

メリーランド大学
基本情報
名称: University of Maryland, College Park
愛称: Terrapins
所属: Big Ten Conference
近年の話: マーク・タージョンの退任
- 新HCケビン・ウィラード就任(2022)
- マーク・タージョン退任(2021-22)
2022‐23、新HCケビン・ウィラードの採用が当たっている。同氏はシートン・ホール大学でくすぶっている間に元部下シャヒーン・ハロウェイがSt.ピーターズ大学でエリート8進出を果たしてポジションを追われてしまった。昨2021-22、前HCマーク・タージョン(Mark Turgeon)が11シーズン目にシーズン途中に辞任した。
ビッグ・10・カンファレンス
名称: Big 10 Conference
愛称: B1G
設立: 1896年
所属校: 14校
放送: FOX/ESPN/CBS/BIG 10 Network
HP: www.bigten.org
所属校(大まかな所在地) |
オハイオステイト大学(コロンバス)は一昔前まではグレッグ・オデン、マイク・コンリー、エバン・ターナー、ディアンジェロ・ラッセルなどトッププロスペクトをリクルートしていた。近年はブランド力に陰りが見られる。 |
ミシガン大学(デトロイト)は2019-20から元ファブファイブのジュワン・ハワードが指揮を執っている。 |
ミシガンステイト大学(デトロイト)はマジック・ジョンソンとドレイモンド・グリーンの母校だ。 |
パデュー大学(インディアナ州)は2021-22シーズンの優勝候補の1つだ。 |
インディアナ大学は名将ボブ・ナイト(1971-2000)が率いて3度のNCAAチャンピオンに輝いた。 |
メリーランド大学(ワシントンD.C.)は同大のNBAドラフト高順位指名者はバストになる傾向がある。 |
アイオワ大学はルカ・ガルーザが在籍していた。 |
ミネソタ大学(ミネアポリス)は1980年代のボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズ時代にそれぞれにケビン・マクヘイルとマイカル・トンプソンを送り込んだ。 |
イリノイ大学は2005年にデロン・ウィリアムスらがNCAAトーナメント準優勝を果たした。 |
ウィスコンシン大学は2015年に38勝0敗のケンタッキー大学を破ってNCAAトーナメント決勝に進出した。 |
ノースウェスタン大学(シカゴ)は運動部には注力していないため初のNCAAトーナメントは2017年だった。 |
ペンシルベニアステイト大学は1954年にファイナル4に進出している。 |
ネブラスカ大学(リンカーン)は2019年にフレッド・ホイバーグがHCに就任し、2021年秋から富永選手がプレーしている。 |
ラトガース大学(ニュージャージー州)は2020‐21に1991年以来のNCAAトーナメント出場を果たした。 |
ビッグ・10・カンファレンスは北東部と中西部の各州の代表的大学計14校が所属している。近年は乱世だ。最近ではB1Gの”じゃない方”のノースウェスタン大学、ラトガース大学、ネブラスカ大学、ペンステイト大学ですら上位に食い込んでいる。最大の特徴はフィジカルさだ。そのため、各校は競うようにビッグマンをリクルートしている。放映権はFOX、ESPN、CBSとBIG 10 Networkに分割されている。
チーム史
バッド・ミリカン時代(1950-67): ヘンリー・イバの弟子
- NCAAトーナメント出場(1958)
1950年、バッド・ミリカン(Bud Millikan)がHCに就任した。同氏はオクラホマA&M大学(現オクラホマステイト大学)でNCAAトーナメント2連覇のヘンリー・イバ(Henry Iba)の弟子だ。そして、1957-58、メリーランド大学はNCAAトーナメント初出場を果たした。
レフティ・ドリゼール時代(1969-86)
- エリート8×2(1973&75)
- スウィート16×3(1980、84、85)
目指すは東海岸のUCLA!!(初期)
1969年、メリーランド大学はAACのライバル校達に遅れる形でバスケ部強化に乗り出した。そして、白羽の矢が立ったのがレフティ・ドリゼル(Lefty Driesell)だった。同氏は小規模校デビッドソン大学を2年連続でエリート8に導いていた。

就任会見時の「メリーランド大学に東海岸のUCLAになれるポテンシャルがなければ、俺はオファーを受けなかっただろう」発言からも明らかな通り野心もあった。
有言実行(1969-76)
- トム・マクミラン(1970-74): 1974年1巡目9位
- レン・エルモア(1970-74): 1974年1巡目13位
- ジョン・ルーカス(1972-76): 1976年1巡目1位
有限実行
1971-72、メリーランド大学はトム・マクミランとレン・エルモアを中心に勝ち星を重ねて「ACC2位」と「NIT優勝」の好成績を残し、翌1972-73にはスーパー高校生ジョン・ルーカスの加入でAP通信に開幕前3位に評され、見事NCAAトーナメント出場を果たし、1973-74もACCトーナメント決勝での敗戦でNCAAトーナメント出場こそ逃したものの、UCLAとの激闘や9連勝×2等で躍進を続けた。
元祖スーパースター
そして、1974-75、メリーランド大学は絶対的エースのジョン・ルーカスを中心にまとまり、NCAAトーナメント出場枠25校→32校の拡充も追い風となってか、NCAAトーナメント出場を果たし、エリート8まで勝ち進んだ。
不安定(1976-82)
- アルバート・キング(1977-81): 1981年1巡目10位
- バック・ウィリアムス(1978-81): 1981年1巡目3位
- チャールズ・ピットマン(1980-82): 1982年下位指名
しかし、基盤を築くのは難しかった。メリーランド大学は1979-80こそアルバート・キングとバック・ウィリアムスのダブルエース体制でACC内11勝3敗(1位)で5年振りのNCAAトーナメント出場を果たしたものの、1980-81はチャールズ・ピットマンの短大からの編入も虚しく、ACC内8勝6敗で恩情出場のNCAAトーナメントでもインディアナ大学に30点差の大敗に終わった。
MJのライバル(1982-86)
“Bias would have been to Jordan what Bird was to Magic.”
— Maryland Men’s Basketball (@TerrapinHoops) May 10, 2020
Len Bias, legendary. pic.twitter.com/Lm7dJFIaht
- ベン・コールマン(1982-84): 1984年2巡目37位
- エイドリアン・ブランチ(1981-85): 1985年2巡目46位
- レン・バイアス(1982-86): 1986年1巡目2位
ビッグ3結成
そんな中、1983-84、メリーランド大学はエイドリアン・ブランチ-ベン・コールマン-レン・バイアスのビッグ3の結成でACCトーナメント制覇とスウィート16進出を果たした。
開花
1984-85、レン・バイアスはACC最優秀選手賞の活躍でメリーランド大学を2年連続のスウィート16に導き、最終1985-86はチームの苦闘の中で2年連続のACC最優秀選手賞のパフォーマスを見せ、NBAドラフト全体2位でボストン・セルティックスから指名を受けた。
カレッジフープス史上最大の悲劇の1つ(1986)
しかし、後日、レン・バイアスは帰らぬ人となった。原因はコカイン摂取起因の呼吸困難だ。その後、レフティ・ドリゼルは責任を押し付けられる形で解雇となった。
ゲイリー・ウィリアムス時代(1989-2011)
- NCAAトーナメント優勝(2002)
- ファイナル4(2001)
- スウィート16×5(1994、95、98、99、2003)
マーク・タージョン時代(2011-2021途中)
2010年代半ば、マーク・タージョンは「ACC→ビッグ・10・カンファレンス移籍」の難を乗り越え、ジェイク・レイマンらを中心に「エリート8進出/最高AP3位」を達成し、2018-19にはブルーノ・フェルナンドとジェイレン・スミスのツインタワーで話題を呼んだ。一方、最後5シーズンはNCAAトーナメント2回戦が関の山だった。
現地観戦
ホームアリーナ
名称: XFINITY Center
住所: 8500 Paint Branch Dr, College Park, MD 20740
キャンパスへはワシントンD.C.のダウンタウンから地下鉄で行ける。最寄り駅は地下鉄Green LineとYellow LineのCollege Park-U of Md駅だ。
チケット
同大はパワーカンファレンスに所属しているため、試合によってはチケットが売り切れる可能性もある。だから、チケットの購入は会場では無く、 Ticketmaster、StubHub、VIVIDSETAS、公式サイト等で事前に購入するのがオススメだ。
グッズ
公式ストア(ブックストア/チームストア)
カレッジグッズは各大学キャンパス内のブックストア(カレッジストア)が最も品揃えが豊富だ。ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。場所は「大学名 bookstore」で検索で出てくる。
ファナティクス
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ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売に携わっている企業だ。同社は自社の「Fanatics」「Fanatics International(欧州軸)」「Fanatics Big Tall(デカいサイズ)」「LIDS(子会社)」で全NCAA D1校のグッズを販売している。
NILグッズ
- 選手関連品
名前&番号入りジャージー/写真やイラスト入りTシャツ等 - 選手のプライベートブランド商品
- 選手のサインや実用品
NILグッズは公式の選手関連商品だ。2021年、NCAAは学生アスリートが自身のName-Image-Likenessを活用してのマネタイズを解禁した。現在、「選手名&番号入りジャージー」「選手のイラストや写真のTシャツ」等の販売が超メジャー校から徐々に始まっている。販路は各大学の実店舗やオンラインストア or サードパーティーマーケットプレイスとなっている。

関連記事
ボスウォッシュエリア

ボスウォッシュエリア(北東部)
ボスウォッシュエリアは「ボストン~ワシントンD.C.」間の東海岸のメガロポリスのエリアだ。
ボストン(マサチューセッツ州)
ボストンはアメリカ最古の都市、且つ東海岸随一の学生街だ。NBAはオリジナルメンバーの名門ボストン・セルティックスがあり、NCAA D1はボストンカレッジ、ハーバード大学、ノースイースタン大学、ボストン大学の4校がキャンパスを構えている。小川春太選手が通うマサチューセッツ工科大学(NCAA D3)もある。
プロビデンス(ロードアイランド州)
プロビデンスはボストンの隣町だ。強豪プロビデンス大学と実力校ロードアイランド大学に加え、ブラウン大学、ブライアント大学の計4校のNCAA D1大学がキャンパスを構えている。
バスケットボール殿堂(マサチューセッツ州)
マサチューセッツ州スプリングフィールドはバスケットボールが誕生した町だ。バスケットボール殿堂とスプリングフィールドカレッジがある。
コネチカット大学(コネチカット州)
名門コネチカット大学はボストンとニューヨークの間にある。
ニューヨーク(ニューヨーク州)
ニューヨークはバスケットボールのメッカだ。NBAはニックスとネッツ、NCAAはSt.ジョーンズ大学、シートン・ホール大学、その他ミッドメジャー11校がある。さらには大学や高校のイベントが年中開催されている。ラッカーパークやダイクマン等のストリートボールの聖地も多い。
トレントン(ニュージャージー州)
トレントンは世界で初めてプロバスケットボールの試合が行われた町だ。1896年、興行団体のトレントンズはメイソニック・テンプル・ホールで試合を開催して試合後に売り上げを選手に還元した。
フィラデルフィア(ペンシルベニア州)
フィラデルフィアはチェンバレンとコービーを育てたタフな街だ。シクサーズと2016年と2018年にNCAAトーナメントを制覇したビラノバ大学がある。NYCとワシントンD.C.の間にあるためアクセスが良い。
ボルチモア(メリーランド州)
メリーランド州ボルチモアは首都ワシントンD.C.の隣街だ。2018年にNCAAトーナメント史上最大のアップセットをかましたUMBC等計5校のミッドメジャー校がキャンパスを構えている。その他、ジョンズ・ホプキンス大学(NCAA D3)やアンダーアーマー社の本社がある。
ワシントンD.C.
首都ワシントンD.C.は実はバスケが盛んだ。八村塁選手が所属するワシントン・ウィザーズはもちろん、ユーイングがHCを務めるジョージタウン大学、強豪メリーランド大学、渡邉雄太選手の母校ジョージ・ワシントン大学があり、夏には複数のPro-Amリーグが開催されている。

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バスケ留学解説

NCAAの視聴方法

参考
Mark Turgeon’s tenure ended with boos, stress and the need for a new voice(washingtonpost.com)
Maryland Terrapins School History(sports-reference.com)
Lefty Driesell on the origins of ‘UCLA of the East’(washingtonpost.com)
