新時代のNBAの楽しみ方: スポーツベッティング編

概要
北米のスポーツベッティング解禁の流れ
米国の主要スポーツベッティングサイト
日本からスポーツベッティングに興じる
- 大手ブックメーカーサイト
- 出入金方法の用意
その他
- PLAYY: NBA2Kの賭け勝負
関連記事
参考

概要

スポーツベッティング: スポーツの結果予想
北米でのスポーツベッティング解禁
アメリカの一部州（2018）/カナダ全土（2021）
解禁後～現在の状況
-法整備
-スポーツベッティングサイト勃興
-スポーツメディアのギャンブルコンテンツ増加
-賭場開設
主な賭け方
マネーライン: 勝敗予想
スプレッド: 得点差予想
オーバー/アンダー: 数の上下予想
日本からのスポーツベッティング方法
海外ブックメーカーの利用
※米国ブックメーカー利用不可

スポーツベッティングはスポーツの結果予想だ。主な賭け方には「マネーライン」「スプレッドベット」「オーバー/アンダー」がある。アメリカでは2018年のスポーツベッティング禁止法の撤廃によって各州の判断でスポーツベッティングの解禁が可能になった。以降、各地で「法整備」「企業のブックメーカー参入（スポーツベッティングサイト勃興）」「スポーツメディアのギャンブルコンテンツ制作」「賭場の開設」が目まぐるしく行われている。

北米のスポーツベッティング解禁の流れ

主な流れ

スポーツベッティング禁止法の撤廃
一部の州がスポーツベッティングを合法化
スポーツベッティングサイトの乱立
賭場の新設

スポーツベッティングの解禁（2018年）

全ては2018年のスポーツベッティング禁止連邦法撤廃から始まった。米国のスポーツベッティングは1992年の連邦法プロフェッショナル・アンド・アマチュア・スポーツ・プロテクション・アクト（PASPA）の成立によってネバダ州、オレゴン州、デラウェア州、モンタナ州等を除いて禁止されていた。そんな中、2018年、最高裁判所はニュージャージー州等の「PASPAは連邦政府が各州をコントロールしている点において違憲だ」との訴えを認めた。その結果、スポーツベッティングは州の判断に委ねられた。その後、2021年にカナダもスポーツベッティングを全土で解禁した。

各州のスポーツ賭博の法整備状況

現在の法整備状況（2023/11）

合法: 38州+D.C.+カナダ全土
オフラインorオンラインのみ合法州有り
試運転期間/検討中: 無
非合法: 13州

2023年11月現在、合計38州+ワシントンD.C.+カナダ全土がスポーツベッティングを合法化している。一方、約1/4の州は未だにスポーツベッティングを合法していない。ユタ州とハワイ州はギャンブル禁止の憲法を持っている。そのため、両州のスポーツベッティング解禁の可能性は非常に低い。「スポーツベッティング×」「ギャンブル〇」の州もある。

Interactive U.S. Map: Sports Betting - American Gaming Association

State-level detail on types of wagering allowed, key regulations, legal retail and online/mobile sportsbooks, and more.

スポーツベッティングサイトの乱立

主要スポーツベッティング胴元

ファンタジースポーツ組: FanDuel/DraftKings
カジノリゾート組: MGM/Caesars/Rivers/Wynn
メディア組: NBC/FOX
海外組: Bet365

主に「ファンタジースポーツ」「カジノ」「メディア」企業がブックメイカーに名乗りを上げている。各企業は「メディア（露出強化）」と「本場イギリスのスポーツベッティング会社（ノウハウ吸収）」を提携 or 買収してスポーツベッティング戦国時代の準備を整えている。

NBAの動き

NBA

主な動き

2021年5月: NBA Bet（）
公式スポーツベッティングパートナー契約: DraftKings/FanDuel（2021年11月）

NBAは2018年8月にMGMリゾートとゲーミングパートナーシップ契約を締結した。その後、2021年に「スポーツベッティングコンテンツ『NBA Bet』開始」「公式スポーツベッティングパートナー契約: ドラフトキングス&ファンデュエル」等の本格的な注力が始まった。一方、スポーツベッティング関連企業のジャージーパッチは許可されていない。

合法州球団: スポーツブック/ラウンジの新設

チーム	主な動き/提携
BKN	betway提携
CHI	betway提携
CLE	betway提携
DEN	PointsBet提携
DET	ファンデュエル/ドラフトキングス/リバースベット/ウィンベット提携モーターシティ・カジノ・ホテル提携
MIA	betway提携
MIL	betway提携
MEM
OKC
ORL
PHX	FanDuelラウンジ@アリーナ設立ギラ・リバー・ホテルス&カジノスとの提携
SAC	ラウンジ設立
WAS	全米初のスポーツブック@アリーナ設立（2021）

スポーツブック（スポーツベッティング専用賭場）やラウンジをアリーナやスタジアムに併設する動きが増加している。

非合法州球団

球団	動き
ATL
DAL	betway提携
GSW	betway提携
HOU	DraftKings提携
LAC	betway提携
LAL	–
MIN	betway提携
SAC
SAS	bet365提携
UTH	–

2023年11月現在、カリフォルニア州、ジョージア州、ミネソタ州、テキサス州、ユタ州はスポーツベッティング合法化に至っていない。一方、NBAチームとブックメーカーは先走ってスポンサーシップ契約を締結してしまった。そのため、一部のアリーナはブックメーカーのロゴをコート周辺に貼っている。

スポーツベッティングの将来

In just four years, the top 10 sports betting states have handled $107.4 billion, per @ActionNetworkHQ 💰

1️⃣ New Jersey
2️⃣ Nevada
3️⃣ Pennsylvania
4️⃣ Illinois
5️⃣ Indiana
6️⃣ Colorado
7️⃣ New York
8️⃣ Michigan
9️⃣ Virginia
🔟 Tennessee pic.twitter.com/QDIyZdbqVB
— Front Office Sports (@FOS) May 16, 2022

スポーツベッティング市場規模は2028年までに$1793億（約20兆円）へ成長するかもしれない。2015年前後のアメリカのギャンブル市場規模は$2610億だった。上位10州では4年間で$1,074億が取引された。

米国の主要スポーツベッティングサイト

日本からのアクセス or アカウント作成不可

ファンタジースポーツ組

ファンデュエル（FanDuel）

基本情報

名称: FanDuel
親会社: フラッター・エンターテインメント社
NBA: NBA+多数
メディアパートナー: 無し

ファンデュエルは2009年創業のファンタジースポーツ老舗だ。同社は「NBA」+「複数の球団」と公式スポーツベッティングパートナー契約を結んでいる。最近の動向では世界No.1ギャンブル企業のインターナショナル・ゲーム・テクノロジー社（IHG）と提携してアメリカ各地にスポーツブック建設が挙げられる。

日本からのアクセス不可

FanDuel

ドラフトキングス（DraftKings）

基本情報

名称: DraftKings
運営: DraftKings
NBA: NBA+多数
メディアパートナー: TNT/Bleacher Report

ドラフトキングスは「MLBからの出資（2013年）」→「第3位ドラフトストリート（DraftStreet）買収（2014年）」で一気にファンデュエルのライバルになった。同社も「NBA」+「複数の球団」と公式スポーツベッティングパートナー契約を結んでいる。最近の動きではTNTやBleacher Reportとの業務提携でのメディア露出アップがある。

日本からのアクセス不可

DraftKings

カジノリゾート組

BetMGM（MGMリゾーツ）

ベットMGMは2018年に運営会社のMGMリゾーツ・インターナショナル社はNBAとWNBAの公式ゲーミングパートナー契約を結んでNBAのロゴやハイライト動画の使用権を手に入れた。一方、2021年5月、NBAもMGMのデータを利用してスポーツベッティングコンテンツのNBA Betをスタートさせた。

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Caesars（シザース）

シザースは「2020年9月のESPN提携（コンテンツ制作のスタジオとデータ提供）」「2021年7月の英大手ブックメーカーWilliam Hill limited買収」でスポーツベッティング戦国時代の天下を狙う。

Caesars

BetRivers（リバースカジノ）

リバース・カジノは、自身のペンシルベニア州ピッツバーグのカジノ内でスポーツベッティングを試験導入した後、2019年にラッシュ・ストリート・インタラクティブ社の手を借りてベットリバースを立ち上げた。

日本からのアクセス不可

BetRivers

WynnBet（ウィン・リゾーツ）

有名ホテル&カジノのウィン・リゾーツは2020年11月にかなり出遅れてのウィンベットを起ち上げた。注目はポッドキャストのブルーワイヤー（Blue Wire）抜擢だ。同ポッドキャストは2018年創業ながら独特なコンテンツで既に5000万以上のアプリのダウンロードを達成した。一方、2023年8月、同サービスは計8州の運営を取りやめて縮小に向かった。

WynnBet

その他

ベット365（bet365）

基本情報

名称: bet365
親会社: フラッター・エンターテインメント社
NBA: サンアントニオ・スパーズ
メディアパートナー: 無し

bet365

ベットウェイ（betway）

基本情報

名称: betway
親会社: スーパー・グループ社
NBA: 複数球団
メディアパートナー: 無し

ベットウェイは2021年5月にNBA5球団のスポンサーシップを皮切りに露出機会を増やしている。

日本語有り

betwqay

ESPN BET sportsbook

2023年11月、ESPNは自社サービス「ESPN Bet」のローンチを予定している。

ファナティクス社（PointBets/Fanatics Sportsbook）

ファナティクス社は2023年6月に米国ポイントベッツを買収した。同ブックメーカーはオーストラリアで人気を博し、2019年1月に米国に進出し、2020年にNBCスポーツとメディアパートナーシップを結んだ。その後、同年8月、同社はファナティクススポーツブックの運営も開始した。

撤退

サービス（寿命）	運営
Fubo Sportsbook（～22/10）	FuboTV
FOX Bet（2019～23/8）	FOXスポーツザ・スター・グループ（フラッター・エンターテインメント社）

一方、既にいくつものサービスがスポーツベッティング競争に敗れて撤退に追いやられている。

日本からスポーツベッティングに興じる

ブックメーカーの信頼度
出入金方法
出入金手数料（基本無料）
初回ボーナス

大手ブックメーカーサイト

ベットウェイ（マルタ）

基本情報

名称: betway
親会社: スーパー・グループ社
NBA: 複数球団
メディアパートナー: 無し

ベットウェイは2021年5月にNBA5球団のスポンサーシップを皮切りに露出機会を増やしている。

日本語有り

betwqay

フラッター・エンターテインメント社系（アイルランド）

ブックメーカー	言語	出入金
bet365	日本語有
BetFair	日本語無し	デビットカードデジタルウォレット銀行振込
Paddy Power	アクセス不可	–
sky bet	アクセス不可	–

フラッター・エンターテインメント社は世界第1位のオンラインギャンブル系企業だ。同社はいくつもの巨大オンラインギャンブルサイトを所有している。bet365は日本語もある。

日本語有り

bet365

BetFair

888ホールディングス社系（英国領ジブラルタル）

ブックメーカー	言語	出入金
888Sport	日本語無	クレジットカードデジタルウォレット
William Hill	日本語有	クレジットカードデジタルウォレット

888ホールディングス社は世界トップ15～20位のギャンブル企業だ。

888Sport

日本語有り

William Hill

エンテイン社系（英国領ジブラルタル）

ブックメーカー（国）	言語	出入金
Bwin（オーストリア）	利用不可	–
Coral（英）	日本語無し	クレジットカード電子財布
Ladbrokes Coral（英）	日本語無し	クレジットカード電子財布
Sportingbet（英）	利用不可	–

エンテイン社はスポーツベッティング専門企業でありながらFTSE100指数（ロンドン証券取引所の時価総額上位100銘柄）の構成企業に含まれている。最大の有名サービスはユーロリーグスポンサーのBwinだろう。

Coral

Ladbrokes Coral

dafabet（フィリピン）

ダファベットはフィリピンのオンラインギャンブルサイトだ。

日本語有り

dafabet

出入金方法の用意

クレジットカード

クレジットカードは出入金の方法でなくなりつつある。まず、多くのブックメーカーは日本発行のクレジットカードの利用を禁じている。次に、イングランド&アイルランドはそれぞれ2020年と2021年に自国ユーザーのギャンブル目的のクレジットカード利用禁止法を施行した。そのため、以来、海外ユーザーのクレジットカード利用もしばしばシステム上ではじかれてしまう。

デジタルウォレット系

主要サービス（日本利用）

PayPal（可）
Payz/旧ecoPayz（可）
Luxon Pay（可）
MuchBetter（可）
Skrill（不可）
paysafe系（不可）
-paysafecard
-Neteller

最も定番の出入金方法はデジタルウォレット/オンライン決済系のサービスだ。ブックメーカーとデジタルウォレットサービスの対応の有無はそれぞれ異なる。事前の「payment method（入金方法）」「withdrawal method（出金方法）」チェックは必至だ。

PayPal

銀行送金

一部は銀行振込に対応している。金額の反映に数日を要する。

その他

PLAYY: NBA2Kの賭け勝負

プレイ（PLLAY）はプレーヤー同士の賭け対戦アプリだ。ユーザーは「コール・オブ・デューティー」「FIFA 21」「Madden NFL 21」「NBA 2k」「フォートナイト」の対戦に金を賭けられる。同アプリは2021年9月にはNBA選手協会とのコラボキャンペーンを実現でお墨付きの獲得に成功した。

日本からのダウンロード不可