ノーザンケンタッキー大学
基本情報
名称: Northern Kentucky University
愛称: Norse/NKU
所属: ホライゾン・リーグ
2021-22: 20勝12敗
2020-21: 14勝11敗
2019-20: 23勝9敗(NCAAトーナメント中止)
近年の話: HC引継ぎ成功
ノーザンケンタッキー大学は見事にHCの引継ぎに成功した。2019年、ジョン・ブランネンがシンシナティ大学への栄転を決めた。同氏はノーザンケンタッキー大学をNCAA D1昇格直後にNCAAトーナメントに導いた功労者だ。そして、現HCダーリン・ホーン(Darrin Horn)が見事にチームの引継ぎ、就任1年目にNCAAトーナメント出場権を奪取し、2022-23に再びNCAAトーナメント出場を果たした。
ホライゾン・リーグ
- 名称: Horizon League
- 愛称: Horizon
- 設立: 1979年
- 本部: インディアナ州インディアナポリス
- 放送: ESPN
- HP: horizonleague.org
所属校(大まかな所在地) |
ノーザンケンタッキー大学(オハイオ州シンシナティ)はNCAA D2から昇格後間も無くしてホライゾンリーグのトップに躍り出た新進気鋭のチームだ。 |
デトロイト・マーシー大学はスペンサー・ヘイウッドを輩出した。 |
ウィスコンシン大学グリーンベイ校 |
ウィスコンシン大学ミルウォーキー校は2021-22にパトリック・ボルドウィンJrがプレーしていた。 |
ライトステイト大学(オハイオ州デイトン)は2016年に現HCスコット・ネイギーがHCに就任してから毎年20勝/勝率8割以上を挙げている。 |
クリーブランドステイト大学はノリス・コールを輩出した。 |
ヤングスタウンステイト大学(オハイオ州クリーブランド) |
オークランド大学(ミシガン州デトロイト)は勤続35年以上のHCグレッグ・ケンピの下でキー・フィールダーとケンドリック・ナンを輩出している。 |
インディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校はジョージ・ヒルの母校だ。 |
パデュー大学フォートウェイン校*は近年ジョン・コンチャーを輩出した。 |
ロバート・モリス大学*(ペンシルベニア州ピッツバーグ)は2013年にNITでケンタッキー大学を破った。 |
ホライゾン・リーグは五大湖周辺の大学が集まっている。レベルはそこそこ高い。毎年リーグ全体から1人はNBA選手が出ている。稀にアットラージ枠を貰るチームも出る。バトラー大学もNCAAトーナメント準優勝×2(2010&2011)の際にHLに所属していた。現在はライトステイト大学とノーザンケンタッキー大学の二強時代に突入している。
チーム史
ケン・シールズ時代(1988-04): 2連連続NCAAトーナメント準優勝
1996、1997年、ノーザンケンタッキー大学はNCAA D2のNCAAトーナメントで2年連続で決勝まで進出した。
ジョン・ブランネン(2015-19)
ジョン・ブランネン(John Brannen)は、NCAA D1に昇格して間もないチームをホライゾン・リーグのトップチームに押し上げ、NCAAトーナメントに2度導いた。
マイアミ大学(オハイオ)
基本情報
名称: Miami University
愛称: Redhawks/Miami(OH)
所属: MAC
2022-23
近年の話: 典型的なミッドメジャー校
- 新HCトラビス・スティール(2022)
マイアミ大学(オハイオ)は典型的なミッドメジャー校だ。最後にNCAAトーナメント出場を果たしたのは2007年、現在は大きく負け越すシーズンこそないが、11シーズン連続で黒星の数が白星を上回るシーズンが続いている。
実はマイアミ大学(オハイオ州)はマイアミ大学(フロリダ州)よりも100年以上も早く創立された。また、同大は米国最古のフラタニティの1つとされているベータ・セタ・ファイ(Beta Theta Phi)も誕生している。
ミッド-アメリカン・カンファレンス
- 名称: Mid-American Conference
- 愛称: MAC
- 設立: 1946年
- 本部: オハイオ州クリーブランド
- 放送: CBS/ESPN
- HP: getsomemaction.com
所属校(大まかな所在地) |
バッファロー大学(ニューヨーク州)は2018年のNCAAトーナメントでアリゾナ大学をアップセットした。 |
イースタンミシガン大学(デトロイト)はジョージ・ガービンとアール・ボイキンスの母校だ。2022年、元No.1プロスペクトのイモニ・ベイツがメンフィス大学から凱旋編入してきた。 |
セントラルミシガン大学は1974-75に将来のNBA選手3名を擁していた。 |
ウェスタンミシガン大学(グランドラピッズ) |
アクロン大学(オハイオ州クリーブランド)は長らくレブロンの高校時代の恩師がHCを務めていた。 |
ケントステイト大学(クリーブランド)は現在25季連続で勝率5割以上をキープしている。 |
オハイオ大学はモリス・ンドゥールとゲイリー・トレントSrの母校だ。 |
マイアミ大学(オハイオ州シンシナティ)はウェイン・エンブリー、ロン・ハーパー、ウォーリー・ザービアックを輩出している。出身者にはジュリアン・マブンガもいる。 |
トリード大学は近年ではライアン・ローリンズをNBAに輩出している。 |
ボウリンググリーンステイト大学(オハイオ州トリード)は1997年NBAドラフト全体4位指名のアントニオ・ダニエルズの母校だ。最後のNCAAトーナメント出場は1967年まで遡る。 |
ボールステイト大学(インディアナ州インディアナポリス)はリック・マジェラスやレイ・マカラム時代に優秀な成績を収めていた。 |
ノーザンイリノイ大学(イリノイ州)は近年ではゼイビア・サイラスがNBAに辿り着いた。 |
ミッド-アメリカン・カンファレンスは五大湖周辺の大学が集まっている。勢力図は常に乱世だ。2020年の2リーグ制廃止以降、トリード大学が3年連続でRS王者に輝くも、NCAAトーナメント出場校は毎年異なる。
チーム史
ビル・ロアー時代(1951-57): NCAAトーナメント常連校に
1951年、ビル・ロアー(Bill Rohr)がHCに就任した。ロアーは僅か6シーズンの間にマイアミ大学を3度のNCAAトーナメントに導いた。
ウェイン・エンブリー(1954-58): レジェンド
- NBAオールスター×5(1961-65)
- NBAチャンピオン(1968)
- 黒人初のジェネラルマネージャー(1972)
- 最優秀エグゼクティブ賞×2(1992、98)
ウェイン・エンブリーはNBAオールスター、NBAチャンピオン、さらには選手引退後はジェネラルマネージャーとしても成功を収めたマイアミ大学のレジェンドだ。1957-58、エンブリーはロアーが去った後のチームを率いて大学にNCAAトーナメント初勝利をもたらし、チームは最高位のスウィート16に進出した。
ロン・ハーパー(1982-86)
- コンセンサス・オール-アメリカン2nd(1986)
もう1人のレジェンドがシカゴ・ブルズ(1996、97、98)とロサンゼルス・レイカーズ(2000、01)で合計5度の優勝に貢献したロン・ハーパーだ。1985-86、ハーパーは同大歴代最多の2377得点を記録し、シーズン終了後にはコンセンサス・オール-アメリカンの2ndチーム入りを果たした。
ロン・ハーパーには1985年に神戸で行われたユニバシアードのアメリカ代表メンバーとして来日した経験がある。成績は全6試合に出場して平均16点だった。
ハーブ・センデック時代(1993-96)
チャーリー・コール時代(1996-2012)
1996年、ハーブ・センデック(Herb Sendek)がノースカロライナステイト大学に栄転したためアシスタントだったチャーリー・コールズ(Charie Coles)がHCに昇格した。
1996-97、コールズはセンデックの残した将来のNBA選手2人を含む才能溢れるロスターを率いてMACトーナメントを制覇し、見事NCAAトーナメント出場を果たした。
その後、1998-99、前シーズンに才能を一気に開花させたウォーリー・ザービアックに導かれたチームはレギュラーシーズン中にAP最高22位に評されるまでに至り、その後も順調に勝ち続けてNCAAトーナメント出場を果たした。
そして、1回戦、ザービアックが44得点の大爆発を見せたマイアミ大学はPac-12の強豪ワシントン大学を撃破、その後の2回戦でも24得点の活躍で優勝候補のユタ大学をもアップセットし、ミッドメジャー校にとっては快挙のスウィート16進出を果たした。
しかし、その後は勝率5割は超えるものの、NCAAトーナメント出場の機会を得られたのは僅か1度だけだった。
そして、2008年、ジュリアン・マブンガが入学した。マブンガは1年次からローテーション入りを果たし、3、4年次には得点とリバウンドでチームトップの成績を残して下級生の多いチームを支えたが、孤軍奮闘も虚しく、チームは3年連続で負け越しとなり、2012年、マブンガの卒業と共にコールズも大学を後にした。
現地観戦
ホームアリーナ
チケット
ミッドメジャー/ローメジャー校のチケットは会場購入で良いだろう。理由はオンライン購入時の手数料約$10程度の節約だ。概してチケットの購入の手数料は「会場: 無」「オンライン: 有」となっている。ミッドメジャー/ローメジャー校のチケットの売切れはほぼ起こらない。そのため、チケットの事前購入は不要だ。オンライン購入時の手数料は払い損になる。
グッズ
カレッジグッズの種類
- 一般ファングッズ
ジャージー(選手名+番号無し)/Tシャツ/ショーツ/スウェット/日用雑貨等 - NIL
選手名+番号入りジャージー/Tシャツ/実着品/サイン/写真/NFT/トレーディングカード/プレーヤーオウンブランド品/ビデオメッセージ等
公式サプライヤー品(アパレル)
公式サプライヤー品は当該大学運動部の実用品提供メーカーの製品だ。NCAA D1校の運動部はナイキ(ジョーダン)、アディダス、アンダーアーマー、ニューバランスのいずれかと公式サプライヤー契約を結んでいる。2010年代後半まではラッセル(Russell Athletic)もいくつかのサプライヤーを務めていた。一般的に契約は数年単位だ。鞍替えも起こる。各校のサプライヤーの確認はユニフォームのロゴで可能だ。
公式ライセンス品(アパレル/日用雑貨)
数多のメーカーが大学からロゴ等の商業利用許可を貰って商品を販売している。最たる例が日本でも定番のカレッジトレーナーだろう。そして、実は競合メーカーのライセンス品も当たり前だ。例えば、デューク大学(ナイキ校)のアディダスやアンダーアーマー社製品もキャンパス内で売られている。
NIL商品
NILは選手関連商品だ。2021年7月、NCAAは学生アスリート達のNIL(Name-Image-Likeness)のマネタイズを解禁した。主要メーカー製の選手名+番号のジャージー販売は「2022‐23: 超人気校のフットボール」「2023-24: 人気校のバスケットボール」と始まったばかりである。販路は「大学公式店(実店舗/オンラインストア)」「選手個人サイト/SNS」「サードパーティーマーケットプレイス」と多岐に渡る。
コレクターズアイテム(流通品)
コレクターズアイテムは読んで字のごとく収集目的の製品だ。特に人気の収集対象はイヤーブック(雑誌)だろう。
スニーカー
特に地方限定販売/支給オンリーのカレッジカラー版は高い人気を誇っている。
レプリカ
現存のカレッジジャージーはカスタム品(大学名のみのジャージーに自身で番号と選手名を追加) or 非公式レプリカ品だ。NCAAは2021年7月まで現役選手の名前&番号記載商品の販売を禁止していた。そのため、NIL解禁以前、ファンは大学名のみのジャージ(番号&名前無し)に専門業者やDIYで番号と選手名を張り付けるか、あるいは非公式レプリカジャージを購入していた。過去の選手のジャージは販売されている。例えば、ナイキはアンソニー・デイビス(ケンタッキー大学)のジャージやベン・シモンズ(LSU)のTシャツを販売している。
NCAAグッズ販売店
- 直営店
NCAAショップ*: NCAA D1全校
カンファレンスストア*: カンファレンス所属校
ブックストア(カレッジストア)
チームストア - 一般小売店
スポーツ用品店
-DICK’S SPORTING GOODS
デパート
-Macy’s/JCPenny/Kohl’s/Nordstrom
ファンショップ
-Locker Room By Lids/Fanzz/Just Sports/Rally House
直営店
NCAAはNCAAショップを運営している。品揃えはNCAA D1全校だ。また、多くのカンファレンスストアもカンファレンスストアを申し訳程度で構えている。モチベーションは軒並み低い。そして、ブックストア(カレッジストア)は教科書+アパレル+日用品+土産の雑貨屋だ。米国の大学生は基本的に寮やキャンパス付近で生活している。そのため、品揃えはカレッジロゴや名前入りの生活必需品だ。場所はキャンパス内or付近にある。一部の強豪校はアリーナやスタジアムにチームストアも持っている。品揃えはブックストア(カレッジストア)に劣る。
ファナティクス
ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方企業だ。実際、NCAAショップ+カンファレンスストア+チームストアはファナティクス式の設計になっている。一方、同社は世界各エリア向けの自社サイトでそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。
例えば、ファナティクスでは大谷翔平選手(MLB)と八村塁選手(NBA)と角田裕毅(F1)のグッズのまとめ買いが可能だ。
選手個人サイト/SNSアカウント
NILグッズは選手個人のホームページやSNSアカウント等でも売られている。
一般小売店
最大手ディックズ・スポーティンググッズは「地元プロチーム」「同州の代表的な大学」「最寄り大学」のアパレルを置いている。狙い目は型落ち品のセールだ。大手デパートチェーン4社はそれぞれのファングッズ/アスレティックアパレルコーナーでカレッジグッズを売っている。ファンショップは全米の人気校のグッズを置いている。
関連記事
リムサウスエリア
シンシナティ(オハイオ州)
- NCAA D1(強豪): シンシナティ大学
- NCAA D1(強豪): ゼイビア大学
- NCAA D1(中堅): ノーザンケンタッキー大学
- NCAA D1(中堅): マイアミ大学
マイラン(インディアナ州)
- マイラン高校+博物館: 1954年の奇跡のインディアナ州制覇の超小規模高校
ルイビル(ケンタッキー州)
- NCAA D1(強豪): ルイビル大学
- NCAA D1(中堅): ベラミン大学
レキシントン(ケンタッキー州)
- NCAA D1: ケンタッキー大学
- NCAA D1(中堅): イースタンケンタッキー大学
- NCAA D1(中堅): モアヘッドステイト大学
エバンスビル(インディアナ州)
- NCAA D1(中堅): エバンビル大学
- NCAA D1(中堅): サザンインディアナ大学
カンフルエンスエリア(IL-MO-KY-TN州)
- NCAA D1(中堅): サザンイリノイ大学
- NCAA D1(中堅): サウスイーストミズーリ大学
- NCAA D1(中堅): マリーステイト大学
- NCAA D1(中堅): テネシー大学マーティン校
ノックスビル(テネシー州)
- NCAA D1(強豪): テネシー大学
- その他: 女子バスケの殿堂
テネシーリバー(テネシー州/アラバマ州)
- NCAA D1(中堅): テネシー大学チャタヌーガ校
- NCAA D1(中堅): アラバマA&M大学
- NCAA D1(中堅): ノースアラバマ大学
ナッシュビル(テネシー州)
- NCAA D1(強豪): バンダ―ビルト大学
- NCAA D1(中堅): ベルモント大学
- NCAA D1(中堅): リプスコン大学
- NCAA D1(中堅): オースティンピーステイト大学
- NCAA D1(中堅): テネシーステイト大学
- NCAA D1(中堅): ミドルテネシーステイト大学
- NCAA D1(中堅): テネシー工科大学
- NCAA D1(中堅): ウェスタンケンタッキー大学
メンフィス(テネシー州)
- NBA: メンフィス・グリズリーズ
- Gリーグ: メンフィス・ハッスル
- NCAA D1(強豪): メンフィス大学
- NCAA D1(中堅): アーカンソーステイト大学
リトルロック(アーカンソー州)
- NCAA D1(中堅): アーカンソー大学リトルロック校
- NCAA D1(中堅): セントラルアーカンソー大学
- NCAA D1(中堅): アーカンソー大学パインブラフ校
NCAA基礎講座
大学一覧
バスケ留学解説
NCAAの視聴方法
参考
Northern Kentucky Norse School History(sports-reference.com)
Don Owen: Exactly 24 years ago, a walk with Ken Shields was a journey into NKU history(nkytribune.com)
Miami (OH) RedHawks School History(sports-reference.com)
Miami (OH) Players In The NBA(basketball.realgm.com)
Wayne R. Embry(hoophall.com)
The Founding of Beta Theta Pi(beta.org)
Black History Month – Ron Harper(miamiredhawks.com)
Szczerbiak Elected Into MAC Hall of Fame(miamiredhawks.com)
Miami Athletic Fund(miamiathleticfund.org)
THIRTEENTH WORLD UNIVERSITY GAMES — 1985(usab.com)