【NCAA】ケンタッキー大学

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※2020-21シーズン=イレギュラースケジュール(コロナ禍)

ケンタッキー大学

基本情報
  • 名称: University of Kentucky
  • 愛称: Wildcats/UK
  • 所属: Southeastern Conference
  • 成績

近年の話: ジョン・カリパリ時代終了

近年の話
  • HC交代(2024)
    マーク・ポープ(2024-)
    ジョン・カリパリ(2009-24)→アーカンソー大学
ロスター(2024-25)
ブランドン・ギャリソン(Brandon Garrison)
★4
オクラホマステイト大学(2023-24)
トップ編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
オテガ・オウェ(Otega Owe)
★4
オクラホマ大学(2022-24)
トップ編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
ジャクソン・ロビンソン(Jaxson Robinson)
テキサスA&M大学(2020-21)
アーカンソー大学(2021-22)
ブリガム・ヤング大学(2022-24)
NBAドラフトコンバイン参加(2024)
NBAドラフトアーリーエントリー撤回(2024)
トップ編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
ラマント・バトラーJr(Lamont Butler Jr)
サンディエゴステイト大学(2020-24)
NBAドラフトアーリーエントリー撤回(2024)
上位編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
アンドリュー・カー(Andrew Carr)
デラウェア大学(2020-22)
ウェイク・フォレスト大学(2022-24)
NBAドラフトアーリーエントリー撤回(2024)
上位編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
アマリ・ウィリアムス(Amari Williams)
ドレクセル大学(2020-24)
NBAドラフトアーリーエントリー撤回(2024)
上位編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
コービー・ブレア(Koby Brea)
デイトン大学(2020-24)
NBAドラフトアーリーエントリー撤回(2024)
上位編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
カー・クリイサ(Kerr Kriisa)
★4/リトアニア出身
アリゾナ大学(2020-23)
ウェストバージニア大学(2023-24)
上位編入生(2024)
ケンタッキー大学(2024-)
トラビス・ペリー(Travis Perry)
★4
コリン・チャンドラー(Collin Chandler)
退部(2024)
アントニオ・リーブス(Antonio Reeves)→選手資格満了
ウゴ・オニェンソ(Ugonna Onyenso)→カンザスステイト大学
トレイ・ミッチェル(Tre Mitchell)→選手資格満了
ジャスティン・エドワーズ(Justin Edwards)→NBAドラフトアーリーエントリー
アーロン・ブラッドショウ(Aaron Bradshaw)→オハイオステイト大学
DJ・ワーグナー(DJ Wagner)→アーカンソー大学
ロバート・ディリンガム(Rob Dillingham)→NBAドラフトアーリーエントリー
リード・シェパード(Reed Sheppard)→NBAドラフトアーリーエントリー
ズボニミール・イビシッチ(Zvonimir Ivisic)→アーカンソー大学

2024年4月、長期政権が突如として崩壊した。2023-24、ケンタッキー大学は久しぶりに全盛期級のNBAプロスペクト軍団結成に成功して好成績を残しながら、NCAAトーナメント1回戦でオークランド大学にまさかのアップセットを喰らい、結果的に下位ラウンド敗退記録を5大会連続に伸ばしてシーズンを終えた。当然、矛先は指揮官に向けられた。一方、ADミッチ・バーンハート(Mitch Barnhart)は動く素振りを見せなかった。そのため、去就問題は日を追うごとに沈下に向かっていた。そんな中、HCジョン・カリパリのアーカンソー大学内定の噂が飛び込んだ。その後、噂は事実と明らかになった。そのため、急遽、後任探しが始まった。そして、元ケンタッキー大学&ブリガム・ヤング大学HCのマーク・ポープが迎えられた。その後、ロスターは9名の編入生を中心に固められた。

https://ukathletics.com/sports/mens-basketball

サウスイースタン・カンファレンス(SEC)

基本情報
イースト・ディビジョン
所属校(大まかな所在地)
ケンタッキー大学(ケンタッキー州レキシントン)は1940年代からカレッジフープス界の頂点に君臨し続けている。
テネシー大学は名将リック・バーンズが率いている。
フロリダ大学は2000年代のHCビリー・ドノバン時代にNCAAトーナメント連覇を達成した。
バンダ―ビルト大学(テネシー州ナッシュビル)は最初の大学バスケの試合を行った。
ジョージア大学は地元出身のアンソニー・エドワーズを輩出した。
ミズーリ大学はマイケル・ポーターJrがプレーしていた。
サウスカロライナ大学(コロンビア)は2016年に奇跡的にファイナル4に進出した。出身者には1982-83のNBA得点王アレックス・イングリッシュがいる。
ウェスト・ディビジョン
所属校(大まかな所在地)
オーバーン大学(アラバマ州)はチャールズ・バークリーを輩出している。
ルイジアナステイト大学(ルイジアナ州バトンルージュ)はシャックとベン・シモンズの母校だ。
アーカンソー大学は1994年に黒人HCノーラン・リチャードソンに導かれてNCAAトーナメント制覇を達成した。
アラバマ大学はアントニオ・マクダイスやモー・ウィリアムス等を輩出している。
テキサスA&M大学はディアンドレ・ジョーダンやアレックス・カルーソの母校だ。
ミシシッピ大学はオールミス(Ole Miss)と呼ばれている。
ミシシッピステイト大学は1996年にエリック・ダンピアを擁してファイナル4に進出した。
不明(2024年加盟)
オクラホマ大学(オクラホマシティ)はフットボール校にも関わらず合計5回のファイナル4進出を誇る。地元出身のブレイク・グリフィンとトレイ・ヤングも通っていた。
テキサス大学(オースティン)はケビン・デュラントの母校として有名だ。近年はジャクソン・ヘイズ、モー・バンバ、ジャレット・アレン、マイルズ・ターナー、グレッグ・ブラウンがワン&ダンで通過していった。

サウスイースト・カンファレンス(SEC)は南部各州の代表的な大学を擁している。同カンファレンスは1932年にサザン・カンファレンス13校の離反によって設立され、熾烈なフットボール競争の結果、たちまちパワーカンファレンスと化した。一方、ケンタッキー大学以外は安定していない。2024年にテキサス大学とオクラホマ大学が加入した。

チーム史

アドルフ・ラップ時代(1930-72): ケンタッキー大学をパワーハウス化させた張本人

主な成績
  • NCAAトーナメント優勝×4(1948、49、51、58)
  • NIT優勝(1946)
  • NCAAトーナメント準優勝(1966)
  • NIT準優勝(1947)
  • ファイナル4(1942)
  • NIT3位(1944)
ケンタッキー大学始動!!
コーチングツリー@カンザス大学

ジェームス・ネイスミス博士: バスケットボールの発明者

フォグ・アレン: コーチングの父

アドルフ・ラップ: ケンタッキー大学
ディーン・スミス: ノースカロライナ大学

1930年、アドルフ・ラップ(Adolp Rupp)がHCに就任した。同氏はカンザス大学で”コーチングの父”フォグ・アレンに学んだ正統派だ。

ポストシーズントーナメント常連校(1942-51)
先行者利益的タイトル
  • 1941-42: NCAAトーナメントファイナル4
  • 1943-44: NIT3位
  • 1945-46: NIT優勝
  • 1946-47: NIT準優勝
  • 1947-48: NCAAトーナメント優勝
  • 1948-49: NCAAトーナメント優勝(2連覇)
  • 1950-51: NCAAトーナメント優勝

【先行者利益】
1940年代、アドルフ・ラップはどこよりもポストシーズントーナメント制覇に燃えていた。当時、バスケットボールは先進的な東海岸の大学が取り組み始めたばかりだった。そんな中、ケンタッキー大学は南部の大学ながら、いち早くバスケットボールに力を入れ始め、あっという間に全米屈指の強豪となった。

【ファビュラス・ファイブ(Fablous Five)】
ファビュラス・ファイブはアレックス・グローザ、ラルフ・ビアード(NBA 1stチーム)、ウォーレス・ジョーンズ、クリフ・バーカー、ケニー・ローリンズのニックネームだ。同5名は1947-48にNCAAトーナメントを制し、数か月にオリンピックで金メダルを獲得した。

@b_o_bros
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翌1948-49、ファビュラス・ファイブはケニー・ローリンズ以外の4名でNCAAトーナメント2連覇も果たしている。

数々のスキャンダル(1951)

しかし、1951年、いくつものスキャンダルが発覚した。まず、選手数名がギャンブラーと結託して八百長に加担していたことが発覚し、その後のNCAAの調査で「選手への金銭譲渡」や「無資格選手の起用」も明らかになり、NCAAはケンタッキー大学に1952-53の活動休止を言い渡した。また、アレックス・グローザとラルフ・ビアードは1950-51のNBA 1stチームに選ばれていながら同事件への関与でNBAから追放された。その他3名も2シーズン以内に引退した。

黒人選手のリクルート開始(1968-69)

1969年、アドルフ・ラップはケンタッキー州ルイビル出身のトム・ペイン(Tom Payne)を初の黒人選手としてリクルートした。1960年代、カレッジバスケットボールは公民権運動の影響を大きく受けた。1963年にはロヨラ大学(シカゴ)が「コートに黒人選手は1人」や「ロスター内の黒人選手は3人」等の暗黙の了解を無視してのNCAAトーナメント優勝を果たし、西海岸ではUCLAやロングビーチステイト大学がブラックパワーを借りて勢力を伸ばしていた。一方、ケンタッキー大学はNCAAトーナメント出場すらも危うい状態にまで落ちぶれていた。そして、1965-66、決定的な出来事が起きた。全員白人のケンタッキー大学はNCAAトーナメント決勝でスターター5名全員が黒人のテキサスウェスタン大学(現テキサス大学エルパッソ校)に敗れたのだ。

@b_o_bros
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ケンタッキー大学が頑なに黒人選手をリクルートしなかったのはアドルフ・ラップだけが理由ではない。NBA7番目の黒人選手ボブ・ウィリアムスは「1955年にアドルフ・ラップに勧誘されていたものの大学理事の承認が得られなかったため入学できなかった」と語っている。その後、同氏は1955-56にミネアポリス・レイカーズ初の黒人選手となった。

ジョー・ホール時代(1972-85): 過小評価されたレジェンド

主な成績
  • NCAAトーナメント優勝(1978)
  • NCAAトーナメント準優勝(1975)
  • ファイナル4(1984)
ザ・スーパー・キッテンズ(1972-75)

ACジョー・ホール(Joe B. Hall)が後任となった。1974-75、ラップ最後のリクルート組の1人ケビン・グレビーに率いられたワイルドキャッツはNCAAトーナメント決勝まで進出したが、決勝戦の相手は1960年~70年代に9度の優勝を誇る絶対王者UCLA、しかも、同シーズンはHCジョン・ウッデンにとって最後のシーズンだった。その結果、グレビーの35得点も虚しく、軍配は何としても優勝して有終の美を飾りたいUCLAに上がった。

祝福の無いシーズン(1977-78)

1977-78は最も張り詰めたシーズンだった。主力四年生達は1年次に準優勝を経験していた。そのため、優勝以外は許されなかった。開幕後、ケンタッキー大学はAP通信で開幕前と2月2週分を除いて全て1位の独走を見せ、本戦でも最大の山場のミシガンステイト大学でマジック・ジョンソンを僅か6得点に抑え、決勝戦でデューク大学を退けて見事優勝を果たした。その後、ジョー・ホールは同シーズンを「一切祝福の無いシーズン(A Season Without Celebration)」と回想している。

悲しきツインタワー(1983-84)

1983-84、ケンタッキー大学はサム・ブーイとメルビン・ターピンのツインタワーでファイナル4に戻った。1984年のNBAドラフトでブーイはマイケル・ジョーダンよりも上の2位、ターピンも6位指名と評価が高かったが、どちらもNBAでは大成しなかった。

リック・ピティーノ時代(1989-97): 天才降臨!!

主な成績
  • 優勝(1996)
  • 準優勝(1997)
  • ファイナル4(1993)
The Unforgettables(1989-92): 制裁期間を支えた地元出身の4人
ジ・アンフォアゲッタブルス(1988-92)
  • リッチー・ファーマー(Richie Farmer): 2004~12年共和党員
  • ジョン・ペルフレイ(John Pelphrey): 現テネシー工科大学HC
  • ショーン・ウッズ(Sean Woods): 現サザン大学HC
  • デロン・フェルドハウス: 日本でプレー

天才降臨!!
1989年、リック・ピティーノ(Rick Pitino)がHCに就任した。ピティーノは1976年からシラキュース大学で指揮を執るジム・ベーハイム(Jim Boeheim)を師に持ち、20代中盤でボストン大学HCに就任して同チームを24年振りのNCAAトーナメントに導き、その後転任したプロビデンス大学でファイナル4進出を成し遂げた次世代を担う天才だった。

死刑宣告(1989-91)
一方、ケンタッキー大学は前任者エディ・サットン(Eddie Sutton)時代の数々の不正によってNCAAから最も重い処罰(1989-91ポストシーズントーナメント出場停止等)を受けることとなった。

@b_o_bros
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同制裁は最も重い処罰のため死刑(Death Penalty)と呼ばれている。

【忘れられない理由1: 地元愛】
一般的に選手は制裁中の大学からは転校する。そんな中、UKに残って苦しいチームを支えたのが地元出身の4名”ジ・アンフォアゲッタブルス(The Unforgettables)”だった。そして、1991-92、制裁解除後、アンフォゲッタブルズはフルコートプレスを武器にNCAAトーナメント出場を果たし、本戦でもカリ上がりを見せ、デューク大学の待つ準々決勝へと駒を進めた。

【忘れられない理由2: 衝撃の結末】
しかし、 延長戦残り2秒、ショーン・ウッズが値千金のランナーを決めて103-102とリードを奪ったものの、その後にクリスチャン・レイトナーにベースラインからのベースボールパスをキャッチしてターンアラウンドジャンパーをブザービーターで沈められ、ジ・アンフォアゲッタブルスのシーズンは終幕を迎えた。以来、ケンタッキー大学ファンは”I Still Hate Laettner”のTシャツを着るようになった。

AP1位と第1シード奪還!!(1992-93)

1992-93、晴れて卒業を迎えたアンフォアゲッタブルスに代わってチームのエースとなったのがジャマール・ウォッシュバーンだった。コンセンサス・オール-アメリカンの1stチームに選ばれる活躍を見せたウォッシュバーンに導かれたワイルドキャッツは、シーズン中盤に1987-88以来となるAP1位に輝き、南東地区第1シードでNCAAトーナメント優勝に臨んだ。

ローマ帝国(1995-97)
1995-96
  • アントニー・ウォーカー(1996年1巡目6位)
  • トニー・デレク(1996年1巡目16位)
  • ウォルター・マキャティー(1996年1巡目19位)
  • ロン・マーサー(1995-97)
    -ネイスミス最優秀選手賞(1995)
    -コンセンサス・オールアメリカン1st(1996-97)
    -全体6位
  • デレク・アンダーソン(1997年1巡目13位)
  • ロドリック・ローズ(1997年1巡目24位)
  • ナジー・モハメッド(1998年1巡目29位)

【ローマ帝国誕生】
1995-96、ケンタッキー大学は豪勢なロスターから開幕前AP1位に評されたものの、開幕2戦目でマサチューセッツ大学(HCジョン・カリパリとマーカス・キャンビー)に自慢の攻撃力を完璧にシャットダウンされ、その後に25連勝でシーズンを駆け抜けたにもかかわらず、最終週AP2位の屈辱を受けた。そして、1~4回戦の快勝の末、準決勝、対戦相手は因縁のマサチューセッツ大学だった。案の定、試合はフルコートプレス合戦&退場者続出の激闘となった。そんな中、最後のタイムアウトが勝敗を決めた。リック・ピティーノのパスでのプレス突破案を選手達が見事に遂行したのだ。翌々日、ローマ帝国軍は決勝戦でシラキュース大学を破って18年振りの優勝を果たした。

【2連覇の壁
1996-97、ケンタッキー大学は唯一の残存勢力デレク・アンダーソンとロン・マーサーが下級生達を導き、NCAAトーナメントでは準々決勝でユタ大学、準決勝でミネソタ大学と次々とニューカーマ―の夢を砕き、2連覇まであと1勝となったものの、アリゾナ大学とルート・オルソン(Lute Olson)に初優勝を譲ってしまった。その後、リック・ピティーノはNBAボストン・セルティックスのHCとなった。

トゥビー・スミス時代(1997-2007): 一応、優勝はしたが…

主な成績
  • NCAAトーナメント優勝(1998)
恐慌シーズンを物に!!(1997-98)
1997-98の勢力図
  • アリゾナ大学: ジェイソン・テリーとマイク・ビビー
  • ノースカロライナ大学: ビンス・カーターとアントワン・ジェイミソン
  • デューク大学: エルトン・ブランドとシェーン・バティエ
  • カンザス大学: ポール・ピアースとリーフ・ラフレンツ(1998年1巡目3位)

1997年、トゥビー・スミス(Tubby Smith)がリック・ピティーノの後釜を引き受けた。当時、ケンタッキー大学はあまりに質素なロスターだったものの、幸運なことに1997-98はどこのチームもイマイチだったため、楽々とSECを制覇してNCAAトーナメント出場を果たし、本戦では仮想敵のカンザス大学、アリゾナ大学、ノースカロライナ大学が全員姿を消していたこともあってか、エリート8のデューク大学戦以外は余裕の勝利に終わり、結果的に超特大のプレッシャーを背負いながら初陣でまさかの優勝を果たした。

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翌1998-99は優勝メンバーが最上級生となって期待されたもののエリート8に終わった。

地味ロスターの挑戦(1999-2004)
主な選手
  • ティショーン・プリンス(1998-2002)
  • キース・ボーガンズ(1999-2003)
  • マービン・ストーン(1999-2002)

2000年、ジャマール・マグロワの旅立ち後、ロスターは一層地味になった。そして、2002-03、ケンタッキー大学はSECをリーグ戦とカンファレンストーナメントを19勝0敗で終え、最終週AP1位を獲得したものの、ドゥウェイン・ウェイド(マーケット大学)にトリプルダブルの活躍を許してエリート8に終わり、翌2003-04はシーズン中盤以降に勝ち星を重ねて最終週AP2位に至ったものの、2回戦でアラバマ大学バーミンガム校にアップセットされてしまった。

再びタレント重視に(2004-07)
マクドナルド・オール-アメリカン3人
  • ラジョン・ロンド(2004-06)
  • ランドルフ・モリス(2004-07)
  • ジョー・クロフォード(2004-08)

そのため、2004-05、トゥビー・スミスはマクドナルド・オール-アメリカン3名を加入させ、レイジョン・ロンドの活躍によってエリート8進出を果たしたものの、ケンタッキー大学の「ファイナル4以上」と「NBA選手輩出」のレベルには至っていなかったため、お役御免となった。

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ランドルフ・モリスは1週間内にカレッジとNBAの試合に出た稀有な経歴の持ち主だ。当時、選手はNBAドラフトで指名無しの場合は大学に戻れた。一方、一度エントリーを表明した場合、当該選手はFAの扱いだった。そのため、同選手は2005年のNBAドラフトエントリー後、2005-06と2006-07はケンタッキー大学に残り、2006-07のシーズン途中に大学を辞めてニューヨーク・ニックスと契約し、実際に試合に出場した。

ジョン・カリパリ時代(2009-): NBAスター量産工場

主な成績
  • NCAAトーナメント優勝(2012)
  • NCAAトーナメント準優勝(2014)
  • ファイナル4×2(2011、15)
有言実行(2009-10)
リクルート(2009)
  • ジョン・ウォール
  • デマーカス・カズンズ
  • エリック・ブレッドソー
  • ダニエル・オートン(2010年1巡目29位)
  • Jon Hood(トップ100)

2009年、HC就任時、ジョン・カリパリは「俺はベストオブベストをリクルートするためにここに来た」と発言し、程なくして極悪ロスターを揃えた。2009-10、ケンタッキー大学は開幕19連勝を達成し、SECのレギュラーシーズンとカンファレンストーナメント両方を制覇し、32勝2敗でNCAAトーナメント出場を果たし、準々決勝では不運にもことごとくシュートが外れてウェストバージニア大学に敗れたものの、1~3回戦を全て15点以上の差をつけてエリート8まで勝ち進んだ。

置き土産(2010-11)
置き土産+リクルート(2010)
  • ジョシュ・ハレルソン(2008-11/2巡目45位)
  • ディアンドレ・リギンズ(2008-11/2巡目53位)
  • ダリアス・ミラー(2008-12/2巡目46位)
  • ブランドン・ナイト(2010-11/1巡目8位)
  • テレンス・ジョーンズ(2010-12/1巡目18位)
  • ドロン・ラム(2010-12/2巡目42位)

2010年、昨季の選手が次々とワン&ダンでキャンパスを後にする中、僅か2シーズンで解雇された前任者ビリー・ギリスピー(Billy Gillispie)のリクルートが大学に残った。2010-11、ジョン・カリパリはの上級生の比率の高いチームで前シーズンよりも上のファイナル4進出を果たした。

カリパリを優勝させた男(2011-12)
リクルート(2011)
  • アンソニー・デイビス(2011-12/1巡目1位)
  • マイケル・キッド-ギルクリスト(2011-12/1巡目2位)
  • マーキス・ティーグ(2011-12/1巡目29位)

【アンチの言い分
ジョン・カリパリは手段を選ばないタイプのためにアンチも多い。特に優勝経験無しは格好の狙い所だ。そんな中、2011-12、ケンタッキー大学は、SECのカンファレンストーナメント優勝こそ掴み損ねたものの、32勝2敗でレギュラーシーズンを終え、NCAAトーナメント本戦も順当に勝ち進み、決勝戦にたどり着いた。そして、決勝戦、対戦相手はカンザス大学は私怨の相手だった。

【私怨】
ジョン・カリパリはビル・セルフ&カンザス大学に私怨を持っている。2008年のNCAAトーナメント決勝、メンフィス大学はデリック・ローズの上からマリオ・チャルマースに同点スリーを決められた末、延長戦でカンザス大学の前に屈した。

【新のスーパースター】
そして、決勝戦、アンソニー・デイビスがジョン・カリパリを男にした。同選手は徹底マークでFG1/10の6得点に抑えられるも、逆に6ブロックと16リバウンドで相手のゴール前に立ちはだかり、カンザス大学を抑え返した。その結果、ケンタッキー大学は終始リードしたままディフェンス勝ちで優勝を決めた。

1位→ランク外→準優勝(2013-14)
マクドナルド・オール-アメリカン6名
  • ジュリアス・ランドル(2013-14/1巡目6位)
  • ジェームス・ヤング(2013-14/1巡目17位)
  • アンドリュー・ハリソン(2013-15/2巡目44位)
  • アーロン・ハリソン(2013-15/ドラフト外)
  • ダカリ・ジョンソン(2013-15/2巡目48位)
  • マーカス・リー(2013-16/ドラフト外)

2013-14は奇妙なシーズンだった。ケンタッキー大学はマクドナルド・オール-アメリカン6名の入学しで開幕前はAP通信で1位と評されたものの、頻繁に試合を取りこぼし、最終的にランク外にまで落ちてしまった。そんな中、同校は本戦で本領を発揮し、2回戦でシンデレラチームのウィチタステイト大学の魔法を解き、3回戦で同州ライバルのルイビル大学を破り、その後もミシガン大学とウィスコンシン大学のB1G校を2タテし、自らが”シンデレラチーム”になってしまった。一方、決勝戦、対戦相手も東地区第7シードのコネチカット大学だった。そして、シンデレラ対決の結果、勝利の女神はシャバズ・ネイピアの活躍によって対戦相手に微笑んだ。

プログラム史上最強38勝1敗(2014-15)
主な選手
  • カール・アンソニー-タウンズ(2014-15)
  • デビン・ブッカー(2014-15)
  • トレイ・ライルズ(2014-15)
  • タイラー・ウリス(2014-16)
  • ウィリー・コーリー-スタイン(2012-15)

2014-15、同大史上最強のロスターが完成した。案の定、ケンタッキー大学は強く、NCAAトーナメントまで34勝0敗で終え、AP通信評で常に1位を獲得し、NCAAトーナメント3回戦ではウェストバージニア大学を78-39のダブルスコアで蹴散らし、準々決勝で古豪ノートルダム大学にも競り勝ち、ファイナル4に進出したものの、最優秀選手賞のフランク・カミンスキーに前年度のリベンジを果たされ、無敗神話は最終回(決勝戦)目前に打ち切りとなった。

成熟期(2015-19)
リクルート
  • 2016年高卒組
    ジャマール・マリー(2015-16): 2016年1巡目7位指名
    スカル・バズリアー(2015-16): 2016年1巡目28位指名
  • 2016年高卒組
    ディアロン・フォックス(2016-17): 2017年1巡目5位指名
    マリーク・モンク(2016-17): 2017年1巡目11位指名
    バム・アデバヨ(2016-17): 2017年1巡目14位指名
  • 2017年高卒組
    シェイ・ギル-アレクサンダー(2017-18): 2018年1巡目11位指名
    ケビン・ノックス(2017-18): 2018年1巡目9位指名
    PJ・ワシントン(2017-19): 2019年1巡目12位指名
  • 2018年高卒組
    タイラー・ヒーロー(2018-19): 2019年1巡目13位指名
    ケルドン・ジョンソン(2018-19): 2019年1巡目29位指名
  • +ファイブスターリクルートや2巡目指名選手多数
ワン&ダンの限界(2021-)
不運
  • NBA輩出(2022)
    タイタイ・ワシントンJr(2021-22)
    シェイドン・シャープ(2022): 公式戦出場無し
  • 不幸
    アップセット被害(2021-22)
    テレンス・クラーク死去(2021年)
    過去最低成績(2020-21)

2021-22、HCジョン・カリパリは、前2020‐21の過去最低成績の反省からか、オスカー・シブエ(WVU)、キーラン・グレイディ(デビッドソン大学)、サビア・ウィラー(ジョージア大学)、デイビオン・ミンツ(クレイトン大学)と上級生の編入で経験豊富なチームを編成したものの、NCAAトーナメント1回戦でセントピーターズ大学に大番狂わせを喰らってシーズンを終えた。そして、2022-23、単純に影が薄かった。

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シェイドン・シャープは2021年10月に当初の2022年5月の高校卒業予定を早め、2022年1月の春学期からケンタッキー大学に入学したものの、結局はレッドシャツのままシーズン終了を迎え、NBAドラフトにエントリーした。当人は「2022年5月30日に19歳」&「高校卒業後にNBAの1シーズンが経過」のため2022年NBAドラフトへのエントリーが可能だ。

退部(2023)
ケイソン・ウォレス(2022-23)→NBAドラフトEE
クリス・リビングストン(2022-23)→NBAドラフトEE
オスカー・シブエ(2021-23)→NBAドラフトEE
ジェイコブ・トッピン(2020-23)→NBAドラフトEE
デイミオン・コリンズ(2021-23)→LSU
ランス・ウェア(2020-23)→ビラノバ大学
CJ・フレドリック(2021-23)→シンシナティ大学
サウビア・ウィラー(2021-23)→ワシントン大学
ジェットコースターシーズン(2023-24)
ロスター
  • アントニオ・リーブス(2022-24): 2024年2巡目47位指名
  • ジャスティン・エドワーズ(2023-24): 2024年ドラフト外
  • ロバート・ディリンガム(2023-24): 2024年1巡目8位指名
  • リード・シェパード(2023-24): 2024年1巡目3位指名

2023-24、ケンタッキー大学は久しぶりに全盛期級のNBAプロスペクト軍団結成に成功して好成績を残しながら、NCAAトーナメント1回戦でオークランド大学にまさかのアップセットを喰らい、結果的に下位ラウンド敗退記録を5大会連続に伸ばしてシーズンを終えた。当然、矛先は指揮官に向けられた。一方、ADミッチ・バーンハート(Mitch Barnhart)は動く素振りを見せなかった。そのため、去就問題は日を追うごとに沈下に向かっていた。そんな中、HCジョン・カリパリのアーカンソー大学内定の噂が飛び込んだ。その後、噂は事実と明らかになった。

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現地観戦

レキシントン(ケンタッキー州)

基本情報
  • 規模: カレッジタウン(大)
  • 標準時/時差: 東部標準時/-14時間
  • アクセス: 飛行機/長距離バス
  • アリーナ: Rapp Arena
  • 公共交通機関: ローカルバス
  • 気温(11~3月): 15/0℃
  • 観光: 競馬/バーボン/ソフトクリーム

ケンタッキー大学はケンタッキー州の中央にある。シンシナティとルイビルが近い。アクセスは飛行機と長距離バスで可能だ。ダウンタウンは結構栄えている。近くにはシンシナティとルイビルがある。

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昔からラップ・アリーナには名称変更案が上がっている。理由はアドルフ・ラップが人種差別主義者だったためだ。2020年1月、ケンタッキー大学の学長は施設の名称継続を発表しているものの、同年7月にケンタッキー大学のアフリカ系アメリカ人団体らが学長にラップ・アリーナ及びキャンパス内で人種差別主義者の名を冠した施設の名称変更を要求した。

チケット

強豪校のチケットは事前のオンライン購入で良いだろう。満席率は概ね60~70%程度だ。チケット自体は強豪校同士の試合でも基本的には定価で購入可能である。一方、チケット売り場は結構混み合う。そして、伝統の一戦やスーパースター選手出場試合は例外的に高騰or売切れとなる。例えば、デューク大学-ノースカロライナ大学戦は毎年高い。また、ザイオン・ウィリアムソンやケイトリン・クラークはアウェイゲームでも普段の倍以上の集客をしてしまう。

グッズ

カレッジグッズの種類
主な商品
  • 一般ファングッズ
    ジャージー(選手名+番号無し)/Tシャツ/ショーツ/スウェット/日用雑貨等
  • NIL
    選手名+番号入りジャージー/Tシャツ/実着品/サイン/写真/NFT/トレーディングカード/プレーヤーオウンブランド品/ビデオメッセージ等

公式サプライヤー品(アパレル)
公式サプライヤー品は当該大学運動部の実用品提供メーカーの製品だ。NCAA D1校の運動部はナイキ(ジョーダン)、アディダス、アンダーアーマー、ニューバランスのいずれかと公式サプライヤー契約を結んでいる。2010年代後半まではラッセル(Russell Athletic)もいくつかのサプライヤーを務めていた。一般的に契約は数年単位だ。鞍替えも起こる。各校のサプライヤーの確認はユニフォームのロゴで可能だ。

公式ライセンス品(アパレル/日用雑貨)
数多のメーカーが大学からロゴ等の商業利用許可を貰って商品を販売している。最たる例が日本でも定番のカレッジトレーナーだろう。そして、競合メーカーのライセンス品も当たり前だ。例えば、デューク大学(ナイキ校)のアディダスやアンダーアーマー社製品がキャンパス内で売られている。

NIL商品
NILは選手関連商品だ。2021年7月、NCAAは学生アスリート達のNIL(Name-Image-Likeness)のマネタイズを解禁した。主要メーカー製の選手名+番号のジャージー販売は「2022‐23: 超人気校のフットボール」「2023-24: 人気校のバスケットボール」と始まったばかりである。販路は「大学公式店(実店舗/オンラインストア)」「選手個人サイト/SNS」「サードパーティーマーケットプレイス」と多岐に渡る。

コレクターズアイテム(流通品)
コレクターズアイテムは読んで字のごとく収集目的の製品だ。特に人気の収集対象はイヤーブック(雑誌)だろう。

スニーカー
特に地方限定販売/支給オンリーのカレッジカラー版は高い人気を誇っている

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レプリカ
現存のカレッジジャージーはカスタム品(大学名のみのジャージーに自身で番号と選手名を追加) or 非公式レプリカ品だ。NCAAは2021年7月まで現役選手の名前&番号記載商品の販売を禁止していた。そのため、NIL解禁以前、ファンは大学名のみのジャージ(番号&名前無し)に専門業者やDIYで番号と選手名を張り付けるか、あるいは非公式レプリカジャージを購入していた。過去の選手のジャージは販売されている。例えば、ナイキはアンソニー・デイビス(ケンタッキー大学)のジャージやベン・シモンズ(LSU)のTシャツを販売している。

NCAAグッズ販売店
NCAAグッズ販売店
  • 直営店
    NCAAショップ*: NCAA D1全校
    カンファレンスストア*: カンファレンス所属校
    ブックストア(カレッジストア)
    チームストア
  • ECサイト
  • 一般小売店
    スポーツ用品店
    -DICK’S SPORTING GOODS
    デパート
    -Macy’s/JCPenny/Kohl’s/Nordstrom
    ファンショップ
    -Locker Room By Lids/Fanzz/Just Sports/Rally House
*実店舗無し

直営店
NCAAはNCAAショップを運営している。品揃えはNCAA D1全校だ。また、多くのカンファレンスストアもカンファレンスストアを申し訳程度で構えている。モチベーションは軒並み低い。そして、ブックストア(カレッジストア)は教科書+アパレル+日用品+土産の雑貨屋だ。米国の大学生は基本的に寮やキャンパス付近で生活している。そのため、品揃えはカレッジロゴや名前入りの生活必需品だ。場所はキャンパス内or付近にある。一部の強豪校はアリーナやスタジアムにチームストアも持っている。品揃えはブックストア(カレッジストア)に劣る。

https://www.shopncaasports.com/

ファナティクス
ファナティクス社は世界中のスポーツチームのグッズ販売の裏方企業だ。実際、NCAAショップ+カンファレンスストア+チームストアはファナティクス式の設計になっている。一方、同社は世界各エリア向けの自社サイトでそれぞれのエリアの人気スポーツリーグのグッズを販売している。そして、北米系サイトは全NCAA D1校のグッズを取り扱っている

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例えば、ファナティクスでは大谷翔平選手(MLB)と八村塁選手(NBA)と角田裕毅(F1)のグッズのまとめ買いが可能だ。

選手個人サイト/SNSアカウント
NILグッズは選手個人のホームページやSNSアカウント等でも売られている。

一般小売店
最大手ディックズ・スポーティンググッズは「地元プロチーム」「同州の代表的な大学」「最寄り大学」のアパレルを置いている。狙い目は型落ち品のセールだ。大手デパートチェーン4社はそれぞれのファングッズ/アスレティックアパレルコーナーでカレッジグッズを売っている。ファンショップは全米の人気校のグッズを置いている。

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  • NCAA D1(中堅): ベラミン大学

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  • NCAA D1(中堅): テネシー大学マーティン校

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参考

Shaedon Sharpe, 18, can apply for 2022 NBA draft after joining Kentucky Wildcats in January(espn.com)
Kentucky Wildcats School History(sports-reference.com)
NBA & ABA Players Who Played For Kentucky(basketball-reference.com)
NBA pioneer Bob Williams’s legacy as Minneapolis Lakers’ first Black player(archive.ph)
Kentucky Schedule(1952-53)(bigbluehistory.net)
A Season Without Celebration: Hall(news.google.com)
Where are they now: Feldhaus unforgotten in Kentucky lore(coachcal.com)
Like Rome, Kentucky basketball is a storied, flawed empire: Bill Livingston(cleveland.com)
Former Grissom Basketball Standout Marvin Stone Dies at 27(waff.com)
The problematic prospect(sports.yahoo.com)
30 for 30: One and Not Done(espnplayer.com)
Some Kentucky faculty want name change for arena named after former basketball coach Adolph Rupp(espn.com)

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