※2020-21シーズン=イレギュラースケジュール(コロナ禍)
基本情報
- 名称: University of Kansas
- 愛称: Jayhawks/KU
- 所属: Big 12 Conference
- 成績
2024-25: 21勝13敗(11勝9敗)NCAAトーナメント出場
2023-24: 23勝11敗(10勝8敗)NCAAトーナメント出場
2022-23: 28勝8敗(13勝5敗)NCAAトーナメント出場
2021-22: 34勝6敗(14勝4敗)NCAAトーナメント優勝
2020-21: 21勝9敗(12勝6敗)NCAAトーナメント出場
近年の話: 伝統校の光と影
- NBA選手輩出
マーカス・ギャレット(2017-21): 2021年ドラフト外
オチャイ・アバジ(2018-22): 2022年1巡目14位指名
クリスチャン・ブラウン(2019-22): 2022年1巡目21位指名
ジェイレン・ウィルソン(2019-23): 2023年2巡目51位指名
グレイディ・ディック(2022-23): 2023年1巡目13位指名
ケビン・マクラーJr(2022-24): 2024年2巡目56位指名
ジョニー・ファーフィー(2023-24): 2024年2巡目35位指名 - HCビル・セルフ体調不良(2022-23)
- HCビル・セルフの無期雇用契約(2021)
5年契約自動更新
ロスター(2024-25) |
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デュワン・ハリスJr(Dajuan Harris Jr.) カンザス大学(2020-) |
KJ・アダムス(KJ Adams) カンザス大学(2021-) |
ザック・クレメンス(Zach Clemence) ★4 カンザス大学(2021-) -レッドシャツ(2023-24) |
ハンター・ディキンソン(Hunter Dickinson) ミシガン大学(2019-23) トップ編入生(2023) カンザス大学(2023-) |
エルマルコ・ジャクソン(Elmarko Jackson) ★5 カンザス大学(2023-) -レッドシャツ(2024-25) |
ジャマリ・マクドウェル(Jamari McDowell) カンザス大学(2023-) |
AJ・ストア(AJ Storr) セントジョーンズ大学(2022-23) 上位編入生(2023) ウィスコンシン大学(2023-24) NBAドラフトエントリー撤回(2024) トップ編入生(2024) カンザス大学(2024-) |
ライラン・グリフィン(Rylan Griffen) ★4 アラバマ大学(2022-24) トップ編入生(2024) カンザス大学(2024-) |
ジーク・メイヨ(Zeke Mayo) サウスダコタステイト大学(2021-24) トップ編入生(2024) カンザス大学(2024-) |
デイビッド・コイト(David Coit) ノーザンイリノイ大学(2022-24) カンザス大学(2024-) |
フローリー・バドゥンガ(Flory Bidunga) ★5/マクドナルド・オールアメリカン カンザス大学(2024-) |
ラキース・パスモア(Rakease Passmore) ★4 カンザス大学(2024-) |
退部(2024) |
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ジョニー・ファーフィー(Johnny Furphy)→NBAドラフトアーリーエントリー |
ケビン・マクラ―(Kevin McCullar)→選手資格満了 |
ニコラス・ティンバーレイク(Nicolas Timberlake)→選手資格満了 |
パーカー・ブラウン(Parker Braun)→選手資格満了 |
アーテリオ・モリス(Arterio Morris)→退部(2023) |
近年、「ワン&ダン選手→3~4年のプレー見込み選手」のリクルート軸の変更が功を奏している。2021-22、カンザス大学は複数名のカレッジスター上級生達を抱えてNCAAトーナメント制覇を成し遂げた。しかも、NBA選手の輩出者の数も質も改善された。その結果、リクルート人気が復活した。2025年のコミットは全米トップだ。

ビッグ12・カンファレンス
- 名称: Big 12 Conference
- 設立: 1994
- 所属校: 16校
- 放送: ESPN/FOX/CBS
- HP: https://big12sports.com/
所属校(大まかな所在地) |
ウェストバージニア大学は1950年代のジェリー・ウェストから長い低迷期を経て2000年代にHCジョン・ビーライン&ボブ・ハジンスで古豪復活を果たした。 |
シンシナティ大学*(オハイオ州)は1961&62年のNCAAトーナメント連覇とオスカー・ロバートソン輩出の古豪だ。 |
セントラルフロリダ大学*(オーランド)はタッコ・フォールの出身校だ。 |
カンザス大学(ローレンス)は初代HCジェームス・ネイスミス博士に始まる。 |
カンザスステイト大学(マンハッタン)はトライアングルオフェンスの実戦導入成功で知られている。その後、テックス・ウィンターはフィル・ジャクソンの参謀となった。 |
アイオワステイト大学は2010年代前半にフレッド・ホイバーグの手腕で再興した。 |
オクラホマステイト大学(タルサ-オクラホマシティ)は1945&46年NCAAトーナメント連覇の古豪だ。 |
テキサス・クリスチャン大学(ダラス)は現HCジェイミー・ディクソン就任から着実に結果を残している。 |
ベイラー大学(テキサス州ウェイコー)は列車事故、数多のNCAA規定違反、チームメイト殺人事件等を乗り越えて2021年にNCAAトーナメント初制覇を成し遂げた。 |
テキサス工科大学は2019年にNCAAトーナメント決勝まで進んだ。 |
ヒューストン大学*は1980年代にクライド・ドレクスラーとアキーム・オラジュワン等の”Phi Slama Jama”で一世を風靡した。 |
コロラド大学**(デンバー)はチャウンシー・ビラップスの母校だ。 |
ユタ大学**(ソルトレイクシティ)は1940年代の日系人NBA選手ワッツ・ミサカ氏時代と1990年代のアンドレ・ミラーやキース・バン・ホーンらで2度最盛期を迎えている。 |
ブリガム・ヤング大学(ユタ州)*はジマー・フレデッテ時代に一世を風靡した。 |
アリゾナ大学**(ツーソン)は1990年代に西海岸随一のパワーハウスとなった。 |
アリゾナステイト大学(フェニックス)**はジェームス・ハーデンの母校として知られている。 |
ビッグ12・カンファレンスは1994年にビッグ8・カンファレンスとサウスウェスト・カンファレンスの合併で誕生した。勢力図はカンザス大学+一時的に好調な大学の入替りとなっている。そして、同リーグは近年のカンファレンス大再編の震源地となっている。全ての始まりは2021年のテキサス大学とオクラホマ大学の2024年以降のSEC移籍話だ。その後、アメリカン・アスレティック・カンファレンスとパック-12・カンファレンスの強豪校もカンファレンス移籍を決めた。その結果、前者は2022~24年間に10校を入れ替え、後者は100年以上の歴史に幕を閉じた。そして、いくつかのミッドメジャーカンファレンスも加盟校の入替りの影響を受けた。その結果、最終的に2023&24年に計8校が加盟してきた。
チーム史
ジェームス・ネイスミス博士時代(1898-1907)
1898年、ジェームス・ネイスミス博士が知り合いのコネでカンザス大学で教鞭を執ることになった。同氏は、「バスケットボール=キリスト教的紳士育成のアクティビティ」と考えていたため、勝敗には関心を示さず、戦術の指導もほとんど行っていなかった。実際、通算成績はカンザス大学HCで唯一負け越しとなっている。

バスケットボールの非接触性はジェームス・ネイスミス博士の思想に基づいている。同氏は「激しい身体のぶつかり合いはキリスト教的教育観に反する」と考えていた。そのため、小さな接触もファールになっている。そして、バスケットボールは”ソフトさ”故に女性に受け入れられた。一方、同競技は中西部カンザス州では女子の競技として広まってしまっていた。そのため、当初、カンザス大学の男子学生達はバスケをプレーしたがらなかった。
フォグ・アレン時代(1907-09/1919-56)
- NCAAトーナメント優勝(1952)
- NCAAトーナメント準優勝×2(1940&53)
- NCAAトーナメント出場(1942)
- NBA選手輩出
クライド・ラブレット(1948-52): 1952年1巡目9位指名
モーリス・キング(1953-57): 1957年下位指名
ウィルト・チェンバレン(1955-58): 1959年地元球団優先指名
コーチングの父
正統派のコーチングツリー@カンザス大学
初代HCジェームス・ネイスミス博士: バスケの生みの親
↓師弟
第2代HCフォグ・アレン: コーチングの父
↓師弟
アドルフ・ラップ: ケンタッキー大学の名門化
ディーン・スミス: UNCの名門化
二代目HCフォグ・アレン(Phog Allen)はジェームス・ネイスミス博士の思想に背いてバスケットボールにコーチングをもたらした。戦術やスキルの指導はカンザス大学選手時代から既に隣町のベイカー大学バスケ部で行われていた。そして、バスケットボールはレクリエーションからスポーツに変わった。その後、一部の教え子達は赴任先でバスケットボール部の礎を築いている。
バスケットボールの収益化
一方、フォグ・アレンはバスケットボールでビジネスも行っていた。同氏は自作の「バスケットボールシューズ」「栄養ドリンク」「コーチングやバスケットボール本」を販売していた。実際に「新聞に高評価レビューを寄稿したコーチにチーム分のシューズ提供」のキャンペーンすら行われている。
最高傑作
そして、1955年、フォグ・アレンはウィルト・チェンバレンのリクルートを最後に勇退した。

ディック・ハープ時代(1956-64)
- NCAAトーナメント準優勝(1957)
絶対的エースの無駄遣い
1956年、愛弟子ディック・ハープ(Dick Harp)にバトンが引き継がれた。1956-57、カンザス大学はNCAAトーナメント決勝でノースカロライナ大学にトリプルチームでウィルト・チェンバレンを封じられて54-53の泥仕合の末に優勝を逃した。その後、翌1957-58、NCAAトーナメント出場すら未達に終わった。

ウィルト・チェンバレンは「NBAアーリーエントリー禁止→興行団体ハーレム・グローブトロッターズ入団(1958)→NBAドラフトエントリー(1959)→地元出身選手の優先指名」の手順でフィラデルフィア・ウォリアーズに入団した。
唯一の実績
その後、1959-60、同氏は自身のリクルートのビル・ブリッジス(Bill Bridges)に開花によってチームをエリート8に導いた。
テッド・オーウェンズ時代(1964-83): ファイナル4進出
- ファイナル4×2(1971&74)
- エリート8(1966)
- スウィート16(1981)
実はドラマチックだった準々決勝(1965-66)
1964年、テッド・オーウェンズ(Ted Owens)がACからHCに昇格した。翌1965-66、カンザス大学は孤軍奮闘のウォルト・ウェズリーにジョジョ・ホワイトが加入して火力が増し、ビッグ8を13勝1敗と大きく勝ち越し、NCAAトーナメント2回戦(準々決勝)では優勝校テキサスウェスタン大学(現テキサス大学エルパッソ校)と決勝戦に劣らぬ激戦を演じた。その後、同校は黒人選手を積極的に起用して全員白人のケンタッキー大学を破って歴史的なNCAAトーナメント制覇を達成した。

ジョジョ・ホワイトは「金メダル@メキシコ五輪(1968)」「NBAドラフト1巡目9位→ボストン・セルティックス加入(1969)」「オールスター常連(1970年代)」「NBA優勝(1974&76)」「ファイナルMVP(1976)」「永久欠番(引退後)」と大成功を収めた。
ツインタワー(1970-71)
1970-71、カンザス大学はデイブ・ロビッシュ(19.2P&10.1R)とロジャー・ブラウン(平均11.2P&11.1R)でインサイドを圧倒し、24勝1敗でレギュラーシーズンを終え、本戦でも2回勝ってファイナル4へと進出し、絶対君主UCLAを相手に好勝負を演じた。

UCLAにはシドニー・ウィックス、カーティス・ロウ、ヘンリー・ビビー(元NBAマイク・ビビーの父)が在籍していた。
スタープレーヤー不在(1973-74)
1973-74、カンザス大学は相変わらずスタープレーヤーを欠いていたものの、負け越しシーズンから一転、平均二桁得点5名の全員バスケでビッグ8を13勝1敗で乗り切り、NCAAトーナメント出場を決め、優勝校マーケット大学に敗れるまで勝ち進み、ファイナル4へと進出した。
低迷(1974-83)
しかし、その後は困難を極めた。最後の9季は「NCAAトーナメント出場3回」「最後2季は負け越し」と散々なものだった。

ラリー・ブラウン時代(1983-88): 劇薬
- NCAAトーナメント制覇(1988)
- ファイナル4(1986)
ラリー・ブラウンは僅か5シーズンで「NCAAトーナメント優勝」「ファイナル4」「全体1位指名選手輩出」を果たした。1987-88、KUは18勝11敗と優勝候補からは程遠い位置にいたものの、ダニー・マニングが勝負強さを発揮し、カンザスステイト大学、デューク大学、オクラホマ大学を相手にレギュラーシーズンの借りを返し続け、終わってみればNCAAトーナメント制覇を成し遂げた。

実は1986-87にグレッグ・ポポビッチが陰ながらチームに関わっていた。同氏はポモナ-ピッツァ大学の体育指導員の立場から特別研究期間を利用し、ラリー・ブラウンからコーチングを学びにカンザス大学に来ていた。
ロイ・ウィリアムス時代(1988-2003): パワーハウス化
- 準優勝×2(1991&2003)
- ファイナル4×2(1993&2002)
- エリート8(1996)
卒業生ディーン・スミスの愛弟子
ロイ・ウィリアムス(Roy Williams)が後任HCに大抜擢された。ADボブ・フレデリック(Bob Frederick)は長期契約可能なHCを探していた。カンザス大学男子バスケ部もNCAA D1 HC経験も無かった。最大の決め手はディーン・スミスの愛弟子とカンザス大学への忠誠心だった。
才能の片鱗
就任3年目、殿堂入りコーチの片鱗が頭角を現した。1990-91、カンザス大学はファイナル4ので師匠ディーン・スミスのノースカロライナ大学を破って決勝に進出し、1992-1993に日系アメリカ人のレックス・ウォルターズを中心にファイナル4に戻った。ロイ・ウィリアムスは評価を勝ち取った。
パワーハウス化
そして、有望なリクルートを巧みに口説き落とした。1995-98の3年間、KUはラエフ・ラフレンツ、ポール・ピアース、ジャック・ボーン、スコット・ポラード等で国内1、2位を争うパワーハウスと化し、彼らと代わるようにして1999年にはカーク・ハインリック、ドリュー・グッデン、ニック・コリソンが入学してきた。
盟友の引退
そんな中、2001年、相棒ボブ・フレデリックが引退した。そして、ロイ・ウィリアムスは母校ノースカロライナ大学のHC職のオファーを受けた。

ロイ・ウィリアムスは2000年にカンザス大学とボブ・フレデリックへの忠誠心から一度ノースカロライナ大学のオファーを断っている。
ビル・セルフ時代(2003-)
- 優勝(2008)
- 準優勝(2012)
- ファイナル4(2018)
- エリート8()
優勝(2007-08)
- ダーネル・ジョンソン(2004-08)
- サーシャ・カーン(2004-08)
- ブランドン・ラッシュ(2005-08)
- マリオ・チャルマース(2005-08)
- ダレル・アーサー(2006-08)
- コール・オルドリッジ(2007-10)
理想のチーム
2003年、ビル・セルフがHCに就任した。同氏は「オーラル・ロバーツ大学: NCAA D1残留危機→NIT招待」「タルサ大学: 同大史上最高エリート8」「イリノイ大学: 全3季優勝候補」と中西部でのし上がっていた。そして、2007-08、主力が自身のリクルート&将来のNBA選手達で埋まった。ジェイホークスは開幕20連勝を達成し、ビッグ12のリーグ戦(テキサス大学と同率)とカンファレンストーナメントの両方を制し、中西部地区第1シードを獲得した。
第一の刺客
準々決勝、デビッドソンカレッジが牙をむいてきた。カンザス大学はステフィン・カリーのスリーポイントを4/16に抑えたものの、引き換えにレイアップやミッドレンジシュートを決められ、相手を引き離せずに終盤を迎えた。そして、試合は相手の師勝負所のスリーで59-57の1ポゼッションゲームとなった。そんな中、同校はダブルチームで相手エースのラストショットを諦めさせた。その後、ワイドオープンスリーは幸運にも外れた。辛くもファイナル4進出が決まった。
- タイラー・ハンズブロー
- タイ・ローソン
- ウェイン・エリントン
- ダニー・グリーン
第二の刺客
準決勝、対戦相手は優勝筆頭候補のノースカロライナ大学だった。同校は「大学ベストプレーヤー2名」を「将来NBAシューター2名」が脇を固めていた。そして、前任者ロイ・ウィリアムスがHCを務めていた。そんな中、カンザス大学は上級生達の試合巧者ぶりであっさりと決勝へと駒を進めた。
第三の刺客
決勝戦、対戦相手はジョン・カリパリのメンフィス大学だった。残り10.8秒/60-62、絶対的エースのデリック・ローズにFT2本が与えられた。しかも、タイムアウトは残っていなかった。そんな中、幸運にもFT1本が外れた。さらに、相手のノーファールの判断ミスが起こった。その結果、マリオ・チャルマースは気持ち良く同点スリーを決めた。そして、ビル・セルフは悲願のNCAA制覇を成し遂げた。
苦い思い出(2009-10)
- シェロン・コリンズ(2006-10): コンセンサス・オール-アメリカン1stチーム
- コール・オルドリッジ(2007-10): 2010年1巡目11位
- タイショーン・テイラー(2008-12): 2012年2巡目41位
- マーキフ・モリス(2008-11)
- マーカス・モリス(2008-11)
- ゼイビア・ヘンリー(2009-10): 2010年1巡目12位
2009-10、カンザス大学は再び優勝を狙える豪華なロスターを揃え、「開幕14連勝」「AP1位×15/19」「最終32勝2敗」でNCAAトーナメントに臨んだものの、2回戦で「将来のNBA選手無し」「NCAAトーナメント出場回数5回」のノーザンアイオワ大学にまさかのアップセットを食らって失意のまんじゃにローレンスに帰った。
疑心暗鬼(2011-12)
- トーマス・ロビンソン(2009-12): 2012年1巡目5位
- タイショーン・テイラー(2008-12): 2012年2巡目41位
- ジェフ・ウィットニー(2009-13): 2013年2巡目39位
- エリジャウ・ジョンソン(2009-13): ファイブスター
上級生ロスター
2011-12、ロスターは上級生オンリーのビル・セルフ好みとなった。そして、カンザス大学はビッグ12・カンファレンスを16勝2敗で圧倒して中西部地区第2シードを獲得し、エリート8で将来のNBA選手7名のノースカロライナ大学を破り、ファイナル4でパワーハウスのオハイオステイトをアップセットし、決勝に臨んだ。
- アンソニー・デイビス(2011-12/1巡目1位)
- マイケル・キッド-ギルクリスト(2011-12/1巡目2位)
- テレンス・ジョーンズ(2010-12/1巡目18位)
- マーキス・ティーグ(2011-12/1巡目29位)
- ドロン・ラム(2010-12/2巡目42位)
- ダリアス・ミラー(2008-12/2巡目46位)
自身の哲学が揺るぐ
そして、決勝戦、カンザス大学はアンソニー・デイビスを6点(FG1/10)に抑えたものの、6ブロックと16リバウンドでペイントエリア内を支配され、結局、自身の哲学の対極の下級生チームに破れた。そして、ビル・セルフはリクルートの路線を変更した。
迷走(2013-15)
- 2013
アンドリュー・ウィギンス
ウェイン・シェルダン
ジョエル・エンビート
ブランネン・グリーン(Brannen Green)
コナー・フランカンプ(Conner Frankamp)
フランク・メイソン - 2014
クリフ・アレクサンダー
ケリー・ウーブレ - 2015
チェイク・ディアロ(McDAA)
カールトン・ブラッグJr(McDAA)
2013-14、カンザス大学はプログラム史上1、2位のタレントに溢れた。HCビル・セルフは遂にワン&ダン選手に手を出したのだ。その結果、最終成績は25勝10敗でNCAAトーナメント2回戦敗退のらしからぬ結果に終わった。翌2014-15も結果は同じだった。そして、2015-16、同氏は、結果的にエリート8に進出したものの、結局は上級生を中心の起用でシーズンを戦ってしまった。以降、ワン&ダン系選手は0~2名に限定された。
後NBAプロスペクト期(2015-現在)
- 2016: ジョシュ・ジャクソン
- 2017: ビリー・プレストン
- 2018: クエンティン・グライムス
- ウドカ・アザブーキー(2016-20): 2020年1巡目27位指名
- デボン・ドットソン(2018-20): 2020年ドラフト外
- マーカス・ギャレット(2017-21): 2021年ドラフト外
スキャンダル発覚(2017)
2017年、アディダスのTJ・ガスノーラ(T.J. Gassnola)が有望なリクルートに金銭を渡してアディダス校への入学を仕向していたことが発覚した際、元マクドナルド・オール-アメリカンのビリー・プレストンとフォワードのシルビオ・デ・ソーサ(Silvio De Sousa)の保護者の関与が明らかになったのだ。2021年には新たにアシスタントコーチの関与も発覚した。現在も調査は続いている。

ビリー・プレストンは交通事故も重なって退学した。シルビオ・デ・ソーサは選手資格停止の後、2019-20に試合中の乱闘と別件の暴行容疑の発覚でカンザス大学を離れ、2021-22に編入先テネシー大学チャタヌーガ校でNCAAトーナメントに出場した。
一方、スキャンダル調査が未だに続いている。2017年、アディダスのTJ・ガスノーラ(T.J. Gassnola)とHCビル・セルフのリクルート不正が明らかになった。現在、元選手のビリー・プレストンとシルビオ・デ・ソーサ(Silvio De Sousa)の保護者やACの関与は確定している。2022-23、ビル・セルフはリクルート不正の罰として自ら4試合の出場停止を行った。
名門復活
- NCAAトーナメント優勝(2021-22)
ミッチ・ライトフット(2016-22): Bリーグ
オチャイ・アバジ(2018-22): 2022年1巡目14位指名
デビッド・マコーマック(2018-22): ★5ビッグマン
クリスチャン・ブラウン(2019-22): 2022年1巡目21位指名
ジェイレン・ウィルソン(2019-23): 2023年2巡目51指名
レミー・マーティン(2021-22): トップ編入生
デュワン・ハリス(2020-)
2021-22、カンザス大学は数年前の「NBAプロスペクト中心→NCAAトーナメント制覇を目指す選手」へのリクルート路線変更から遂にNCAAトーナメント優勝を果たした。
日本と所縁の人物
ミッチ・ライトフット
ミッチ・ライトフットは2024年に熊本ヴォルターズと契約した。
現地観戦
ローレンス(カンザス州)
- 規模: カレッジタウン(大)
- 標準時/時差: 中部標準時/-15時間
- アクセス: 鉄道/長距離バス
- アリーナ: Allen Field House
- 公共交通機関: ローカルバス
- 気温(11~3月): 10/-7℃
- 観光: KUの歴史
カンザス大学はミズーリ州カンザスシティと州都トピカの間にある。アクセスは鉄道と長距離バスで可能だ。衣食住は問題無い。観光はBooth Family Hall of FameやDeBruce Centerの博物館がある。

DeBruce Centerの入り口前にジェームス・ネイスミス博士の銅像が腰掛けている。
チケット
強豪校のチケットはオンライン購入で良いだろう。チケット売り場はやや混み合う。英語のやり取りも必要だ。チケット価格は強豪校同士の試合でも定価だ。満席率は概ね60~70%程度である。例外的なチケットの高騰や売切れは伝統の一戦やスーパースター選手出場試合だけだ。
グッズ
直営店
- NCAAショップ*
- カンファレンスストア*
- ブックストア: 教科書+アパレル+日用品+土産の雑貨屋
- チームストア(アリーナ/スタジアム併設): 品揃え△
NCAAショップとカンファレンスストアは申し訳程度にオンラインストアを構えている。そして、唯一のオススメはメインのブックストアだ。米国の大学生は基本的に寮やキャンパス付近で生活している。そのため、生活必需品全般がカレッジロゴや名前入りで売られている。立地はキャンパス内or付近にある。サブのブックストアやチームストアは品揃え的に微妙だ。
専門オンラインサイト: ファナティクス系列
ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方企業だ。実際、NCAAショップ+カンファレンスストア+チームストアはファナティクス式の設計になっている。一方、同社は世界各エリア向けの自社サイトでそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。
一般小売店
- スポーツ用品店
Dick’s Sporting Goods - デパート
Macy’s
Nordstorm - ファンショップ
最大手ディックズ・スポーティンググッズは「地元プロチーム」「同州の代表的な大学」「最寄り大学」のアパレルを置いている。狙い目は型落ち品のセールだ。大手デパートチェーン4社はファングッズ/アスレティックアパレルコーナーでカレッジグッズを売っている。ファンショップは全米の人気校のグッズを置いている。
選手個人サイト/SNSアカウント
NILグッズは選手個人のホームページやSNSアカウント等でも売られている。

アパレルはNBAグッズに限ず基本的に初回生産のみだ。アパレル業界は商品の売れ残りを恐れている。そのため、新商品は初回生産(少)&追加生産(無)のリスク回避全振りで作られる。しかも、工場の製造ラインは常に予約で埋まっている。そのため、急な確保が難しい。その結果、人気品すらも滅多に追加生産されない。つまり、河村勇輝選手のグッズはほぼほぼ現品限りだ。
関連記事
ミッドウェストエリア
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ミネアポリス(ミネソタ州)
- NBA: ミネソタ・ティンバーウルブス
- NCAA D1(強豪): ミネソタ大学
- NCAA D1(中堅): St.トーマス大学
- 高校: ミネハハアカデミー
- プロアマリーグ: Twin Cities Pro-Am
- 聖地: ハムライン大学
グランドフォークス-ファーゴ(ノースダコタ州)
- NCAA D1(中堅): ノースダコタ大学
- NCAA D1(中堅): ノースダコタステイト大学
スーフォールズ(ノースダコタ州)
- Gリーグ: スーフォールズ・スカイフォース
- NCAA D1(中堅): サウスダコタ大学
- NCAA D1(中堅): サウスダコタステイト大学
シーダーラピッズ(アイオワ州)
- NCAA D1(強豪): アイオワ大学
- NCAA D1(中堅): ノーザンアイオワ大学
デモイン(アイオワ州)
- Gリーグ: アイオワ・ウルブス
- NCAA D1(強豪): アイオワステイト大学
- NCAA D1(中堅): ドレイク大学
オマハ-リンカーン(ネブラスカ州)
- NCAA D1(強豪): ネブラスカ大学
- NCAA D1(強豪): クレイトン大学
- NCAA D1(中堅): ネブラスカ大学オマハ校
イリノイ大学(シャンペーン)
スプリングフィールド(イリノイ州)
- NCAA D1(中堅): ブラッドリー大学
- NCAA D1(中堅): ウェスタンイリノイ大学
- NCAA D1(中堅): イリノイステイト大学
- NCAA D1(中堅): イースタンイリノイ大学
セントルイス(ミズーリ州)
- NCAA D1(中堅): セントルイス大学
- NCAA D1(中堅): リンダウッド大学
- NCAA D1(中堅): サザンイリノイ大学エバンスビル校
ミズーリ大学(コロンビア)
カンザスシティ(ミズーリ州)
- NCAA D1(中堅): ミズーリ大学カンザスシティ校(UMKC)
- イベント: NAIAトーナメント開催地
- 聖地: 全米初の大学No.1決定戦開催地(NAIA前身)byジェームス・ネイスミス博士
- 聖地: NAIA本部
- 聖地: カレッジフープスの博物館
スプリングフィールド(ミズーリ州)
- NCAA D1(中堅): ミズーリステイト大学
- 高校: リンクアカデミー
ローレンス(カンザス州)

マンハッタン(カンザス州)

ウィチタ(カンザス州)
- NCAA D1(中堅): ウィチタステイト大学
- 高校: サンライズ・クリスチャン・アカデミー
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参考
Kansas Signs Coach Bill Self to Lifetime Contract(si.com)
Kansas Jayhawks School History(sports-reference.com)
Kansas Players In The NBA(basektball.realgm.com)
Kansas Basketball: The Top 50 Players in School History(bleacherreport.com)
Kansas to ‘Fiercely Dispute’ Charges in Notice of Allegations(si.com)
Kansas Forward Silvio De Sousa Eligible for 2019-20 Season After Winning NCAA Appeal(si.com)
Silvio De Sousa Suspended 12 Games by Big 12 After Kansas State Brawl(si.com)
Former KU basketball player Silvio De Sousa facing charge of aggravated battery, court records show(www2.ljworld.com)
New court filing: Kansas assistant coach talked of routing funds to recruit’s family(theathletic.com)
Kansas 2020 Basketball Commits(247sports.com)
Harp, Dick(khof.org)
Joseph Henry “Jo Jo” White(hopphall.com)
1966: Miners edge Kansas, 81-80, in overtimes(elpasotimes.com)
Throwback Thursday: Ted Owens(kuathletics.com)
Hiring Williams at Kansas a gamble that paid off(espn.com)
Frederick, Bob(kshof.org)
Woodling: Popovich’s KU connections still paying off(www2.kusports.com)