※2020-21シーズン=イレギュラースケジュール(コロナ禍)
基本情報
- 名称: Seattle University
- 愛称: Seattle U/Redhawks
- 所属: Western Athletic Conference
- 成績
2023-24: 23勝14敗(11勝9敗)CBI優勝
2022-23: 20勝12敗(11勝7敗)
2021-22: 23勝9敗(14勝4敗)
近年の話: 急遽の代理HC→3季連続20勝達成
- カンファレンス移籍予定(2025)
- HC交代(2021)
ジム・ヘイフォードの人種差別発言&解雇(2021)
ロスター(2024‐25) |
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マシュー-アレックサンダー・モンクリーフ(Matthew-Alexander Moncrieffe) ★4 オクラホマステイト大学(2020-22) ジョージア大学(2022-24) シアトル大学(2024-) |
川島悠翔(Yuto Kawashima) シアトル大学(2024-) -レッドシャツ(2024-25) |
退部(2024) |
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キャメロン・タイソン(Cameron Tyson)→選手資格満了 |
2021年開幕前、HCジム・ヘイフォード(Jim Hayford)が自身の人種差別発言を理由に辞職した。同氏は2017-18と2018-1のポストシーズントーナメント出場に導いていた。つまり、着実にチームの実力は上向いていた。そんな中、2021-22、代理HCクリス・ビクターの指揮下、シアトル大学はウェスタン・アスレティック・カンファレンスのリーグ戦1位に輝いた。そして、同氏はWACの最優秀コーチ賞と正式HC契約を勝ち取った。

ウェスタン・アスレティック・カンファレンス
- 名称: Western Athletic Conference
- 愛称: WAC
- 設立: 1962年
- 本部: コロラド州イングルウッド
- 放送: ESPN
- HP: www.wacsports.com
大学(大まかな所在地) |
テキサス大学アーリントン校(ダラス)*は直近5年は実力校からローメジャー校に戻りつつある。 |
ターレトンステイト大学(ダラス)は2020-21からNCAA D1に昇格した。現HCは元ハイメジャーHC/富永啓成選手の恩師のビリー・ギリスピーだ。 |
アビリーン・クリスチャン大学(テキサス州)は2021年にNCAAトーナメントでテキサス大学をアップセットした。 |
スティーブン・F・オースティン・ステイト大学(テキサス州パイニーウッズ)は2019年にデューク大学をキャメロン・インドア・スタジアムで打ち破った。 |
テキサス大学リオグランデバレー校 |
ユタ・バレー大学は「短大→四年制大学」移行期にロニー・プライスがプレーしていた。 |
ユタ工科大学は2020-21からD1に昇格し、2022年にディクシーステイト大学から改称した。 |
サザンユタ大学* |
グランドキャニオン大学**(アリゾナ州フェニックス)は2013-14のNCAA D1昇格直後から毎年20勝程度を挙げ、直近4年で3回のNCAAトーナメント出場を果たし、WACの王者に君臨している。 |
シアトル大学**はエルジン・ベイラーの母校だ。 |
カリフォルニア・バプティスト大学(LA)はNCAA D1昇格以降5年連続で勝越しを決めている。出身者にはルーク・エバンスがいる。 |
ウェスタン・アスレティック・カンファレンスは最もカオスなカンファレンスだ。2013~22年には大幅な改変の末にシカゴ-フェニックス-シアトルの大学が所属していた。近年の動きは「NCAA D1昇格2校受け入れ(2020)」「サウスランド・カンファレンス4校吸収(2021)」「UTアーリントン&サザンユタ大学加入(2022)」「4校離脱(2020-)」と激しい。そして、2023年7月、顔的存在ニューメキシコステイト大学も遂にWACを離れた。
チーム史
アルバート・ブライトマン時代(1948-56)
- NCAAトーナメント出場×4(1953~56)
- NIT出場(1952)
デュアルアスリート meets デュアルアスリート
- ジョニー・オブライアン(1951?-53): 1953年下位指名*
- エディ・オブライアン(1951?-53): 1953年下位指名*
- ジョー・ぺハニック(1950-54): 1954年下位指名*
- カール・バウアー(1950-54)
- スタン・グロワスキー(1951-55)
リクルート@セミプロ野球大会
1950年代、カレッジバスケットボール黎明期の成功はデュアルアスリート同士の出会いから始まる。初代HCアルバート・ブライトマンは高校時代に野球とバスケットボールで頭角を現し、17歳でMLBクリーブランド・インディアンスに入団するも、肩の大怪我で野球キャリアを閉ざされ、ロングビーチステイト大学と現カレッジ・オブ・チャールストンでバスケットボールを再開し、1946-47のBAAボストン・セルティックスからプロに転向し、翌1947年にパシフィック・コースト・プロフェッショナル・リーグ(Pacific Coast Professional Basketball League)のシアトル・アスレティックスに選手兼コーチとなり、1948年にシアトル大学男子バスケ部HCに赴任した。そんな中、同氏はセミプロ野球大会で対戦相手の175㎝の双子兄弟ジョニー・オブライアンとエディ・オブライアンにバスケの才能を見出した。
一級プロ軍団戦勝利
しかも、全米デビューのきっかけが幸運にも降ってきた。1952年1月、米国五輪委員会メンバーのハワード・ホブソン(Howard Hobson)はヘルシンキ五輪の資金調達のために「大学 vs 興行団体ハーレム・グローブトロッターズ」の試合を全米三カ所で開催したがっていた。同団体は1948年&1949年にミネアポリス・レイカーズ&ジョージ・マイカン撃破で実質的全米No.1に君臨している。そんな中、西海岸開催の対戦相手筆頭候補のワシントン大学が誘いを断った。当時、同校はAP通信評最高3位に評され、安請け合いの結果で評価を下げ、ポストシーズントーナメント不出場を恐れた。その結果、急遽、シアトル大学が代役に浮上した。そして、1952年1月21日、同校はジョニー・オブライアンの42得点の大活躍によってまさかの勝利を収めた。

1950年代、NBAは暫定的なベストリーグに過ぎなかった。一応、ベストリーグの評価は1949年の米国二強リーグNBLとBAAの合併の経緯から受けている。一方、地域リーグや巡業団体の勃興は続いていた。しかも、社会人アマチュアリーグが元気だった。理由は五輪のプロ禁止だ。一部の選手は米国代表の夢と生活の安定を求めてプロに転向しなかった。また、黒人選手は人種差別的理由でハーレム・グローブトロッターズやニューヨーク・レンズに流れていた。さらに、当時のプロバスケ選手の地位や稼ぎは低かった。つまり、オールスター感は薄かった。現在の絶対的な地位は1970年のABA吸収以降に確立されている。
スモールボールの走り
アルバート・ブライトマンはスモールボールを志向していた。当時、バスケットボールは先述のジョージ・マイカンの大活躍によって一気に巨大化に流れていた。そんな中、シアトル大学は1951-52のNIT招待+翌1952-53のNCAAトーナメント&NIT招待を175㎝の双子の力でつかみ取ってトレンドに抗った。1952年12月の「シアトル大学vsニューヨーク大学(102-101)戦は大学初の両チーム100点越え試合となった。

ジョニー・オブライアンとエディ・オブライアンは両者共にNBAドラフトで指名を受けながらMLBでプレーした。
ポスト双子時代
シアトル大学はオブライアン双子以降も北西部屈指の強豪であり続けた。カール・バウアーは175㎝&野球+バスケのデュアルアスリートでネクスト・ジョニー・オブライアンと呼ばれていた。
- 1939~50: 8校
- 1951~74: 16~25校
- 1975~78: 32校
- 1979~84: 40~53校
- 1985~現在: 64~68校
エルジン・ベイラーのリクルート(1955)
- NBAオールスター選出×11
- NBAファーストチーム×11
- バスケットボール殿堂入り(1977年)
- 1試合64得点(当時歴代最高記録)
- 1試合71得点(当時歴代最高記録)
1955年、アルバート・ブライトマンはNBAレジェンドのエルジン・ベイラーをカレッジ・オブ・アイダホからリクルートした。一方、1955-56シーズンの選手資格は認められなかった。そのため、同氏は1955-56にAAU社会人クラブのウェストサイド・フォードでプレーしていた。

レジェンドコーチと喧嘩(1956)
1956年3月20日、NCAAトーナメント敗退の3日後、アルバート・ブライトマンの解任が突如として発表された。正確な理由は明かされていない。一方、最大の原因はNCAAトーナメントでの失態とされている。同氏はNCAAトーナメントのファーウェスト地区3位決定戦でUCLAのHCジョン・ウッデン(John Wooden)と激しい口論を交わしていた。一方、同年4月30日、エルジン・ベイラーはNBAドラフト14巡目90位でミネアポリス・レイカーズから指名を受けるもシアトル大学在籍を選んだ。
ジョン・カステラーニ時代(1956-58)
- NCAAトーナメント準優勝(1958)

エルジン・ベイラーは1958年のNBAドラフトで再びミネアポリス・レイカーズから指名を受けるた。しかも、今回は全体1位指名だ。一方、当初の予定はシアトル大学残留だった。そんな中、同球団は財政的に苦境に立たされ、スーパースターを欲しており、打開を残るNBAドラフト(1958年)でた。当初はもう1年大学でプレーするつもりだったが、レイカーズの強い説得によって大学を離れてレイカーズに入団することになった。
ビンセント・カゼッタ時代(1958-63)
- NCAAトーナメント出場×3(1961-63)
- リクルート
ジョン・トレスバント(1960-64): 1964年下位指名
ボブ・ボイド時代(1963-65)

ボブ・ボイドは1966年にサザンカリフォルニア大学HCに就任し、1969年3月8日にUCLAに1968年1月20日のゲーム・オブ・センチュリーのヒューストン大学戦以来&ルー・アルシンドラー(カリーム・アブドゥル-ジャバー)のキャリア2敗目の黒星を与え、1979年まで任期を全うした。
ビル・オコナー時代(1972-78)
- NBA選手輩出
クリント・リチャードソン(1975-79)
ジュワン・オルダム(1976-80)
クリント・リチャードソン(1975-79)
- 全体36位指名
- NBA優勝(1983)
- NBA586試合出場
クリント・リチャードソンは1982-83に「モーゼス・マローン(MVP)」「ジュリアス・アービング(AS)」「モーリス・チークス(AS)」「アンドリュー・トニー(AS)」「ボビー・ジョーンズ(前年度AS)」と共にフィラデルフィア・セブンティーシクサーズでNBA制覇を経験した。
ジュワン・オルダム(1976-80)
- 全体41位指名(1980)
- 大分ヒートデビルズHC(2005-06)
ジュワン・オルダムはシアトル大学の第一次NCAA D1期の最後を過ごし、NBAドラフト2巡目41位でデンバー・ナゲッツから指名を受け、約10年間で329試合に出場した。その後、2005-06、同氏は大分ヒートデビルズで指揮を執った。
NAIA-NCAA D3-NCAA D2時代(1980-2008)
NAIA
NCAA D3
NCAA D2(2001-08)
2001年、シアトル大学はグレイト・ノースウェスト・アスレティック・カンファレンスの発足に伴ってNCAA D2に運動部を昇格させた。
キャメロン・ダラー時代(2009-17)
ジム・ヘイフォード時代(2017-21)
その他
シアトルU出身で日本と関係のある人物が2人いる。bjリーグの大分ヒートデビルズでHCを務めたジュワン・オルダム氏と横浜ビー・コルセアーズで2018年に5試合だけプレーしたチャールズ・ガルシアだ。
現地観戦
ホームアリーナ
Redhawk Center
レッドホークスは2つの会場をホームアリーナとして使用している。メインで使用しているのはキャンパス内にあるRedhawk Centerだ。ここはダウンタウンにあるのでアクセスがしやすい。
ShoWare Center
しかし、Redhawk Centerは座席数が1000以下なので、集客が見込める試合はShoWare Centerを利用している。 ただ、バスで行けるとは言え、ダウンタウンから離れた場所にあり、そこまでして行く価値があるとは思えないが。
※電子書籍: ○○年版→最新版の可能性有り(「データについて(目次の数P後)」参照)
※Yahoo!ショッピング電子書籍無し

結局、定番ガイドブックは非常に有用だ。事前準備~現地のマナー~観光が網羅されている。情報の信頼度も高い。個人的には「地球の歩き方」は硬派でオススメだ。現在の価値観/社会情勢~時代背景/歴史も記載している。
チケット
ミッドメジャー/ローメジャー校のチケットは会場購入で良いだろう。理由はオンライン購入時の手数料約$10程度の節約だ。概してチケットの購入の手数料は「会場: 無」「オンライン: 有」となっている。ミッドメジャー/ローメジャー校のチケットの売切れはほぼ起こらない。そのため、チケットの事前購入は不要だ。オンライン購入時の手数料は払い損になる。
グッズ
直営店
- NCAAショップ*
- カンファレンスストア*
- ブックストア: 教科書+アパレル+日用品+土産の雑貨屋
- チームストア(アリーナ/スタジアム併設): 品揃え△
NCAAショップとカンファレンスストアは申し訳程度にオンラインストアを構えている。そして、唯一のオススメはメインのブックストアだ。米国の大学生は基本的に寮やキャンパス付近で生活している。そのため、生活必需品全般がカレッジロゴや名前入りで売られている。立地はキャンパス内or付近にある。サブのブックストアやチームストアは品揃え的に微妙だ。
専門オンラインサイト: ファナティクス系列
ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方企業だ。実際、NCAAショップ+カンファレンスストア+チームストアはファナティクス式の設計になっている。一方、同社は世界各エリア向けの自社サイトでそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。
一般小売店
- スポーツ用品店
Dick’s Sporting Goods - デパート
Macy’s
Nordstorm - ファンショップ
最大手ディックズ・スポーティンググッズは「地元プロチーム」「同州の代表的な大学」「最寄り大学」のアパレルを置いている。狙い目は型落ち品のセールだ。大手デパートチェーン4社はファングッズ/アスレティックアパレルコーナーでカレッジグッズを売っている。ファンショップは全米の人気校のグッズを置いている。
選手個人サイト/SNSアカウント
NILグッズは選手個人のホームページやSNSアカウント等でも売られている。
関連記事
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バンクーバー(カナダ)
シアトル(ワシントン州)
- WNBA: シアトル・ストーム
- NCAA D1(強豪): ワシントン大学
- NCAA D1(中堅): シアトル大学
- 高校: 盛ん
- プロアマリーグ: Crawsover Pro-Am League
- イベント: Zeke-End
ポートランド(オレゴン州)
- NBA: ポートランド・トレイルブレイザーズ
- Gリーグ: リップシティ・リミックス
- NCAA D1(中堅): ポートランド大学
- NCAA D1(中堅): ポートランドステイト大学
- NCAA D1(中堅): オレゴンステイト大学
- プロアマリーグ: Portland Pro Am Summer League
- 聖地: NIKE本社
ユージーン(オレゴン州)

スポーケン(ワシントン州)
- NCAA D1(強豪): ゴンザガ大学
- NCAA D1(中堅): ワシントンステイト大学
- NCAA D1(中堅): イースタンワシントン大学
- NCAA D1(中堅): アイダホ大学
ミュズーラ(モンタナ州)
- NCAA D1(中堅): モンタナ大学
ボーズマン(モンタナ州)
- NCAA D1(中堅): モンタナステイト大学
NCAA基礎講座
大学一覧

バスケ留学解説

NCAAの視聴方法






参考
Seattle U. Men’s Basketball Coach Jim Hayford Resigns After Reported Use of Racial Slur(si.com)
Seattle Redhawks School History(sports-reference.com)
The legend of Seattle U coach Al Brightman: A brilliant career cut short(seattletimes.com)
Wayback Machine: Seattle U. shocks Globetrotters(sportspressnw.com)
Wayback Machine: Odd Saga Of Al Brightman(sportspressnw.com)
The Time Dad Locked Down Elgin Baylor(nytimes.com)
Los Angeles Lakers star and former LA Clippers exec Elgin Baylor dies at 86(espn.com)
#1 in Seattle University History – Elgin Baylor(goseattleu.com)
Fifty years ago tonight, Seattle U. upset the mighty Globetrotters(seattlepi.com)
1956 NBA Draft(basketball-reference.com)

アパレルはNBAグッズに限ず基本的に初回生産のみだ。アパレル業界は商品の売れ残りを恐れている。そのため、新商品は初回生産(少)&追加生産(無)のリスク回避全振りで作られる。しかも、工場の製造ラインは常に予約で埋まっている。そのため、急な確保が難しい。その結果、人気品すらも滅多に追加生産されない。つまり、河村勇輝選手のグッズはほぼほぼ現品限りだ。