※2020-21シーズン=イレギュラースケジュール(コロナ禍)
基本情報
- 名称: University of Washington
- 愛称: Huskies
- 所属: Big 10 Conference
近年の話: パワーハウス→強豪校化計画失敗
- カンファレンス移籍(2024)
Pac-12→B1G - HC交代(2024)
- オフシーズン(2023)
キヨン・メニフィールド(2022-23)→アーカンソー大学
コール・バッジマ(2020-23)→ユタ大学
ノア・ウィリアムス(2020-23)→未定
ロスター(2024-25) |
グレイト・オソバー(Great Osobor) イングランド出身 モンタナステイト大学(2021-23) ユタステイト大学(2023-24) NBAドラフトエントリー撤回(2024) トップ編入生(2024) ワシントン大学(2024-) |
DJ・デイビス(DJ Davis) カリフォルニア大学アーバイン校(2020-23) バトラー大学(2023-24) NBAドラフトエントリー撤回(2024) 上位編入生(2024) ワシントン大学(2024-) |
タイラー・ハリス(Tyler Harris) ポートランド大学(2023-24) NBAドラフトエントリー撤回(2024) 上位編入生(2024) ワシントン大学(2024-) |
主な選手(2023-24) |
キーオン・ブルックス ケンタッキー大学(2019-22) ワシントン大学(2022-) NBAドラフト撤回(2023) |
ブラクストン・ミア フレズノステイト大学(2020-22) ワシントン大学(2022-) |
フランク・ケプナン 元★4 オレゴン大学(2020-22) ワシントン大学(2022-) |
ポール・モケイヒー(Paul Mulcahy) ラトガース大学(2019-23) NBAドラフト撤回(2023) 上位編入生(2023) |
モーゼス・ウッド テュレーン大学(2018-19) UNLV(2019-21) ポートランド大学(2021-23) 上位編入生(2023) |
サウヴィア・ウィーラー 元★4 ジョージア大学(2019-21) ケンタッキー大学(2021-23) 上位編入生(2023) |
ネイト・カルミース ラマー大学(2022-23) 上位編入生(2023) |
ヴィルヘルム・ブレイデンボーク ネブラスカ大学(2021-23) 上位編入生(2023) |
ウェスリー・イェイツ ★4 |
ワシントン大学は「パワーハウス→強豪校」化計画に失敗した。2017年、HCマイク・ホップキンスはNBAプロスペクト出荷工場から常勝校への転換を期待されてHCに迎えられ、2018-19に前任者ロレンゾ・ラマーの置き土産ジェイレン・ノーウェル+マーティス・サイブルの引き連れて「Pac-12リーグ戦1位(15勝3敗)」「2011年以来のNCAAトーナメント出場」を果たしたものの、以降5シーズン間で優秀なリクルートにも関わらず低迷を続け、2024年3月に契約更新を見送られた。そして、2024年、同校は新HCにダニー・スプリンクル(Danny Sprinkle)を迎えた。同氏は2019~23年間にモンタナステイト大学をNCAAトーナメント出場×2に導き、2023-24に新天地ユタステイト大学にマウンテン・ウェスト・カンファレンスのリーグ戦1位と20年以上振りのNCAAトーナメント勝利をもたらしている。
ビッグ・10・カンファレンス
- 名称: Big 10 Conference
- 愛称: B1G
- 設立: 1896年
- 所属校: 18校
- 放送: CBS/FOX/NBC
- HP: www.bigten.org
所属校(大まかな所在地) |
ラトガース大学(ニュージャージー州)は2020‐21に1991年以来のNCAAトーナメント出場を果たした。 |
メリーランド大学(ワシントンD.C.)は同大のNBAドラフト高順位指名者はバストになる傾向がある。 |
ペンシルベニアステイト大学は1954年にファイナル4に進出している。 |
オハイオステイト大学(コロンバス)は一昔前まではグレッグ・オデン、マイク・コンリー、エバン・ターナー、ディアンジェロ・ラッセルなどトッププロスペクトをリクルートしていた。近年はブランド力に陰りが見られる。 |
ミシガン大学(デトロイト)は元ファブファイブのジュワン・ハワードが指揮を執っている。 |
ミシガンステイト大学(デトロイト)はマジック・ジョンソンとドレイモンド・グリーンの母校だ。 |
パデュー大学(インディアナ州)は近年は3年連続でアップセットを喰らっている。 |
インディアナ大学は名将ボブ・ナイト(1971-2000)が率いて3度のNCAAチャンピオンに輝いた。 |
ウィスコンシン大学は2015年に38勝0敗のケンタッキー大学を破ってNCAAトーナメント決勝に進出した。 |
ノースウェスタン大学(シカゴ)は現HCクリス・コリンズの就任でNCAAトーナメント初出場&初勝利を果たして”じゃない方”の脱却に成功した。 |
イリノイ大学は2005年にデロン・ウィリアムスらがNCAAトーナメント準優勝を果たした。 |
ミネソタ大学(ミネアポリス)は1980年代のボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズ時代にそれぞれにケビン・マクヘイルとマイカル・トンプソンを送り込んだ。 |
アイオワ大学はルカ・ガルーザが在籍していた。 |
ネブラスカ大学(リンカーン)は2019年にフレッド・ホイバーグがHCに就任し、2021年秋から富永選手がプレーしている。 |
ワシントン大学(シアトル)は多数の地元のキッズをNBAに送り込んでいる。 |
オレゴン大学(ユージーン)は初代NCAAトーナメント王者&NIKEのお膝元だ。 |
UCLAは計11回のNCAAトーナメント制覇を誇る。 |
USC(ロサンゼルス)はリクルートに優れている。 |
ビッグ・10・カンファレンスは北東部と中西部の大規模大学計14校が所属している。近年は乱世だ。最近ではB1Gの”じゃない方”のノースウェスタン大学、ラトガース大学、ネブラスカ大学、ペンステイト大学ですら上位に食い込んでいる。最大の特徴はフィジカル強度だ。そのため、各校は競うようにビッグマンをリクルートしている。そして、2024年、パック-12・カンファレンスの4校が加盟してきた。
パック-12・カンファレンス(2024年ほぼ解散)
- 名称: Pac-12 Conference
- 設立: 1915年
- 所属校: 12校
- 放送: Pac-12 Network/ESPN/CBS
- HP: pac-12.com
所属校(大まかな所在地) |
ワシントン大学**(シアトル)は多数の地元のキッズをNBAに送り込んでいる。 |
ワシントンステイト大学****(スポーケン)は2000年代のトニー・ベネット就任時に瞬間的に強かった。最も有名な選手はクレイ・トンプソンだろう。 |
オレゴン大学**(ユージーン)は初代NCAAトーナメント王者&NIKEのお膝元だ。 |
オレゴンステイト大学****(コーバリス)はゲイリー・ペイトン父子を輩出した。 |
カリフォルニア大学バークレー校*(ベイエリア)はケビン・ジョンソン、ジェイソン・キッド、アブドゥル-ラヒーム、ジェイレン・ブラウン等を輩出している。 |
スタンフォード大学*(ベイエリア)は1980年代後半~00年代前半まではNCAAトーナメント常連校だった。今でもNBA選手の輩出率は高い。 |
UCLA**は1967~73年の7連覇を含む合計11回のNCAAトーナメント制覇を誇る超名門だ。 |
USC**(ロサンゼルス)はリクルートに優れている。 |
コロラド大学***(デンバー)はチャウンシー・ビラップスの母校だ。 |
ユタ大学***(ソルトレイクシティ)は1990年代にアンドレ・ミラーやキース・バン・ホーンらを擁して最盛を迎えた。日系人NBA選手ワッツ・ミサカ氏も同校出身だ。 |
アリゾナステイト大学***(フェニックス)はジェームス・ハーデンの母校として知られている。 |
アリゾナ大学***(ツーソン)は1990年代に西海岸随一のパワーハウスとなった。現在、元ゴンザガ大学ACのトミー・ロイドがHCを務めている。 |
パック-12・カンファレンスは2024年に100年以上の歴史に幕を閉じる。同カンファレンスは西海岸~西部各州の代表校で組織され、数多の競技の全米王者を輩出し、最盛期にはトップカンファレンス”Conference of Champions”の名をほしいままにしていた。一方、近年、収益が悩みだねとなっていた。そして、唯一の稼ぎ頭のUCLAとUSCがビッグ・テン・カンファレンス移籍を決めた。その後、ドミノ倒しが始まった。2024年8月、全校がカンファレンス移籍を予定している。
チーム史
ティピー・ダイ時代(1950-59)
マーブ・ハーシュマン時代(1971-85)
デトレフ・シュレンプ期(1981-85)
ロレンゾ・ラマー時代(2002-17)
ロレンゾ・ラマーは地元シアトルのスーパー高校生をNBAに送り込んだ。具体的にはブランドン・ロイ、ネイト・ロビンソン、アイザイア・トーマス、トニー・ローテン、マーケル・フルツ等が挙げられる。一方、成績はイマイチだった。2016-17、同校は全体1位指名のマーケル・フルツを擁しながら9勝に終わっている。そんな中、2009-10、同氏はアイザイア・トーマス、クインシー・ポンデクスター、ジャスティン・ホリデイ、CJ・ウィルコックスを擁してスウィート16進出を果たした。
マイク・ホプキンス時代(2017-24)
HCマイク・ホップキンスはNBAプロスペクト出荷工場から常勝校への転換を期待されてHCに迎えられ、2018-19に前任者ロレンゾ・ラマーの置き土産ジェイレン・ノーウェル+マーティス・サイブルの引き連れて「Pac-12リーグ戦1位(15勝3敗)」「2011年以来のNCAAトーナメント出場」を果たしたものの、以降5シーズン間で優秀なリクルートにも関わらず低迷を続け、2024年3月に契約更新を見送られた。
その他
映画: The Sixth Man(1997)
The Sixth Man『ゴースト・ブラザー/天国から来たヒーロー』(1997)という映画で主人公が所属しているのがワシントン大学ハスキーズだ。残念ながらDVD化はしておらずAmazon Prime VideoにもNETFLIXにも作品は無かった。
ネイジア・カーター: あと少しで馬場雄大選手のライバルに
Nahziah Carter took flight for this one! @_ClutchCarter pic.twitter.com/afJKs8PIPo
— Courtside Films (@CourtsideFilms) November 13, 2019
2017~2020年までラッパーで実業家のJay-Zの甥にあたるナジア・カーターが在籍していた。カーターはスリースターリクルートながらフレッシュマン次からローテーション入りを果たし、3シーズンで合計102試合に出場、2019-20にはスターターとして平均12.2点、4.9リバウンド、スリー36.6%を記録した。
しかし、2020年10月、シーズン開幕直前にチームはカーターの謹慎処分を発表した。当初、謹慎処分の理由や具体的な期間といった詳細は一切公表されていなかったため、大麻所持やチームの練習を無断で休むといった些細なことだとも思われていたが、2020年12月4日に大学を離れてプロ入りを目指すこと同時にNBL(豪プロリーグ)のメルボルン・ユナイテッドとの契約締結が間近だとカーターのエージ円とのロック・ネイション(Roc Nation)から発表があった。
契約内容はNBLがNBAプロスペクトを誘致するために2018年に新設したネクストスター契約でメルボルン・ユナイテッドは馬場雄大選手が所属するチームである。
しかし、後日、契約の話は破談になったことが明らかになり、それに伴ってカーターの謹慎処分の理由も判明した。カーターは2020年初めにキャンパス内で性的暴行を加えてとして2名の学生から訴訟されていたのだった。ちなみに、カーターの謹慎期間は3学期分だった。つまり、今季は全休だった。
もし仮にカーターがメルボルン・ユナイテッドに加入した場合、馬場選手とカーターはもろにプレースタイル(ダンクとスリー)が被るため、両者共にウィングなので同時起用もあり得るが、ポジション争いをすることになっていただろう。
現地観戦
ホームアリーナ
ホームアリーナはキャンパス内のアラスカ・エアラインズ・センターだ。
チケット
強豪校のチケットは事前のオンライン購入で良いだろう。満席率は概ね60~70%程度だ。チケット自体は強豪校同士の試合でも基本的には定価で購入可能である。一方、チケット売り場は結構混み合う。そして、伝統の一戦やスーパースター選手出場試合は例外的に高騰or売切れとなる。例えば、デューク大学-ノースカロライナ大学戦は毎年高い。また、ザイオン・ウィリアムソンやケイトリン・クラークはアウェイゲームでも普段の倍以上の集客をしてしまう。
グッズ
カレッジグッズの種類
- 一般ファングッズ
ジャージー(選手名+番号無し)/Tシャツ/ショーツ/スウェット/日用雑貨等 - NIL
選手名+番号入りジャージー/Tシャツ/実着品/サイン/写真/NFT/トレーディングカード/プレーヤーオウンブランド品/ビデオメッセージ等
公式サプライヤー品(アパレル)
公式サプライヤー品は当該大学運動部の実用品提供メーカーの製品だ。NCAA D1校の運動部はナイキ(ジョーダン)、アディダス、アンダーアーマー、ニューバランスのいずれかと公式サプライヤー契約を結んでいる。2010年代後半まではラッセル(Russell Athletic)もいくつかのサプライヤーを務めていた。一般的に契約は数年単位だ。鞍替えも起こる。各校のサプライヤーの確認はユニフォームのロゴで可能だ。
公式ライセンス品(アパレル/日用雑貨)
数多のメーカーが大学からロゴ等の商業利用許可を貰って商品を販売している。最たる例が日本でも定番のカレッジトレーナーだろう。そして、競合メーカーのライセンス品も当たり前だ。例えば、デューク大学(ナイキ校)のアディダスやアンダーアーマー社製品がキャンパス内で売られている。
NIL商品
NILは選手関連商品だ。2021年7月、NCAAは学生アスリート達のNIL(Name-Image-Likeness)のマネタイズを解禁した。主要メーカー製の選手名+番号のジャージー販売は「2022‐23: 超人気校のフットボール」「2023-24: 人気校のバスケットボール」と始まったばかりである。販路は「大学公式店(実店舗/オンラインストア)」「選手個人サイト/SNS」「サードパーティーマーケットプレイス」と多岐に渡る。
コレクターズアイテム(流通品)
コレクターズアイテムは読んで字のごとく収集目的の製品だ。特に人気の収集対象はイヤーブック(雑誌)だろう。
スニーカー
特に地方限定販売/支給オンリーのカレッジカラー版は高い人気を誇っている。
レプリカ
現存のカレッジジャージーはカスタム品(大学名のみのジャージーに自身で番号と選手名を追加) or 非公式レプリカ品だ。NCAAは2021年7月まで現役選手の名前&番号記載商品の販売を禁止していた。そのため、NIL解禁以前、ファンは大学名のみのジャージ(番号&名前無し)に専門業者やDIYで番号と選手名を張り付けるか、あるいは非公式レプリカジャージを購入していた。過去の選手のジャージは販売されている。例えば、ナイキはアンソニー・デイビス(ケンタッキー大学)のジャージやベン・シモンズ(LSU)のTシャツを販売している。
NCAAグッズ販売店
- 直営店
NCAAショップ*: NCAA D1全校
カンファレンスストア*: カンファレンス所属校
ブックストア(カレッジストア)
チームストア - ECサイト
- 一般小売店
スポーツ用品店
-DICK’S SPORTING GOODS
デパート
-Macy’s/JCPenny/Kohl’s/Nordstrom
ファンショップ
-Locker Room By Lids/Fanzz/Just Sports/Rally House
直営店
NCAAはNCAAショップを運営している。品揃えはNCAA D1全校だ。また、多くのカンファレンスストアもカンファレンスストアを申し訳程度で構えている。モチベーションは軒並み低い。そして、ブックストア(カレッジストア)は教科書+アパレル+日用品+土産の雑貨屋だ。米国の大学生は基本的に寮やキャンパス付近で生活している。そのため、品揃えはカレッジロゴや名前入りの生活必需品だ。場所はキャンパス内or付近にある。一部の強豪校はアリーナやスタジアムにチームストアも持っている。品揃えはブックストア(カレッジストア)に劣る。
ファナティクス
ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方企業だ。実際、NCAAショップ+カンファレンスストア+チームストアはファナティクス式の設計になっている。一方、同社は世界各エリア向けの自社サイトでそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。
例えば、ファナティクスでは大谷翔平選手(MLB)と八村塁選手(NBA)と角田裕毅(F1)のグッズのまとめ買いが可能だ。
選手個人サイト/SNSアカウント
NILグッズは選手個人のホームページやSNSアカウント等でも売られている。
一般小売店
最大手ディックズ・スポーティンググッズは「地元プロチーム」「同州の代表的な大学」「最寄り大学」のアパレルを置いている。狙い目は型落ち品のセールだ。大手デパートチェーン4社はそれぞれのファングッズ/アスレティックアパレルコーナーでカレッジグッズを売っている。ファンショップは全米の人気校のグッズを置いている。
関連記事
カスカディアエリア
バンクーバー(カナダ)
シアトル(ワシントン州)
- WNBA: シアトル・ストーム
- NCAA D1(強豪): ワシントン大学
- NCAA D1(中堅): シアトル大学
- 高校: 盛ん
- プロアマリーグ: Crawsover Pro-Am League
- イベント: Zeke-End
ポートランド(オレゴン州)
- NBA: ポートランド・トレイルブレイザーズ
- Gリーグ: リップシティ・リミックス
- NCAA D1(中堅): ポートランド大学
- NCAA D1(中堅): ポートランドステイト大学
- NCAA D1(中堅): オレゴンステイト大学
- プロアマリーグ: Portland Pro Am Summer League
- 聖地: NIKE本社
ユージーン(オレゴン州)
スポーケン(ワシントン州)
- NCAA D1(強豪): ゴンザガ大学
- NCAA D1(中堅): ワシントンステイト大学
- NCAA D1(中堅): イースタンワシントン大学
- NCAA D1(中堅): アイダホ大学
ミュズーラ(モンタナ州)
- NCAA D1(中堅): モンタナ大学
ボーズマン(モンタナ州)
- NCAA D1(中堅): モンタナステイト大学
NCAA基礎講座
大学一覧
バスケ留学解説
NCAAの視聴方法
参考
Danny Sprinkle Named University of Washington Head Men’s Basketball Coach(gohuskies.com)
Washington Huskies School History(sports-reference.com)
NBL rescind Nahziah Carter Next Star deal to Melbourne United(espn.com)
Nahziah Carter(247sports.com)