外生活等の理由で元来よりも下の学年に組み込まれる。そもそも地区によって小学校に通い始める年齢も違う。

海外プロ組

主な選手モラトリアムドラフト
エマニュエル・ムディエイ中国CBA(2014-15)2015年1巡目7位(DEN)
テレンス・ファーガソン豪NBL(2017-18)2018年1巡目24位(OKC)
エマニュエル・ムディエイ

エマニュエル・ムディエイは中国CBAに行った初めてのトッププロスペクトだ。同選手は南メソジスト大学(SMU)への進学を撤回し、家族を養うためにプロへの転向を発表し、サザン・タイガースと$1.2M(約1.5億円)で契約した。

テレンス・ファーガソン

テレンス・ファーガソンは豪州NBLルートを開拓した。同選手はアリゾナ大学への進学を決めかけていた際にナイキ・フープ・サミットで声を掛けられてアデレード・サーティシクサーズ契約した。

ポスト-グラデュエート学年(Post-Graduate Year)

主な選手モラトリアム(期間/方法)ドラフト
サイナム・シンポスト-グラデュエート(2014-15)2015年2巡目52位(DAL)
ソーン・メイカーポスト-グラデュエート(2015-16)2016年1巡目10位(MIL)
サイナム・シンはNBA出場無し

サイナム・シンはポスト-グラデュエイト学年からのNBAドラフトエントリーをこじ開けた。同学年は北米の高校卒業後の大学進学準備のための学年(1年間)だ。そして、2014-15、同選手はNBAとIMGアカデミーのインド進出の思惑で渡米させられて5年目を迎えていたものの、学業成績不振でNCAAの道が閉ざされてしまったためにプロ転向を表明し、「高校卒業後1年経過」と「19歳 in ドラフト年内」のクリアからNBAドラフトエントリーを訴え、初のPG生 to NBAドラフト指名選手となった。その後、翌2015-16、ソーン・メイカーも前例を武器にNBAに自身のNBAドラフトエントリーを認めさせた。

第三世代(2017~19年高卒組): カレッジスキップの加速

  • 学年変更活用: 飛び級&留年
  • オルタナティブルートの地位確立
    豪NBL: NBAプロスペクト用契約
    ポスト-グラデュエート学年
  • その他
    インターンシップ
    自主トレ
    私塾
    プロリーグ
    Gリーグ: プロスペクト用契約

ワン&ダン

ドラフト年ワン&ダンオルタナティブ備考
2018204内1人はリアンジェロ・ボール
2019182

第三世代でもワン&ダンは主流であり続けた。特に2018年高校卒業組はザイオン・ウィリアムソン、RJ・バレット、キャム・レディッシュを筆頭に多くの有望選手が大学進学を選んだ。強いて言えば、指名漏れ濃厚者のNBAドラフトエントリー強硬が目立った。

学年変更

主な選手高卒年高卒時年齢/誕生日進路ドラフト
チャールズ・バッシー201817+8歳/2000年10月WKU2021年2巡目53位(PHI)
DJ・バーンズ201817+8歳/2000年10月テネシー大学等
ニコ・マニオン201918+3歳/2001年3月アリゾナ大学2020年2巡目48位(GSW)
飛び級

第三世代では学年変更制度の高度な利用法が編み出された。まず、飛び級者が登場した。アメリカでは誕生日や学力次第では大学入学時に17歳の学生もいる。だから、学年変更制度で本来の学年よりも1年早く高校を卒業することも可能になっている。つまり、選手は当人の誕生日次第で「高卒時17歳→ドラフト時18歳→ドラフト年内19歳」の実質的に高卒相当の年齢でNBA入りも果たせる。チャールズ・バッシーやDJ・バーンズは結局はワン&ダンしなかったものの上記のルートを実現できる身にいた。

ジェイレン・レキュー: 高校卒業遅延

一方、留年者も現われた。ジェイレン・レキューは2018年6月に高校を卒業できたにも関わらず1学年下にリクラスし、高校5年目(2018-19)をブリュースターアカデミーで過ごした後、NBAからの許可を獲得し、見事に2019年のNBAドラフトのエントリーに成功した。

海外プロ

主な選手モラトリアム(期間)ドラフト
ラメロ・ボール豪NBL(2019-20)2020年1巡目3位(CHA)
RJ・ハンプトン豪NBL(2019-20)2020年1巡目24位(ORL)
テリー・アームストロング豪NBL
サウス・イースト・メルボルン・フェニックス(2019-20)
2020年ドラフト外
ビリー・プレストンカンザス大
→ボスニアヘルツェゴビナ(2017-18)
2018年ドラフト外
リアンジェロ・ボールUCLA
→リトアニア(2017-18)
2018年ドラフト外
豪NBL

豪NBLはNBAプロスペクト専用のNBL Next Stars契約を立ち上げてオルタナティブ役を買って出た。2019-20には3名がNBLチームと契約した。特にRJ・ハンプトンは飛び級(2020年→2019年卒)した後のプロ転向のため第三世代の象徴的存在だ。

大学放校→プロ転向組

ビリー・プレストンはカンザス大学に進学し、エキシビジョンゲーム3試合に出場したものの、キャンパス内での交通事故で選手資格の一時停止を喰らってしまったため、急遽ボスニアヘルツェゴビナのKK Igokeaと契約し、最終的に3試合の出場した。リアンジェロ・ボールはチーム旅行先の中国での万引き逮捕でUCLAを放校となったため父弟と共にリトアニアへと渡った。

ポスト-グラデュエート学年

主な選手モラトリアム(期間)ドラフト
アンフェニー・サイモンズ(2017-18)2018年1巡目24位(POR)
KJ・マーティンIMGアカデミー(2019-20)2020年2巡目52位(HOU)
ジョシュ・ホールMoravian Prep(2019-20)2020年ドラフト外

第三世代ではポスト-グラデュエート学年はオルタナティブとして確立された。アンフェニー・シモンズはPG生から難無くNBAドラフトにエントリーした。KJ・マーティンはバンダ―ビルト大学進学予定を取り消し、自主練でNBAドラフト準備を宣言を撤回した後、IMGアカデミーのポスト-グラデュエートチームでプレーした。ジョシュ・ホールもオークヒルアカデミー卒業後にルイビル大学等のオファーを蹴り、ノースカロライナ州のプレッププログラム経由でNBAドラフトに臨んだ。

無所属

主な選手モラトリアム(期間)ドラフト
ミッチェル・ロビンソン退学&自主トレ(2017-18)2018年2巡目36位(NYK)
ダリアス・ベイズリーインターン&自主トレ(2018-19)2019年1巡目23位(OKC)
ミッチェル・ロビンソン

ミッチェル・ロビンソンは自主トレでモラトリアムを過ごした。主な流れは「ウェスタンケンタッキー大学入学(夏休み)→転校模索(新学期開始前)→他大学もWKU復帰もレッドシャツ確定(2017-18)→Gリーグ模索→自主トレ」だ。NCAAは原則的に「転校生: 編入直後シーズン→レッドシャツ(公式戦出場不可)」のルールを設けている。そして、同選手はWKU入学後の転校模索によって同シーズンのレッドシャツを確定させてしまった。また、他の道も諸々の理由で上手くハマらなかった。その結果、最後に残ったのが自主トレだった。

@b_o_bros
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現在、新入生は「夏休み~秋学期開始前」までの場合はレッドシャツ免除で他大学に編入できる。

ダリアス・ベイズリー

ダリアス・ベイズリーはインターンシップでモラトリアムを過ごした。2018年3月、同選手はシラキュース大学のコミットを撤回し、一時はGリーグ行きを宣言したものの、その後に敏腕代理人リッチ・ポールの進言でニューバランスでのインターンシップ(報酬$100万/3カ月)を経験しながらの自主トレを選んだ。

その他

Gリーグ

2017年、NBAは2019-20のGリーグ・プロフェッショナル・パス&セレクト契約の新設を発表したものの、低い給与と育成環境から全く支持を得られず、僅か1シーズンで役目を終えた。

ラバー・ボール

2018年夏、ラバー・ボールはNCAAのオルタナティブウェイとして有給のJunior Basketball Associationリーグを開催した。参加者はリアンジェロとラメロの2人の息子と高校卒業直後の和かい選手達だったが、ラメロ以外は才能に欠けた存在ばかりだったため、1シーズンで幕を閉じた。

デビッド・ウェスト
Teams — The Professional Collegiate League

2018年、ヒストリカル・バスケットボール・リーグ(Historical Basketball League)が密かに産声を上げた。COOは元オールスターのデビッド・ウェストが務めている。その後、同リーグはPCLと名称を変更し、NBAプロスペクトのためのオルタナティブではなく、国内のマイナーリーグとなっている。

第四世代(2020~年卒): 本格派国内代替選択肢登場

  • 国内オルタナティブの充実

Gリーグ

一期生(2020-21)
主な選手ドラフト備考
ジェイレン・グリーン2021年1巡目2位(HOU)
ジョナサン・クミンガ2021年1巡目7位(GSW)学年変更2021→2020
アイザイア・トッド2021年2巡目31位(MIL)
ダイシェン・ニックス2021年ドラフト外
プリンセパル・シン2021年ドラフト外インド出身
カイ・ソット2022年ドラフト外フィリピン出身
公式戦出場無し

2020年、NBAはGリーグにNBAプロスペクト向けチームを発足してオルタナティブルートに本腰を入れた。特に見直されたのは契約金だ。先述のプロフェッショナルパスは契約金の低さからトッププロスペクト達から見向きもされなかった。そのため、契約金は数十万ドル程に改善された。そして、2020年4月、ジェイレン・グリーンが長い進路先非公表からセレクトチーム入りを発表し、数日後にアイザイア・トッドがミシガン大学入学を撤回してチームへの加入を決め、同月末にはダイシェン・ニックスもUCLAをデコミットして2人に続き、7月にジョナサン・クミンガが本来の学年での高校卒業でチームに加わった。その後、チームはGリーグ・イグナイトに決定した。

@b_o_bros
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カイ・ソットは2020-21にGリーグ・イグナイトと契約し、練習には参加していたものの、その後にフィリピン代表活動のためにチームを離脱した際にコロナ禍での行動制限等でチーム復帰が困難となり、結局は公式戦には1試合も出場せずに終わった。

二期生(2021-22)
主な選手ドラフト備考
ダイソン・ダニエルズ2022年1巡目8位オーストラリア出身
マジョーン・ブーチャンプ2022年1巡目24位2020年高卒組
ジェイデン・ハーディー2022年2巡目37位
マイケル・フォスター2022年ドラフト外
ファンボ・ゼング2022年ドラフト外中国出身
スクート・ヘンダーソン2023年2022年内18歳(誕生日2004年2月3日)

二期生も豪華なラインナップとなった。マジョーン・ブーチャンプは2021年のNBAドラフトにエントリー可能だったものの、2020-21のモラトリアムが「私塾カメレオンBX→コロナ起因の廃業→NCAAプレー不可濃厚(同塾との契約内容のアマチュア資格抵触)→地元短大」と散々だったため、自身の評価を上げるべく、Gリーグ・イグナイトへの加入を決めた。スク-ト・ヘンダーソンは2021年に学年変更で高校卒業を1年早めてチームに加入した。

三期生(2022-23)
主な選手ドラフト備考
スクート・ヘンダーソン2023年2022年内18歳(誕生日2004年2月3日)
レナード・ミラー2023年カナダ出身
シディ・シソーコー2023年フランス出身
モハベ・キング2023年ニュージーランド出身
エイフェ・アボギディナイジェリア出身
ワシントンステイト大学(2020-22)
ロンドン・ジョンソン2024年
ババカル・サネ2024年セネガル出身

三期生は米国外出身選手が多い。エイフェ・アボギディはワシントンステイト大学からNBAドラフトエントリーせずにチームと契約した。ロンドン・ジョンソンとババカル・サネは2年契約だ。

四期生(2023-24)
主な選手ドラフト備考
ロン・ホランド2024年トッププロスペクト
マタス・ブゼレス2024年トッププロスペクト
Thierry Darlan2024年NBAアカデミーアフリカ
Dink Pate2025年現米国最年少プロバスケ選手

現在、既に複数の選手の契約が発表されている。ロン・ホランドとマタス・ブゼレスはトッププロスペクトだ。ディンク・ペイトは2023年5月に高校卒業を1年早めてチームと2年契約した。同選手は2024年内中に19歳を迎えないためにNBAドラフトエントリーは2025年になる。

オーバータイム・エリート(OTE)

一方、スポーツメディアのオーバータイムは新たなオルタナティブウェイとしてオーバータイム・エリートを発足した。

オーバータイム・エリート(OTE)
オーバータイム・エリートについて解説&紹介!!

その他

NBL
主な選手モラトリアムドラフト
カイ・ソットGリーグ・イグナイト(2020-21)
アデレード・サーティシクサーズ(2021-22)
2022年ドラフト外
マクーア・メイカーハワード大学(2020-21)
シドニー・キングス(2021-22)
2022年ドラフト外
AJ・ジョンソンイラワラ・ホークス(2023-24)2024年

NBLは「米国内のオルタナティブルート充実」+「コロナ禍の渡航制限」で下火になりつつある。有名所はカイ・ソットとマクーア・メイカーだけだ。前者はフィリピン出身で高校時代に渡米し、一時的にGリーグ・イグナイトとの契約に至ったものの、結局はアデレード・サーティシクサーズでモラトリアムを過ごした。後者は2020-21に”BLM”的思想で歴史的黒人大学のハワード大学に加入したものの、コロナ禍で満足に活動できず、NBAドラフト評価向上のためにシドニー・キングスと契約した。そんな中、2023年、AJ・ジョンソンが豪州を選んだ。

カメレオンBX
主な選手期間その後
カイリー・ウォーカー不明(2020-21)2021年ドラフト外
マジョーン・ブーチャンプ8カ月(2019-20)短大(2020-21)
Gリーグ・イグナイト(2021-22)
2022年1巡目24位
マックス・ルイス無しペッパーダイン大学(2021-23)
2023年
JD Tsasa無し2023年~

カメレオンBXは超短命のNBAプレーヤー養成塾だ。同プログラムはS&Cコーチのフランク・マトリシアーノ(Frank Matrisciano)のメソッドを高校生向けに転用させて運営される予定だった。そんな中、新型コロナウィルスが直撃し、拠点のベイエリアのトレーニング施設が封鎖され、2020年夏以降に同塾は忽然と姿を消した。同塾で唯一”まともに”活動していたのはマジョーン・ブーチャンプだ。一方、最も有名なカイリー・ウォーカーは結局はどの程度の関わりがあったかは不明のままである。マックス・ルイスとJD・ツァサも実際の活動はほぼなかったようである。

まとめ

2005年以降、NBAは基本的には高卒選手のNBA入りを禁止している。2005年、NBAとNBA選手会間の団体交渉協約(Collective Bargaining Agreement)更新の結果、NBAドラフトエントリー資格に「高校卒業後NBA1シーズン経過」と「ドラフト年の大晦日までに19歳を迎える」が追加となった。前コミッショナーの故デビッド・スターンが精神的に未熟な若者がNBAに入ってくるのを嫌ったからだ。当時、NBAはMLBを参考にマイナーリーグのファーム化の計画を思いついた。実際、現Gリーグ(元Dリーグ)は「6チーム(2005年)→27チーム(2022)→31チーム(将来)」と計画を進めている。また、2019年には遂にGリーグ・イグナイトがNBAプロスペクトを集めたチームとして新設された。一方、マイナーリーグ計画は上記の通り時間を要している。そのため、2005年以降、NBAプロスペクト達は高校卒業後からNBAドラフトまでの最低1年間を何かしらの方法で時間を潰さなければならなくなった。そして、その結果、大学を1年で辞める「ワン&ダン」が流行し、さらには大学進学以外(オルタナティブ)の方法も次々と編み出された。

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