【現地観戦ガイド】ストリートボール(ニューヨーク編)

うい。


「全米中のバスケを訪れる」が目標、乗り鉄的現地観戦愛好家のBall Otaku Bros(@b_o_bros)だ。

今回はニューヨークのストリートボールに関連するイベントや聖地を紹介する。

プロアマリーグ(サマーリーグ)とは?

通称: Pro-Am League(Summer league)
開催期間: オフシーズン(5月下旬~8月中旬)の数週間
開催地: 全米各地
参加者: NBA選手、プロ選手、元プロ、大学生、高校生、ラッパーやユーチューバー等
形式: リーグ戦&プレーオフトーナメント
レベル: ピンキリ
観戦: 無料

概要

プロアマリーグ(Pro-Am League)はプロとアマチュア(元プロ、大学生、高校生等)が各自でチームを組んで参加するリーグ戦だ。基本的にプロアマリーグはオフシーズンの夏に行われるためサマーリーグと呼ばれることもある。

開催期間: 5月下旬~8月中旬

基本的にはオフシーズン(5月下旬~8月中旬)の内の数週間で行われている。大会の形式は、最初の数週間でリーグ戦を行った後、リーグ戦の順位に応じたトーナメント表でプレーオフトーナメントを行うことが多い。最終日には決勝戦の他に有名人を招待したオールスターゲームやダンクコンテストが開催される場合がある。

開催地: 全米各地

主な大会と開催地
  • ダイクマン(ニューヨーク)
  • グッドマンリーグ(ワシントンD.C.)
  • ケナーリーグ(ワシントンD.C.)
  • ドリューリーグ(ロサンゼルス)
  • ベニスビーチ・バスケットボール・リーグ(ロサンゼルス)

プロアマリーグやサマーリーグは全米各地に星の数ほど存在するが、大会名称や運営組織が変わるため、毎年同じ名前でないことがザラだ。ドリューリーグやグッドマンリーグは非常に珍しい。

参加者(レベル): NBA選手の参加はレア

主な参加者はGリーガー、その他ヨーロッパやアジアのプロ選手、大学生、高校生だ。実はYouTube等で見かけるNBA選手の参加はレアだ。基本的にNBA選手は1試合のゲスト参加が主で、さらには参加するのは開催地と所縁のある選手であることが多い。最近ドリューリーグではオールサマーで参加するNBA選手もいるが、地域貢献の意識が高い選手のレアケースだ。基本的には主な参加者はNBA未満のプロ選手とNCAA D1の大学生である。

観戦: 無料

プロアマリーグやサマーリーグの観戦は基本的には無料だ。と言うのも、こういった大会は地域貢献の意味合いが強く、普段チケットを購入する余裕が無い貧困地域で暮らす子ども達がNBA選手を間近で見られる機会として開催されているからだ。

ニューヨークのサマーリーグ

ラッカーパーク

Dr. J at Harlem's famed Rucker Park
基本情報

名称: Rucker Park
住所: Holcombe, Rucker Park, New York, NY 10039

ラッカーパークは聖地オブ聖地だ。1950年代から毎年開催されているサマーリーグにはNBAスターや地元の有望な高校生が参加するのが恒例となっている。かつてはウィルト・チェンバレン、Dr. J、コービー、アイバーソン、KDなど各時代のレジェンドたちもこのコートでプレーした。アクセスはマンハッタンからは地下鉄で行ける。地下鉄B、C、Dの148th Street Lenox Terminal Stationから徒歩5~10分程だ。

ダイクマン

基本情報

名称: Dykman
住所: Nagle Ave & W 204th St, New York, NY 10034
HP: https://www.dyckmanbasketball.com/

ダイクマンはバスケットボールのレッドカーペットと呼ばれている。ここのサマーリーグもニューヨークを代表するリーグの1つである。最寄り駅は地下鉄1番線の207st駅だ。

その他

ニューヨークにはラッカーパークとダイクマン以外にも様々なサマーリーグがある。

聖地

ザ・ケージ

基本情報

名称: West 4th Street Courts a.k.a. The Cage
住所: 272 6th Ave, New York, NY 10012

ザ・ケージはマンハッタンの中心地にある名コートだ。但し、ザ・ケージが有名な理由は単純に人通りの多い場所にあるからだ。ラッカーパークやダイクマンのようにハイレベルなサマーリーグが開催されるからでは無い。特徴はコートは通常よりも狭いためにゲームが非常にフィジカルな点だ。

ブルックリン・ブリッジ・パーク

基本情報

名称: Brooklyn Bridge Park
営業時間: 6:00~20:00
住所: 150 Furman St, Brooklyn, NY 11201
HP: https://www.brooklynbridgepark.org/activities/basketball

もしピックアップゲームがしたければ、ブルックリン・ブリッジ・パークのピアー2にあるバスケットボールコートがオススメだ。最寄り駅から遠いという難点はあるが、ニューヨークシティーのビル群とイースト川の真横でプレーするその爽快感はその手間をかける価値がある。インスタ映えも半端無い。


コートは5~6面ある。レベル別に分かれており、5 on 5だけで無く、ハーフコートで3 on 3をやっている場所もある。一部は屋根が付いているので、日差しや雨に関係無くプレーができる。平日は夕方4時頃、休日は昼頃から人が集まるので、その時間帯を狙って行くと良いだろう。

最近の話

高校生のイベントが盛り上がりを見せる

一方、近年のニューヨークのストリートコートでは高校生のオールスターゲームが盛り上がっている。2010年代(2013~2016年頃)にアンダーアーマー社がUnder Amour Elite 24と銘打った高校生オールスターゲームを開催し、その後同大会は開催されなくなってしまったが、数年前からナイキとやスラム紙が高校生オールスターゲームを開催するようになった。確かに最近でもカイリー・アービングやザイオン・ウィリアムソンといったNBAプレーヤーがストリートコートに登場してはいるのだが、NBA選手の参加はロサンゼルスのドリュー・リーグ等のインドアコートの方がメインとなっている。

NIKE NY VS NY

GIANNIS ANTETOKOUNMPO POPS OUT TO NYC TO WATCH BEST HS PLAYERS! LINCOLN PARK NIKE NY VS NY
基本情報

名称: NIKE NY VS NY
会場: ニューヨーク市内各所

NIKE NY VS NYは2017年から始まったニューヨーク市内の高校生選抜大会だ。毎夏、ニューヨーク市の多くのプレイグラウンドでサマーリーグが開催されている訳だが、市内の有望な高校生達が各リーグ(ダイクマン、トライ-ステイト、ウェスト4番街、ガーシュ、ワトソン、リンカーン)の代表という形でチームとなり、1位を決める大会だ。試合は主に市内のプレイグラウンドで行われる。

SLAM SUMMER CLASSIC

2018

SLAM Summer Classic Volume One! Dyckman Park Full Highlights

2019

SLAM Summer Classic Volume 2 Was Legendary 🤯
基本情報

名称: SLAM SUMMER CLASSIC
時期: 8月
会場: ダイクマン
HP: https://www.slamonline.com/

スラム・サマー・クラシックは2018年からスラム紙がダイクマンで開催しているイベントだ。初開催の2018年大会はThe City vs. The Statesと題してニューヨーク市内の有望な高校生達とジェームス・ワイズマン等の全米中から集めたオールスターチームが対戦したが、2019年は全米中からトップ高校生(主に高校最終学年に進級した選手)だけを集めたオールスターゲームとなった。

レジェンド

ジョー”ザ・デストロイヤー”ハモンド: 中卒のNBAドラフト指名選手

ジョー・ハモンドはラッカーパークでジュリアス・アービングを相手に後半だけで50得点を挙げた伝説や1試合82得点のラッカーパークの歴代得点記録が残っているストリートボール界の超レジェンドだ。


ハモンドは9年生(日本の高校1年生)次に学校を退学したため大学はおろか高校ですらプレーしていないのだが、その評判は広く知れ渡っており、1971年のNBAドラフトの5巡目(ハードシップ)でロサンゼルス・レイカーズから指名を受けた。


しかし、薬物の売人としても成功していたハモンドは減収が見込まれるためにNBA入りを断った。そして、日本で言うところの麻薬取締法違反で逮捕されたハモンドはその後11年の刑に服すこととなった。

フライ・ウィリアムス: 前半に45得点→相手チームに移籍→後半に55得点

フライ・ウィリアムスは前半と後半でチームを入れ替わって100得点を挙げた伝説を持つレジェンドだ。サマーリーグのとある試合、ウィリアムスは前半だけ45得点を記録したのだが、試合が一方的になり過ぎてしまったためなのか、ハーフタイム中に相手チームへと移籍した。そして、後半、ウィリアムスは55得点を挙げて合計100得点を記録したのだ。


ウィリアムスはニューヨークのブルックリン地区で育った。当時、ウィリアムスは日中は地元の学校に通いながら夜中にはマフィアの手伝いをしていたのだが、高校2年次にバスケットボールの才能を買われて、ブルックリンから離れた寮生の高校に編入することになった。その後、素行不良等もあってか、進学先はテネシー州のミッドメジャー校のオースティン・ピー・ステイト大学に決まった。


ウィリアムスはカレッジでも圧巻だった。1972-73、ウィリアムスは1年生ながらにして平均29.4点、7.6リバウンドを記録し、チームをオハイオ・バレー・カンファレンス(OVC)制覇とNCAAトーナメント出場に導き、地元ファンはスタープレーヤーの活躍に舞い上がった。翌1973-74もウィリアムスは平均27.5点10.9リバウンドの活躍でチームはOVC連覇と2年連続のNCAAトーナメント出場を果たした。


しかし、1974年夏、入学時の不正疑惑と無免許運転によって退学が決まった。故に、ウィリアムスはプロへと転向し、当時、NBAは大学卒業年に満たない選手を禁止していたため、ABAのスピリッツ・オブ・セントルイスと$25000で契約したのだが、薬物使用で僅か1シーズンで解雇となった。


その後、セントルイス時代のチームメイトにドラッグを提供する等で生計を立てた後、1976年のNBAドラフトでフィラデルフィア・セブンティーシクサーズが152位でウィリアムスを指名したが、正式契約には至らず、独立リーグのコンチネンタル・バスケットボール・アソシエーション(CBA)やイスラエルリーグでプレーすることになった。


一方、NBAに行けなかったことがウィリアムスを地元ニューヨークのサマーリーグに参加させる原動力となった。そして、結果的にそれがウィリアムスをストリートボールレジェンドに押し上げた。

しかし、1987年、プロキャリアは突然に終わりを告げた。試合後にハイになっていたウィリアムスは知り合いの自宅に窃盗に入ろうとした所を警察官に背中を撃たれたのだ。そして、引退後、ウィリアムスは度々警察の厄介になる生活を送り、一時は心を入れ替えて知人の経営する体育館で子ども達にバスケットボールを教えたりしていたのだが、2017年に組織的に麻薬を密売していたとして再逮捕され、現在は懲役8年の刑に服している。

まとめ

ストリートボールのシーズンは夏だ。と言うのも、サマーリーグやイベントは基本的にバスケットボールのオフシーズンに開催されるからである。さらに言えば、単純に冬は寒いからだ。だから、ストリートボール巡りのオススメは俄然夏だ。

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現地観戦観の記事

参考

SLAM ANNOUNCES INITIAL GROUP OF PLAYERS FOR FIRST SUMMER CLASSIC GAME(slamonline.com)
ORIGINAL OLD SCHOOL: STREET MOVES(slamonline.com)
The 25 Greatest Streetball Players of All Time(complex.com)
When Fly Got Swatted(si.com)
James Fly Williams(sports-reference.com)

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