ヒューストン大学
基本情報
名称: The University of Houston
愛称: Cougars
所属: Big 12 Conference
2022-23: 33勝4敗スウィート16
2021-22: 32勝6敗エリート8
2020-21: 28勝4敗ファイナル4
2019-20: 23勝6敗(NCAAトーナメント中止)
近年の話: 古豪復活
- ビッグ・12・カンファレンス移籍(2023)
- プロ転向/転校(2023)
マーカス・サッサー(2019-23)→NBAドラフトEE
ジェレス・ウォーカー(2022-23)→NBAドラフトEE
トレイモン・マック(2020-23)→アーカンソー大学 - NBA輩出
クエンティン・グライムス(2019-21)
主な選手(2023-24) | 備考 |
ジャマール・シェッド | ヒューストン大学(2020-23) NBAドラフト撤回 |
ジュワン・ロバーツ | ヒューストン大学(2019-) |
LJ・クライラー | ベイラー大学(2020-23) トップ編入生(2023) |
デイミアン・ダン | テンプル大学(2019-23) トップ編入生(2023) |
ジョセフ・タグラー | ★4 |
ジャイコブ・マクファーランド | ★4 |
ヒューストン大学は現HCカルビン・サンプソンの手腕で古豪復活を果たした。同氏は、インディアナ大学時代のリクルート不正でカレッジバスケ界から離れていたものの、「モンタナ工科大学で20勝×3」「ワシントンステイト大学で勝率5割」「オクラホマ大学でファイナル4」と確かな腕を持っている。そして、近年、同校は「1984年以来のNCAAトーナメント勝利(2017-18)」「スウィート16(2018-19)」「ファイナル4(2020-21)」と凄まじい勢いで強くなっている。残すはNCAAトーナメント初制覇に他ならない。
ビッグ・12・カンファレンス
- 名称: Big 12 Conference
- 設立: 1994
- 所属校: 10校
- 放送: ESPN/FOX/CBS
- HP: https://big12sports.com/
所属校(大まかな所在地) |
ウェストバージニア大学は現役最多勝利のボブ・ハジンスがHCを務めている。 |
シンシナティ大学(オハイオ州)*はNCAAトーナメント連覇とオスカー・ロバートソンを輩出した古豪だ。 |
セントラルフロリダ大学(オーランド)*はタッコ・フォールの出身校だ。 |
カンザス大学(ローレンス)は初代HCジェームス・ネイスミス博士に始まる正統派だ。 |
カンザスステイト大学(マンハッタン)はトライアングルオフェンスの実戦導入成功で知られている。その後、テックス・ウィンターはフィル・ジャクソンの参謀となった。 |
アイオワステイト大学は2010年代前半にフレッド・ホイバーグの手腕で再興した。 |
オクラホマ大学(オクラホマシティ)はフットボール校にも関わらず合計5回のファイナル4進出を誇る。地元出身のブレイク・グリフィンとトレイ・ヤングも通っていた。 |
オクラホマステイト大学(タルサ-オクラホマシティ)は1945、46年にNCAA連覇を達成した古豪だ。最近ではケイド・カニンガムがプレーしていた。 |
テキサス大学(オースティン)はケビン・デュラントの母校として有名だ。近年はジャクソン・ヘイズ、モー・バンバ、ジャレット・アレン、マイルズ・ターナー、グレッグ・ブラウンがワン&ダンで通過していった。 |
テキサス・クリスチャン大学(ダラス)は、ジェイミー・ディクソンがHCに就任して以降、2018年に20年ぶりのNCAAトーナメント出場を果たす等、早速結果を残している。 |
ベイラー大学(テキサス州ウェイコー)は列車事故、度重なるNCAA規定違反、チームメイト殺人事件等を乗り越えて2021年にNCAAトーナメント初制覇を成し遂げた。 |
テキサス工科大学は2019年にNCAAトーナメント決勝まで進んだ。 |
ヒューストン大学*は1980年代にクライド・ドレクスラーとアキーム・オラジュワン等を擁したダンカ―集団”Phi Slama Jama”で一世を風靡した。 |
ブリガム・ヤング大学(ユタ州)*はジマー・フレデッテが一世を風靡した。 |
ビッグ・12・カンファレンスは1994年にビッグ・8・カンファレンスとサウスウェスト・カンファレンスが合併して誕生した。勢力図はカンザス大学+一時的に好調な大学が交代で出てくる状況だ。2023年7月、シンシナティ大学+UCF+ヒューストン大学+BYUが加入した。一方、2024年にテキサス大学とオクラホマ大学がSECに移籍してしまう。
チーム史
ガイ・ルイス時代(1956-86)
- 準優勝×2(1983&84)
- ファイナル4×2(1967、68、82)
- UCLAの47連勝を止める
Game of Century期: ジョン・ウッデン大王朝を揺るがす
- 結果: ヒューストン大学-UCLA(71-69)
- 日時: 1968年1月20日
- カード
UCLA: 47連勝中
ヒューストン大学: シーズン無敗 - ビッグマン対決
ルー・アルシンドラー(カリーム・アブドゥル-ジャバ―)
エルビン・ヘイズ - 会場: アストロ・ドーム@ヒューストン(5万人収容)
- 放送: 初の全米中継大学RS試合
フットボール州にバスケットボールをもたらした男
ガイ・ルイス(Guy Louis)はヒューストン大学のみならずテキサス州にカレッジバスケットボールをもたらした。テキサス州では未だにフットボールが断トツの人気を誇っている。ヒューストン大学のエキサイティングなスタイルはたちまち州民達を虜にした。
保守的な地域で黒人学生リクルート
1960~70年代前半、公民権運動時代、ジョン・ウッデンはいち早く黒人選手のリクルートでUCLA大王朝を築いていた。一方、南部の大学は未だに黒人学生の入学を拒んでいた。そんな中、1964年、ガイ・ルイスは初の黒人プレーヤーとしてエルビン・ヘイズとドン・チェイニーをヒューストン大学に入学させた。
世紀の一戦(1967-68)
世紀の一戦“Game of the Century”は1968年1月20日のUCLA-ヒューストン大学の試合だ。同試合は5万人以上収容のアストロドーム+初の全米生中継NCAAレギュラーシーズン試合として超大々的に開催された。しかも、当日、両者は無敗同士で相対することとなった。そして、試合は、残り2分で69-69の同点時、エルビン・ヘイズの勝ち越しジャンパーがそのまま決勝点となり、ヒューストン大学の勝利で幕を閉じた。一方、その後、両者のファイナル4での対決時は69-101でUCLAの大勝に終わった。
Phi Slama Jama(1981-84)期: 無冠の帝王
- ロブ・ウィリアムス(1979-83)
- Larry Micheauzx(1979-83)
- マイケル・ヤング(1980-84)
- クライド・ドレクスラー(1980-83)
- デイブ・ローズ(1980-83)
最初の挑戦(1981-82)
1970年代後半、地元の優秀な選手達がヒューストン大学に入学してきた。加えて、運にも恵まれた。アキーム・オラジュワンがヒューストン大学を選んだのだ。1981-82、ヒューストン大学はNCAAトーナメント本戦を破竹の勢いで勝ち上がってファイナル4の舞台に戻った。一方、優勝はノースカロライナ大学のジョームス・ウォージー、マイケル・ジョーダン、サム・パーキンスに阻まれてお預けとなった。

アキーム・オラジュワンは「気候がナイジェリアに近い」との理由でヒューストン大学を選んだ。同氏は、事前の大学訪問でNYのJFK空港に到着した際、あまりの寒さに「暖かい場所が良い!」と痛感し、当初訪問予定のプロビデンス大学とルイビル大学はすぐさまキャンセルし、ヒューストンに直行した。
ファイ・スラマ・ジャマ(1982-83)
翌1982-83、ヒューストン大学はカンファレンス内16勝0敗で最終週AP1位を獲得した。また、同時期、ニックネームの”ファイ・スラマ・ジャマ(Phi Slama Jama)”も誕生した。その後、ファイ・スラマ・ジャマは26連勝で決勝の舞台に上がった。相手はシンデレラチームのNCステイト大学だった。そして、試合は、クライド・ドレクスラーのファールトラブル起因の不調で大接戦となった末、皮肉にも相手にブザービーターダンクを決められて劇的な結末を迎えた。

ファイ・スラマ・ジャマは地元紙ヒューストンポストがダンク連発のヒューストン大学をHigh Slam Jam(Jamはダンクの意)と耳障りの良い感じに改変したことに由来している。
三度目の挑戦
1983-1984、ヒューストン大学はクライド・ドレクスラー+主力数名を失いながらNCAAトーナメント決勝に進んだものの、今度はアキーム・オラジュワンがファールトラブルに陥ってしまい、パトリック・ユーイングとジョージタウン大学の前に屈した。
終焉
その後、ファイ・スラマ・ジャマは、アキーム・オラジュワンとマイケル・ヤングのNBA入りで事実上の解散状態となった中、ベニー・アンダースがキャンパス内のいざこざの際に拳銃を取り出してしまったことで終焉を迎えた。また、ヒューストン大学は同事件の制裁としてNCAAから今後3年間のNCAAトーナメント出場停止を言い渡された。
後ファイ・スラマ・ジャマ時代
パット・フォスター時代(1986-93)
パット・フォスター(Pat Foster)は伝説的コーチの後任だったがために期待外れ扱いを受けた。実績は「NCAAトーナメント1回戦敗退×3」「NBA選手輩出: ボー・アウトローやランディ・ブラウン等」と確かに地味だ。一方、その後、1993~2017年、ヒューストン大学は僅か1度しかNCAAトーナメントに出場できない。
ジェームス・ディッキー時代(2010-14)
ジェームス・ディッキー(James Dickey)は、成績不振で僅か4年で解任されたものの、教え子のジョナサン・シモンズ(2010-12)、ジョー・ヤング(2010-13)、ダニュエル・ハウス(2012-14)がNBA入りを果たした。
その他
オーティス・バードソング(1973-77)
- コンセンサス・オール-アメリカンの1stチーム(1976-77)
- NBAドラフト1巡目2位(1977)
- NBAオールスター×4
オーティス・バードソングはGame of the CenturyとPhi Slama Jamaの狭間の低迷期のスター選手だ。
デイモン・ジョーンズ(1994-97)
デイミアン・ジョーンズは、ヨーロッパや米国独立リーグを渡り歩いた後、NBAに定着し、2006年1月にはLi-Ningとのシューズ契約を結び、初の中国シューズブランド契約NBA選手となった。
HCクライド・ドレクスラー(1998-2000)
1998-2000、クライド・ドレクスラーはHCを務めた。
ジョー・ヤング(2010-13)
ジョー・ヤングは2013年に父マイケル・ヤングがHCジェームス・ディッキーの降格人事に憤慨してヒューストン大学運動部局職員を辞職したことでオレゴン大学に転校した。
現地観戦
ホームアリーナ
Get Directions
名称: Fertitta Center
住所: 3875 Holman Street Houston, Texas 77004
最寄り駅: Elgin/Third Ward駅
ホームアリーナはキャンパス内のファーティッタ・センターだ。アクセスは路面電車がある。
チケット
ハイメジャー校は試合によってはチケットが売り切れる。あるいは、会場購入の場合、列に並ぶ必要が出る。そのため、チケットは事前のオンライン購入が無難だ。
グッズ
公式ストア(ブックストア/チームストア)
カレッジグッズは各大学キャンパス内のブックストア(カレッジストア)が最も品揃えが豊富だ。ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。場所は「大学名 bookstore」で検索で出てくる。
ファナティクス
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ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方だ。同社は世界の複数エリア向けに自社サイトを運営している。各サイトはそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。値段や在庫も異なる。Lidsのみ実店舗もある。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。

例えば、ファナティクスでは大谷翔平選手(MLB)と八村塁選手(NBA)と角田裕毅(F1)のグッズのまとめ買いが可能だ。
NILグッズ
- 選手関連品
名前&番号入りジャージー/写真やイラスト入りTシャツ等 - 選手のプライベートブランド商品
- 選手のサインや実用品
NILグッズは公式の選手関連商品だ。2021年、NCAAは学生アスリートが自身のName-Image-Likenessを活用してのマネタイズを解禁した。現在、「選手名&番号入りジャージー」「選手のイラストや写真のTシャツ」等の販売が超メジャー校から徐々に始まっている。販路は各大学の実店舗やオンラインストア or サードパーティーマーケットプレイスとなっている。

関連記事
テキサスエリア
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ファイエットビル(アーカンソー州)
NCAA D1(強豪): アーカンソー大学
聖地: ジョン・ブラウン大学(NAIA)はトイレットペーパーを投げ込む伝統で知られている。
タルサ(オクラホマ州)
NCAA D1(中堅): タルサ大学
NCAA D1(中堅): オーラル・ロバーツ大学
オクラホマステイト大学(スティルウォーター)

オクラホマシティ(オクラホマ州)
NBA: オクラホマシティ・サンダー
NCAA D1(強豪): オクラホマ大学
ダラス&フォートワース(テキサス州)
NBA: ダラス・マーベリックス
Gリーグ: テキサス・レジェンズ
NCAA D1(強豪): テキサス・クリスチャン大学(TCU)
NCAA D1(中堅): SMU
NCAA D1(中堅): テキサス大学アーリントン校
NCAA D1(中堅): ノーステキサス大学
NCAA D1(中堅): テキサスA&M大学コマース校
NCAA D1(中堅): ターレトンステイト大学
パイニーウッズ(テキサス州)
NCAA D1(中堅): SFオースティンステイト大学
NCAA D1(中堅): サム・ヒューストン・ステイト大学
NCAA D1(中堅): ラマー大学
ベイラー大学(ウェイコー)

オースティン(テキサス州)
Gリーグ: オースティン・スパーズ
NCAA D1(強豪): テキサス大学
テキサスA&M大学(カレッジステーション)

ヒューストン(テキサス州)
NBA: ヒューストン・ロケッツ、
NCAA(強豪): ヒューストン大学
NCAA D1(中堅): ライス大学
NCAA D1(中堅): テキサスサザン大学
NCAA D1(中堅): プレイリービューA&M大学
NCAA D1(中堅): ヒューストン・クリスチャン大学
サンアントニオ(テキサス州)
NBA: サンアントニオ・スパーズ
NCAA D1(中堅): テキサ大学サンアントニオ校
NCAA D1(中堅): テキサスステイト大学
NCAA D1(中堅): インカ―ネート・ワード大学
リオグランデバレー(テキサス州)
Gリーグ: リオ・グランデ・バレー・バイパーズ
NCAA D1(中堅): テキサス大学リオグランデバレー校
NCAA D1(中堅): テキサス大学コーパスクリスティ校
テキサス工科大学(ラボック)
エルパッソ(テキサス州)
NCAA D1(中堅): テキサス大学エルパッソ校
NCAA D1(中堅): ニューメキシコステイト大学
アルバーカーキー(ニューメキシコ州)
NCAA D1(中堅): ニューメキシコ大学
観光: サンタフェ
NCAA基礎講座
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バスケ留学解説

NCAAの視聴方法



参考
James Dickey resigns at Houston(espn.com)
Houston’s Quentin Grimes Ruled Eligible for 2019-20 Season After Kansas Transfer(bleacherreport.com)
Houston Players In The NBA(basketball.realgm.com)
Houston Cougars School History(sports-reference.com)
Legends profile: Elvin Hayes(nba.com)
Phi Slama Jama(espnplayer.com)
13 Slam Dunks Fall From High Altitude(nytimes.com)
Otis Birdsong(flasportshof.org)
SPORTS PEOPLE: COLLEGE BASKETBALL; Houston Coach Gets Nevada Post(nytimes.com)
Cavs’ Jones Signs with Chinese Shoe Company(npr.org)
Houston leading scorer Joseph Young, and father Michael, leaving the program(collegebasketball.nbcsports.com)