【NCAAニュース】「保守的なNCAAが寛容に!?」(2020.10.10号)

うい。Ball Otaku Bros(@b_o_bros)だ。


今回はNCAAニュースと題して「『今、NCAAで何が起こっているのか?』が分かる」をコンセプトにNCAAの話題について解説する。


今回のトピックは以下の通りだ。

ヘッドライン

トランスファー(転校)ルールが緩和される!?

NCAAがNCAA D1のトランスファールールを緩和する動きが遂に始動した。


現在、NCAA D1のフットボール、男女バスケットボール、アイスホッケー、野球では、いくつかの例外を除き、基本的にはNCAA D1校から他のNCAA D1校へ転校した場合、その選手は1シーズン分レッドシャツと呼ばれる公式戦に出場できない状態で過ごさなければならないのだが、1度目の転校であれば、そのレッドシャツの必要がなくなる可能性がある。

最初の編入のレッドシャツ免除はワンタイム例外条項(One-Time Exception)と呼ばれている。ワンタイム例外条項はNCAA D1のフットボール、バスケ、アイスホッケー、野球以外の競技では適用されていて、例えば、NCAA D1の女子サッカーやバスケやフットボールでもNCAA D2であればレッドシャツになる必要が無い。


ちなみに、レッドシャツルールが設けられている理由は”表立っては”学生アスリートが編入先での生活に馴染めるための期間としているのだが、実質的には他大学生を編入させまくってチームを強化する手法が横行しないための抑制措置として機能している。ワンタイム条項の争点となるのはプロリーグのように選手の争奪戦の勃発をどうやって制限するのか、になるはずだ。

参考: Sources: NCAA one-time transfer proposal, notification deadlines being finalized(theathletic.com)

もう1年遊べるドン!?

NCAAはウィンタースポーツの学生アスリートに対してエクストラエリジビリティを与えるかもしれない。

ウィンタースポーツ: バスケットボール、サッカー、アイスホッケー等
※フットボールはフォール(秋)スポーツ

先述した通り、NCAAは学生アスリートのプレー資格(=エリジビリティ)を規定していて、基本的に学生アスリートは在学5年間で4シーズンしかプレーできないのだが、コロナの影響で昨2019-20のシーズン中止と今2020-21のシーズン短縮で学生アスリート達が不憫な思いをしているため、NCAAはウィンタースポーツの競技者にエクストラエリジビリティの付与を考慮している。


つまり、学生アスリートはもう1シーズンプレーできるかもしれない。

今週の主なリクルート

進路発表期間

現在、各大学は試合のスケジュールを組むのに奔走している訳だが、一方で各大学は高校生や他大学生のリクルートも行っていて、主に2021年に高校や短大を卒業予定のリクルート達(通称Class of 2021)が続々とコミットを発表している。

コミット(commit): 特定の大学への入学意思を公表すること

リクルートランキング

高校生
ESPN 100(espn.com)
Top Basketball Recruits(247sports.com)
rivals 150 Prospect Ranking(rivals.com)
JUCO生
Top 100 Rankings(jucorecruting.com)

そして、各学年の選手はランク付けがされている。上記は格付けのメジャー所だ。247sports.com、Rivals.com、ESPNといったメディアのランキングで確認できる。

ファイブスターガードがアラバマ大学にコミット

現地10月3日、JD・デイビソン(JD Davison)が自身のSNSでアラバマ大学にコミットを発表した。現在、高校最終学年のデイビソンは、順調に事が運べば、2021-22からアラバマ大学でプレーすることになる。


アラバマ大学はケンタッキー大学と同じSEC(Southeast Conference)に所属する”一応”はハイメジャー校だ。”一応”というのは、SECはパワーカンファレンスの1つなのだが、フットボールを軸に結成されたカンファレンスで、SEC校の頭の中は「1にフットボール、2にフットボール…」といった感じで、実はケンタッキー大学以外はそこまで強くは無い。Sオーバーン大学、テネシー大学、テキサス大学、フロリダ大学等は強い時期もあるが、NCAAトーナメントに出場しても1、2回戦で敗退することが多い。


アラバマ大学も例に漏れず、95%のミッドメジャー校よりは強いが、フットボール第一の典型的なSEC校だ。

2010年代のアラバマ大学
・エイブリー・ジョンソンの採用
・コリン・セクストンのロッタリー指名
・キラ・ルイス(2020年NBAドラフト候補生)のコミット

2010年代の同大のハイライトは2015年にダラス・マーベリックスでファイナル進出とシーズン67勝を達成したエイブリー・ジョンソンをHCに採用して2018年にコリン・セクストンがロッタリーピックで巣立ったこと位だ。直近10年でNCAAトーナメントに出場したのは2012年と2018年の僅か2度しかない。


しかし、2019年、そのジョンソンが解雇となり、ネイト・オーツ(Nate Oats)がHCに就任した。オーツはそれまでバスケットボール部に力を入れていなかったバッファロー大学をミッドメジャー随一の強豪校に押し上げた敏腕だ。

Buffalo vs. Arizona: Brackets Busted

2018年、バッファロー大学はその年の全体1位指名選手ディアンドレ・エイトン擁する強豪アリゾナ大学をアップセットした。


一方、JD・デイビソンは地元アラバマ出身、夏にはAAU(所謂クラブチーム)のアラバマフュージョンでプレー、高校3年次(日本の2年次)にデイビソンはカルフーン高校をアラバマ州の州大会優勝に導き、近々開幕する2020-21で連覇を狙うことになる。

参考: Nike Elite Stars Director Scott Whittle talks JD Davison’s Alabama pledge(stockrisers.com)

ムトンボの息子が父の母校に

一方、ディケンベ・ムトンボの息子ライアン・ムトンボ(Ryan Mutombo)が父親の母校ジョージタウン大学にコミットした。ライアンはフォースターと評されるビッグマンだ。


昨2019-20、ジョージタウン大学はトラブル続きだった。シーズン序盤に選手3人がキャンパス内で問題を起こしてチームを去ることになり、そのチーム状況に愛想をつかしたエースのジェームス・アキンジョーもシーズン中に転校を表明してチームを後にした。その後、アキンジョーとバックコートデュオを組んでいたマック・マクラングとNBAプロスペクトのオマー・ヤートセブンが怪我で離脱、その結果、7、8名で戦わなければならない試合もあった。


その後、アキンジョーはアリゾナ大学への編入が決まり、マクラングもシーズン終了後にテキサス工科大学に転校、ヤートセブンはNBAドラフトでチームを離れた。加えて、現在ユーイングが抱えているコミットはスリースターの微妙な選手ばかりだ。フォースターのライアンの加入はユーイングにとって大きい。

その他

ジャ・モラントが母校マレーステイト大学にマッサージチェアやリカバリーに必要な備品を寄付した。モラントがプレーしていたマレーステイト大学は所謂ミッドメジャー(中堅)校でハイメジャー校のような設備は無い。レジェンドの寄付は大いに学生アスリートの助けになるはずだ。

まとめ

・NCAAが寛容な動きを見せる
・続々と進学先が判明

以上、今回のNCAAニュース+解説はこれで終わりだ。


ちなみに、今回は紹介しなかったが、先週のシーズン開催決定を受けて各大学、カンファレンス、大会主催者等は対戦スケジュールを組むのに奔走している。今後、注目の試合が追って発表されるはずだ。


今後、毎週記事を更新するつもりなので、よろしく頼む。

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俺達B.O.Brosはアメリカかぶれの”bro”2人だ。両者共にアメリカの大学に留学経験(1人は現在留学5年目)がある。元々はバスケ好きが高じて渡米したのだが、今ではバスケを通り越してアメリカ的価値観や文化そのものの虜になり、固まった休みが取れ次第、試合観戦がてらアメリカ各地を巡っている。トレンドの話はTwitter、俺達自身についてはInstagram、ブログのコンセプト外の話はnoteで発信しているので、興味があれば、そちらもチェックしてもらえれば、と思う。

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