ゴンザガ大学
- 名称: Gonzaga University
- 愛称: Bulldogs/Zags/GU
- 所属: West Coast Conference
- 2022-23: 31勝6敗スウィート16
- 2021-22: 28勝4敗スウィート16
- 2020-21: 31勝1敗準優勝
- 2019-20: 31勝2敗(NCAAトーナメント中止)
近年の話: 優勝候補→一歩後退
- ジョン・ストックトン出禁(2021-22)
- リクルートの変化
右腕トミー・ロイド去就(2021年)
北米トップリクルート加入(2020年~) - NBA輩出
チェット・ホルムグレン(2021-22)
アンドリュー・ネムハード(2020-22)
主な選手(2023-24) | 経歴 |
アントン・ワトソン Anton Watson | ゴンザガ大学(2019-) NBAドラフト撤回(2023) |
ライアン・ネムハード | クレイトン大学(2021-23) トップ編入生(2023) |
グラハム・アイク | ワイオミング大学(2021-23) トップ編入生(2023) |
スティール・べンタース Steele Venters | イースタンワシントン大学(2019-23) NBAドラフト撤回(2023) 上位編入生(2023) |
Jun Seok Yeo | 高麗大学() ゴンザガ大学(2022-) -RS(2022-23) |
ダスティ・ストロマ― | ★4 |
脱退(2023) |
ドリュー・ティミー(2019-23)→NBAドラフト |
ジュリアン・ストラウダー(2020-23)→NBAドラフト |
ラシア・ボルトン(2021-23)→選手資格満了 |
エフトン・リード(2022-23)→ウェイク・フォレスト大学 |
ハンター・サリス(2021-23)→ウェイク・フォレスト大学 |
現在、ゴンザガ大学は優勝候補筆頭から一歩後退している。主因は右腕の喪失だ。2021年、ACトミー・ロイド(Tommy Lloyd)がアリゾナ大学に栄転してしまった。同氏は、北米のトップ選手達にそっぽを向かれていた状態の中、留学生や編入生でチームを編成し、近年は国内トップ選手をもリクルートに成功していた。そんな中、同大は直近3年間で再三の優勝機会をことごとくつかみ損ねた。そして、2022‐23、選手の質は明らかに落ちている。
ウェスト・コースト・カンファレンス
- 名称: West Coast Conference
- 愛称: WCC
- 設立: 1952年
- 本部: カリフォルニア州サンブルーノ
- 放送: CBS/ESPN
- HP: wccsports.com
所属校(大まかな所在地) |
ゴンザガ大学(ワシントン州スポーケン)は世界中から選手をリクルートして毎年全米トップレベルのチームを築いている。 |
ポートランド大学は岡山恭崇氏、伊藤大司選手、渡辺飛勇選手、タヒロウ・ディアバテ(帝京長岡高卒)と日本と馴染みが深い。2023-24は山之内ウィリアムス選手がプレーする。 |
St.メアリーズ大学(ベイエリア)はオセアニアとのコネクションで知られている。 |
サンタ・クララ大学(ベイエリア)はスティーブ・ナッシュの母校だ。 |
サンフランシスコ大学(ベイエリア)はビル・ラッセル時代にNCAAトーナメント連覇を達成した。 |
パシフィック大学(カリフォルニア州ストックトン)はジョン・バリーや1998年1巡目1位のマイケル・オロウォカンディーの出身校だ。 |
ロヨラ・メリーマウント大学(LA)はNBAプロスペクトのハンク・ギャザーズが試合中に命を落とした。 |
ペッパーダイン大学(LA)は超敏腕リクルーターのロレンゾ・ラマーがHCに戻ってきた。 |
サンディエゴ大学はしばしば米国代表やNBA球団のキャンプ地として利用される。 |
WCCは西海岸の小規模校で組織されている。2010年代以降、ゴンザガ大学が圧倒的だ。St.メアリーズ大学やサンフランシスコ大学はハイメジャー級の実力を持っている。近年はサンタ・クララ大学も実力をつけてきている。そして、強豪ブリガム・ヤング大学が遂にビッグ・12・カンファレンスへ移籍してしまった。
チーム史
ダン・フィッツジェラルド時代(1978-81&85-97)
ジョン・ストックトンのリクルート(1978-81)
ダン・フィッツジェラルド(Dan Fitzgerald)はゴンザガ大学の礎を築いた張本人だ。1980年、同氏は地元のスター選手ジョン・ストックトンをリクルートした。高校時代、同選手は地元近辺では知られてはいたものの、田舎+バスケ不毛のワシントン州東部だったため、強豪校からのオファーはなかった。
ジョン・ストックトン(1980-84)
その後、ダン・フィッツジェラルドの離脱中、ジョン・ストックトンは徐々に頭角を現し、4年次(1983-84)には20.9点、7.8アシスト、3.9スティールの成績を残し、ユタ・ジャズから1巡目16位で指名を受けた。
第二次ダン・フィッツジェラルド時代(1985-97)
- ジェフ・ブラウン(1991-94): アカデミック・オール-アメリカン(1994)
- ジョン・ライリー(1992-95)
- ポール・ロジャース(1994-97): 1997年2巡目53位
1985年、ダン・フィッツジェラルドはダン・モリソン(Dan Morison)とマーク・フュー(Mark Few)と共に”バスケットボール不毛の地”北西部から原石の発掘に着手した。その結果、ゴンザガ大学は良質な選手の確保に成功し、1991~97年間に「毎年勝率55%以上」「4シーズンで20勝以上」「初のNCAAトーナメント初出場(1994-95)」を果たし、無名校から実力校へと出世した。その後、1997年、同氏は健康上の理由もあってHCからアスレティックディレクターに移った。
ダン・モンソン時代(1997-99): NCAAトーナメントで結果を残す
- エリート8(1999)
夜明け前
1997-98、ゴンザガ大学は序盤にAP5位クレムソン大学を破り、強豪ミシガンステイト大学とも接戦を演じ、WCCのリーグ戦1位にも輝いたものの、惜しくもカンファレンストーナメントで負けてしまったため、NCAAトーナメント出場はお預けとなった。

1998年夏、ゴンザガ大学は財政難の打開策として運動部のNCAA D3降格を検討していた。最終的にNCAA D3降格案は「北西部ですらも無名校になる」との結論で廃案になっている。一方、NCAA D3降格は$100万のコストカットが見込まれていた。
ミッドメジャーの快挙
1998-99、自信は開幕3連戦(カンザス大学、メンフィス大学、パデュー大学)に表れていた。ゴンザガ大学は全て接戦で1勝2敗と渡り合った後、同州ライバルのワシントン大学から勝利を挙げ、カンファレンスシーズンでは他を寄せ付けず、NCAAトーナメント出場権を獲得した。そして、本戦、同大は中西部地区第10位ながら1回戦でミネソタ大学、2回戦で第2シードのスタンフォード大学、3回戦でフロリダ大学を撃破して当時同大史上最高成績のエリート8進出を果たした。その後、ダン・モンソンはミネソタ大学に移った。

1999年夏、 マット・スタンジェロとダン・モリソンはワールド・ユニバーシティ・ゲームのアメリカ代表として同大会9連覇に貢献した。同大会は世界各国の大学選抜が競い合う大会だ。その他にはケニョン・マーティン、マイケル・レッド、ブランダン・ヘイウッドらが出場していた。
マーク・フュー時代(1999-現在): NCAAトーナメント常連校から全米屈指のパワーハウスへ
NCAAトーナメント常連に(1999-)
1999-2000はアップダウンの激しいシーズンとなった。開幕前、前シーズンの主力が残るザグスはAPで24位と今までの過小評価とは打って変わって高く評されていたものの、強豪校との試合をことごとく落としてしまったため、結果的に獲得したシード順位は西部地区第10位と今までと変わらなかったが、本戦で強豪ルイビル大学と第1シードのSt.ジョーンズ大学をアップセットし、スウィート16進出を果たした。
ストックトン以来の地元スター(2003-06)
2003年、スポーケン育ちのアダム・モリソンがゴンザガ大学に入学した。2005-06、才能が開花したモリソンは平均28.1点、5.5リバウンドの活躍でチームを27勝3敗、AP最終5位に導き、4年連続で下位ラウンド敗退が続いていたザグスを久しぶりのスウィート16進出に貢献した。シーズン終了後、モリソンは数々の賞を受賞、ラリー・バードの再来とも評され、全体3位指名でシャーロット・ボブキャッツ(現ホーネッツ)に入団した。
スウィート16の壁
- ジェレミー・パーゴ
- オースティン・デイ
無名校、毎年20勝チーム、NCAAトーナメント常連校、着実に力をつけてきたゴンザガ大学だったが、2010年代に彼らの前に立ちはだかったのはスウィート16以上の壁だった。2008-09、ジェレミー・パーゴ、オースティン・デイ、ジョシュ・ハイトベルト(日立でプレー)のチームは3年振りに3回戦進出を果たしたが、将来のNBA選手7名を誇るノースカロライナ大学に為す術無く敗退を喫した。
優勝候補期(2012-現在)
- 32勝5敗スウィート16
- 2016-17: 37勝2敗準優勝
- 2012-13: 32勝3敗スウィート16
初の第1シード獲得(2012-13)
エリート8進出(2014-15)
初の決勝進出(2016-17)
八村塁選手の成長(2018-19)
- 八村塁(2016-19)
- ブランドン・クラーク(2017-19)
- ザック・ノーベル(2017-19)
- ジョシュ・パーキンス(2014-19)
+キリアン・ティリー/コーリー・キスパート/ジョエル・アヤイ
2018-19、ゴンザガ大学は八村塁選手の成長とブランドン・クラークのレッドシャツからの解放によって新たなチームへと生まれ変わった。
スーパーチーム(2020-21)
- ジェイレン・サッグス(ガード/193cm/1年/#1)
- コーリー・キスパート(ウィング/201cm/4年/#24)
- ドリュー・ティミー(ビッグ/208㎝/2年/#2)
- アンドリュー・ネムハード(ガード/196cm/3年/#3)
- ジョエル・アヤイ(ガード/196cm/RS3年/#11)
2020‐21、ゴンザガ大学はスーパーチームを結成することに成功した。最大の理由はジェイレン・サッグスの加入だ。国内のトップリクルートの加入はゴンザガ大学が一流校として認められたことを意味している。
その他
フランク・バーゲス(1958-61)
フランク・バーゲス(Frank Burgess)は、1953-54のアーカンソーAM&N大学(現アーカンソー大学パインブラフ校)+4年間の空軍での軍務の後、ゴンザガ大学に入学し、1960-61に平均32.4点でNCAAの得点王に輝き、同大初のスター選手となった。
デビッド・ストックトンの子ども
息子デイビッド・ストックトンと娘ラウラ・ストックトンもゴンザガ大学のバスケットボール部でプレーした。
現地観戦
ホームアリーナ
Get Directions
- 名称: McCarthey Athletic Center
- 住所: 801 N Cincinnati St, Spokane, WA
ホームアリーナはキャンパス内にある。
チケット
ゴンザガのホームゲームチケットを発見&購入!!!
— Ball Otaku Bros (@BOIBROS) October 28, 2018
予算を軽くオーバーしているがやむなし。
日本が渡邊雄太選手のデビューとハロウィーンに沸く中違う理由でテンション爆上がり!!
ただ紙チケットなので、これがちゃんと弟の寮に届くまでは安心できない。UPS、今回はマジで頼む。#現地観戦兄弟 pic.twitter.com/tbSDNPWalq
- クラブ会員限定
- シーズンチケットで販売
- 一般販売は会場窓口のみ
- 紙チケット
ゴンザガ大学のホームゲームチケットは入手が超困難だ。まず、チケットは有料のファンクラブ会員にシーズンチケットとしてしか売られていない。そのため、シングルゲームチケットはファンクラブ会員のばら売りしかない。しかも、チケットは紙チケットだ。無論、多くの売主は発送を米国内に限定している。そのため、チケットを日本に持ってくるのが難しい。つまり、ゴンザガ大学のホームで試合を見るのはほぼ不可能だ。
グッズ
公式ストア(ブックストア/チームストア)
カレッジグッズは各大学キャンパス内のブックストア(カレッジストア)が最も品揃えが豊富だ。ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。場所は「大学名 bookstore」で検索で出てくる。
ファナティクス
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ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方だ。同社は世界の複数エリア向けに自社サイトを運営している。各サイトはそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。値段や在庫も異なる。Lidsのみ実店舗もある。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている。

例えば、ファナティクスでは大谷翔平選手(MLB)と八村塁選手(NBA)と角田裕毅(F1)のグッズのまとめ買いが可能だ。
NILグッズ
- 選手関連品
名前&番号入りジャージー/写真やイラスト入りTシャツ等 - 選手のプライベートブランド商品
- 選手のサインや実用品
NILグッズは公式の選手関連商品だ。2021年、NCAAは学生アスリートが自身のName-Image-Likenessを活用してのマネタイズを解禁した。現在、「選手名&番号入りジャージー」「選手のイラストや写真のTシャツ」等の販売が超メジャー校から徐々に始まっている。販路は各大学の実店舗やオンラインストア or サードパーティーマーケットプレイスとなっている。

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カスカディアエリア

カスカディアエリア(西海岸)
カスカディアエリアは太平洋沿いのバンクーバー(カナダ)、ワシントン州、オレゴン州を括ったエリアだ。
バンクーバー(カナダ)
バンクーバーはカナダ西部最大の都市だ。かつてはNBAバンクーバー・グリズリーズがあった。近い将来、ポートランド・トレイルブレイザーズ傘下のGリーグチームができる予定だ。
シアトル(ワシントン州)
ワシントン州シアトルはNBAチームこそ無いが、高校バスケが盛んで、ブランドン・ロイ、アイザイア・トーマス、ネイト・ロビンソンなどがワシントン大学を経由してスターになった。WNBAのシアトル・ストームもある。
ゴンザガ大学(ワシントン州)
ゴンザガ大学はワシントン州東端のスポーケンという町にある。ポートランドやシアトルからは車で6時間以上、飛行機で1時間程だ。近くにはワシントンステイト大学とイースタンワシントン大学もある。
ポートランド(オレゴン州)
ポートランドはポートランド・トレイルブレイザーズが本拠地を構える北西部唯一のNBA都市だ。ポートランド大学とポートランドステイト大学もある。また、同市はNIKEの城下町でもあるためNIKE関連のイベントの開催地になることも多い。
オレゴンステイト大学(オレゴン州)
オレゴンステイト大学はポートランドからは車やバスで2時間ほどの場所にある。同校は他のPac-12校に比べれば、やや地味だがゲイリー・ペイトン父子の出身校として知られている。
オレゴン大学(オレゴン州ユージーン)
オレゴン大学はポートランドから長距離バスで3時間程のユージーンにある。同大はNIKE共同創業者のフィル・ナイト氏の母校だ。近年はUCLAやアリゾナ大学に代わるパック12の顔になりつつある。
NCAA基礎講座
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大学一覧

バスケ留学解説

NCAAの視聴方法



参考
John Stockton Says Gonzaga Suspended His Season Tickets Over Refusal to Wear Mask(si.com)
Gonzaga freshman center Oumar Ballo ruled academic redshirt for 2019-20 season(spokenman.com)
Gonzaga Bulldogs School History(sports-reference.com)
2009-10 Gonzaga Men’s Basketball Guide(issuu.com)
Stockton to enroll at Gonzaga(news.google.com)
John Stockton’s Son & Daughter Have the Gonzaga Basketball Gene(heavy.com)
Fitzgerald will pass off to Monson in 1997(news.google.com)
Few can replace Monson(news.google.com)
Gonzaga faltered in NCAA championship, but its rise remains one of college basketball’s amazing tales(espn.com)
TWENTIETH WORLD UNIVERSITY GAMES — 1999(usab.com)
FRANK BURGESS(gozags.com)
Creativity comes in handy when locating tickets to Gonzaga men’s basketball home games(spokenman.com)