【NCAA】テキサス大学

うい。現地観戦研究家のB.O. Bros(@b_o_bros)だ。


当ブログはバスケオタクが低予算で現地観戦を達成するためのガイドブックである。


では、早速本題に入る。

今回はテキサス大学を紹介する。

テキサス大学

基本情報

名称: The University of Texas at Austin
愛称: Longhorns/UT
所属: Big 12 Conference
19-20: 19勝12敗
18-19: 21勝16敗
17-18: 19勝15敗NCAAトーナメント1回戦

Men's Basketball
The official Men's Basketball page for the University of Texas Longhorns

近年の話: ビッグマンのリクルートだけは強い

現HCシャカ・スマート(Shaka Smart)はビッグマンのリクルートに関しては全米トップだ。最近ではジャクソン・ヘイズ(2019年1巡目10位)、モー・バンバ(2018年1巡目6位)、ジャレット・アレン(2017年1巡目22位)、マイルズ・ターナー(2015年1巡目11位)がワン&ダンでオースティンを通過していった。一方、毎年勝率は5割を超える程度でNCAAトーナメントにも出場できれば御の字といった具合だ。

注目選手

グレッグ・ブラウン(1年/206cm/フォワード)

Greg Brown Is a TEXAS Commit! — Official Mixtape

注目選手はグレッグ・ブラウン(Greg Brown)だ。ブラウンはファイブスターリクルートと評されている。

マット・コールマン三世(4年/#2/188cm/PG)

Matt Coleman III Top 5 Plays from 2019-2020 NCAA Season

もう1人の注目選手がマット・コールマン三世(Matt Coleman Ⅲ)だ。コールマン三世は高校時代にU18アメリカ代表としてモー・バンバ、ジャレット・アレン、HCシャカ・スマートと共に金メダルを獲得している。現段階ではNBAのロスタースポットを勝ち取れるかどうかの選手だが、スリーポイントが39.7%と高く、シューターとしても起用できるので、そこから一点突破してNBAで数年プレーできるかもしれない。

ビッグ12

名称: Big 12 Conference
愛称: Big 12
設立: 1994
所属校: 10校
HP: https://big12sports.com/

所属校(大まかな所在地)※太字は重要校
カンザス大学(カンザス州ローレンス)はネイスミス博士が初代HCを務めた由緒正しいチームだ。近年は毎年優勝候補に挙げられている。
カンザスステイト大学(カンザス州マンハッタン)はトライアングルオフェンスが実践化された大学だ。イノベーターのテックス・ウィンターはその後フィル・ジャクソンの参謀となってブルズとレイカーズの優勝に貢献した。
テキサス大学(テキサス州オースティン)はケビン・デュラントの母校として有名だ。近年は強くは無いが、ビッグマンのリクルートは素晴らしく、ジャクソン・ヘイズ、モー・バンバ、ジャレット・アレン、マイルズ・ターナーがワン&ダンで通過していった。
テキサス工科大学は成り上がりのHCクリス・ビアードが就任して2019年にNCAAトーナメント決勝まで進んだチームだ。
ベイラー大学(テキサス州ウェイコー)は列車事故、度重なるNCAA規定違反、チームメイト殺人事件等、近年の強さとNBA選手輩出とは裏腹に暗い過去が多い。
テキサス・クリスチャン大学(ダラス)はピッツバーグ大学をNCAAトーナメント常連校に押し上げたジェイミー・ディクソンがHCに就任して以降、2018年に20年ぶりのNCAAトーナメント出場を果たす等、早速結果を残している。
オクラホマ大学(オクラホマシティ)はフットボール校にも関わらず準優勝2回を含む合計5回のファイナル4進出を誇るチームだ。地元出身のブレイク・グリフィンとトレイ・ヤングの母校でもある。
オクラホマステイト大学(オクラホマ州)は1945、46年にNCAA連覇を達成した古豪だ。出身者にはトニー・アレンやマーカス・スマートなどディフェンスのスペシャリストがいる。Class of 2020のトッププロスペクトの1人であるケイド・カニンガムがコミットした。
アイオワステイト大学はフレッド・ホイバーグの手腕で再興した。
ウェストバージニア大学はジェリー・ウェストの母校だ。日本ではアルバルク東京のスタッフの森高大氏が通っていたことで知られている。その森氏のコネなのかWVU出身の選手がBリーグにちょいちょい来ている。

ビッグ12はカンザス大学のカンファレンスだ。1994年にビッグ8・カンファレンスとサウスウェスト・カンファレンスが合併して誕生した。その後、所属校数は10校となったが、ネームバリューを維持するためビッグ12を名乗り続けている。勢力図はカンザス大学が安定して強く、その時調子の良い大学(初期はオクラホマ大学、数年前はISU、近年ではテキサス工科大学)が交代で出ては消えるといった状況だ。

チーム史

ジャック・グレイ&ブリー・ギルストラップ時代(1936-51)

主な実績
  • ファイナル4×2(1943、47)
  • エリート8(1939)
  • NIT(1948)

1938-39、UTは初開催されたNCAAトーナメントの出場8校の1校に招待され、本戦では1回戦で優勝校のオレゴン大学に敗れた。


しかし、1942年、アメリカの第二次世界大戦参戦でグレイは海軍に入隊することになり、ブリー・ギルストラップ(Bully Gilstrap)が代理HCを務めることとなった。1942-43、ロングホーンズはグレイの他に主力選手数名も兵役で失ったのだが、バスケットボール部を休部する大学も多い中、何とか勝ち星を重ねてNCAAトーナメント出場を果たし、ファイナル4へと進出した。


戦争終結後、グレイはHC職に戻った。加えて、スレイター・マーティン(Slater Martin)も帰還した。マーティンは5回のNBAオールスターに選出されるテキサス大学最初のスター選手だ。1946-47、役者が揃ったロングホーンズはレギュラーシーズンを24勝1敗で終えてNCAAトーナメント出場を果たし、1回戦でワイオミング大学を破って2回戦(準決勝)に進んだが、オクラホマ大学にレギュラーシーズン中のリベンジを果たされて初優勝はお預けとなった。

トミー・ペンダース時代(1988-98): バスケットボール、始めました。

主な実績
  • エリート8(1990)
  • スウィート16(1997)

先述した通りテキサス大学は既に2度ファイナル4に進んでいる。が、これはバスケットボール部に力を入れている大学が極々僅かだった時代の話だ。テキサス大学が本当にバスケ部に注力し始めたのは1988年にトミー・ペンダース(Tommy Penders)が就任してからである。


1990年代、フットボール校として名高いテキサス大学はペンダースと手を取り合って「バスケットボールも力を入れている」というイメージを世間に植え付けることに成功した。


そう、テキサス大学はかなり後発だ。では、何故1990年代にまで遅れてしまったのか。


話は1960年代にさかのぼる。1960年代、テキサス州内で2つの大学がバスケットボールで大成功を収めた。1つは映画グローリーロードのテキサス・ウェスタン大学(現テキサス大学エルパッソ校)だ。当時、アメリカの保守的な地域の大学は黒人選手を一切リクルートしなかった。厳密に言えば、そもそも黒人学生が大学に入学することさえ許されていなかったのだが、そこに目を付けたテキサス・ウェスタン大学は他大学がリクルートしなかった優秀な黒人アスリートを次々と呼び込んで1966年にNCAAトーナメント制覇を成し遂げたのだ。


そして、もう1つがヒューストン大学だ。1960年代はNCAAトーナメント制覇10回や88連勝等のUCLAが大王朝を築き上げていたのだが、ヒューストン大学も黒人選手をリクルートを始めて、1968年にはUCLAと世紀の一戦(Game of The Century)と呼ばれる試合を行うまでに至っていた。しかも、その5万人以上の観衆とテレビ中継を見ている全国民の前でヒューストン大学はジャバー擁するUCLAから勝利を挙げたため、フットボールが圧倒的な人気を誇る”バスケ不毛の地”テキサス州のカレッジバスケ人気に火が付き、1970年代後半以降はクライド・ドレクスラーら世紀の一戦でバスケットボールを始めた地元ヒューストンの優秀な選手達がこぞってヒューストン大学に入学し、”Phi Slama Jama”という愛称でヒューストン大学はテキサス州のバスケットボールスクールの名をほしいままにした。


故に、テキサス大学はずっと付け入る隙が無かったのだ。しかし、1980年代後半、ドレクスラーとオラジュワンのNBA入りとキャンパス内のトラブルでヒューストン大学が求心力を失ったため、テキサス大学にチャンスが舞い込んできた。


そして、ペンダースがチームを10年間で8度のNCAAトーナメントに導き、ラセール・トンプソン(1982年1巡目5位)しかいなかったNBAドラフト1巡目選手も3名輩出したことでテキサス大学は見事バスケットボールもちゃんとやっているという印象を世間に与えることに成功した。

リック・バーンズ時代(1998-2015): 全米トップ校の1つに!!

TJ・フォード期(1998-2003)

主な実績
  • ファイナル4(2003)

1998年、選手の支持を失ったペンダースに代わりリック・バーンズ(Rick Barnes)がHCに就任した。
2001年、ヒューストン出身のTJ・フォードがコミットした。ESPNで第10位に位置付けられていたフォードはバーンズにとって初めてのトップリクルートだった。2001-02、期待以上の成長と遂げたフォードは年間最優秀選手賞を獲得する大活躍でロングホーンズをNCAAトーナメント南部地区の第1シード獲得に導き、本戦でも勢いが衰えなかったロングホーンズは1947年以来のファイナル4へと駒を進めた。その後、残念ながらカーメロ・アンソニーを止められず初優勝の夢は儚くも散ってしまった。

リクルート大成功期(2003-11)

Kevin Durant's Texas mixtape | College Basketball Highlights

主なリクルート
2003年: PJ・タッカー
2004年: ラマーカス・オルドリッジ、ダニエル・ギブソン、マイク・ウィリアムス
2006年: ケビン・デュラント、DJ・オーガスティン、デイミオン・ジェームス
2007年: ゲイリー・ジョンソン
2009年: エイブリー・ブラッドリー、ジョーダン・ハミルトン
2010年: トリスタン・トンプソン、コーリー・ジョセフ

主な実績
  • エリート8×2(2006、08)

ファイナル4進出は「所詮はフットボール校」というテキサス大学の評価を覆した。2005-06、PJ・タッカー、ラマーカス・オルドリッジ、ダニエル・ギブソンの当時UT史上最も才能溢れるチームが誕生し、翌シーズンは彼らと入れ替わる形でケビン・デュラント、DJ・オーガスティンとデイミオン・ジェームスというトップリクルート3人が鳴り物入りで入学し、その後もエイブリー・ブラッドリー、ジョーダン・ハミルトン、トリスタン・トンプソン、コーリー・ジョセフといった1巡目指名選手達続々と入学してきた。しかし、最高成績は2006年と2008年のエリート8にとどまってしまった。

凶作期(2011-15)

Myles Turner – College Highlights | 2015 NBA Draft
主な実績
  • スウィート16(2014)

2011年以降はリクルートも凶作に入ってしまった。専ら大成したのは最終年にリクルートしたマイルズ・ターナー位だ。ファイブスターリクルートはミック・カボンゴ(Myck Kabongo)とキャメロン・リドリーという選手がいたのだが、彼らはNBAデビューすら果たせずに終わった。ちなみに、2014-15にターナーとチームメイトだったリドリー(広島/西宮)、コナー・ラマート(西宮)、ジョナサン・ホームズ(横浜)、プリンス・イベ(横浜)はその後Bリーグに来ている。

現地観戦

オースティン(テキサス州)

基本情報

テキサス州オースティンはテキサス州の真ん中にある。標準時間は西部標準時、日本との時差は-16時間だ。

総評: 中級者向け

オースティンは初級者向けだ。

快適度: ★★★

規模公共交通機関気候
(11~3月)
地方都市ローカルバス最高気温: 25℃
最低気温: 6℃
詳細

オースティンは州都だけあってそこそこ大きい地方都市だ。 故に、衣食住には困らない。公共交通機関はローカルバスしか走っていないが、専らキャンパス以外には行く場所は無いので、問題は無い。気候は冬でも暑い。

アクセス: ★★★★

飛行機空港長距離バス
鉄道
直行便無しオースティン・バーグストローム国際空港Greyhound
Megabus
FLiX BUS
Amtrak

アクセスは結構簡単だ。オースティン・バーグストローム国際空港とダウンタウン間はローカルバス1本で行き来ができる。一方、ダラス、ヒューストン、サンアントニオから長距離バスや鉄道でもアクセス可能だ。

観光: ★

観光で行く場所では無い。

ホームアリーナ

基本情報

名称: Frank Erwin Center
住所: 1701 Red River St, Austin, TX 78701

ロングホーンズのホームアリーナはキャンパス内にあるフランク・アーウィン・センターだ。オースティンのダウンタウンから約2km程の場所にある。

チケット

同大はパワーカンファレンスに所属しているため、試合によってはチケットが売り切れる可能性もある。だから、チケットの購入は会場では無く、 TicketmasterStubHubVIVIDSETAS、公式サイト等で事前に購入するのがオススメだ。

カレッジギア

大学のグッズの購入はキャンパス内のブックストア(カレッジストア)がオススメだ。場所はグーグルマップで「大学名 bookstore」で検索すれば出てくる。


ブックストアは書店では無い。ブックストアはアパレルと日用品が売られている雑貨屋だ。と言うのも、アメリカの大学生は基本的に寮やキャンパス付近での生活を強いられるため彼らの生活に必要となるアイテムが置いてあるのである。


ちなみに、カレッジのアイテムはアリーナでも買える。が、品揃えは良くない。時間があれば是非ともキャンパス内or付近のブックストアに立ち寄ることを俄然オススメする。

まとめ

テキサス大学には毎年ワン&ダンが濃厚なリクルート(特にビッグマン)が入学してくる。NBAプロスペクトウォッチとしてはチェックすべきチームだ。

合わせて行きたい: テキサスエリア

カレッジフープスの記事

参考

2016 USA Men’s U18 National Team Finalized(usab.com)
All-American Greg Brown III commits to play for the Texas Longhorns(espn.com)
MATT COLEMAN III(texassports.com)
Texas Longhorns School History(sports-reference.com)
Texas Players In The NBA(basketball.realgm.com)
Remembering Slater Martin [Oct. 22, 2012](youtube.com)
Rick Barnes Leaves Clemson for Texas(web.archive.org)
Class of 2001: Top 100 seniors(espn.com)
Class of 2002: Top 100 seniors(espn.com)
オースティンにおける平均的な気候(jp.wetherspark.com)

管理人

俺達B.O.Brosはアメリカかぶれの”bro”2人だ。両者共にアメリカの大学に留学経験(1人は現在留学5年目)がある。元々はバスケ好きが高じて渡米したのだが、今ではバスケを通り越してアメリカ的価値観や文化そのものの虜になり、固まった休みが取れ次第、試合観戦がてらアメリカ各地を巡っている。トレンドの話はTwitter、俺達自身についてはInstagram、ブログのコンセプト外の話はnoteで発信しているので、興味があれば、そちらもチェックしてもらえれば、と思う。

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